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海外で活躍する日本人インタビュー|SAYAKA DAVIS デザイナー サヤカ トキモト デイヴィス さん

ファッション業界でグローバルにキャリアを積むためには、どんなことが必要なのでしょう?海外で自ら道を切り拓いている方からヒントを得る「海外で活躍する日本人インタビュー」第2弾。今回は、ニューヨークを拠点にレディースウェアのコレクションを展開するSAYAKA DAVIS(サヤカ・デイヴィス)の デザイナー、 サヤカ トキモト デイヴィスさんに、彼女のこれまでのキャリアについて話を伺いました。

洋服をデザインすることができなくなる危機感から、自分でブランドを設立

−日本でニットデザイナーとして会社にお勤め後、渡米を決断したと聞いてますが、はじめはニューヨークでどのように過ごされていたんですか。

2009年に語学留学をしたくて渡米をしました。語学を学んでいるうちに、友人の紹介でUnitedBamboo(ユナイテッドバンブー)というブランドでデザイナーとしてインターンをすることになったんです。はじめは語学の壁があり、コミュニケーションをとるのにとにかく必死でした。でもファッションなら経験があるし、言葉ではない何かを感じ取ろうと、がむしゃらに働いていました。
それから2ヵ月くらい経つと、仕事に徐々に慣れて楽しくなり、やっぱりニューヨークでもっと働いてみたいと感じるようになりました。また、ボスのことをとても尊敬していましたし、環境が自分の肌に合うなと思ったので、長期で働きたいということを相談しました。インターンとしてのお仕事ではありましたが、それまで自分がしてきたことに興味を持ってもらえ、アーティストビザをサポートしてもらることになりました。

−自分でブランドを始めたたきっかけはなんだったのでしょうか。

UnitedBambooでの経験は、渡米前とはまた違う物作りへのアプローチになり、クリーエーションという意味では自分が本当にやりたかったものでした。でも、あるとき会社に変革が訪れて洋服のラインを休止し、バックのラインに絞り展開していくことになったんです。
幼い頃から、将来自分のブランドをやりたいという夢はあったものの、それまで立ち上げについて具体的に考えたことはありませんでした。自分の生活の中に自然にあった、“洋服をデザインをすること”ができなくなると思ったときに、それが自分にとってどれだけエッセンシャルなものかということに気づいたんです。転職も考えましたが、友達や家族から「自分で始めてみたら?」と後押しされ、自分の中でもやりたい気持ちがふくらんで2012年にSAYAKA DAVISを立ち上げました。

SAYAKA DAVIS │ http://www.sayakadavis.com

曖昧な答えは NG。明確な意思表示が深い関係を築く

−異国の地での立ち上げの中で一番大変だったことはありますか。

“異国の地”だから、ブランドの立ち上げが大変だという思いは正直ありませんでした。当時はすでにニューヨークに来て3年が経過していたこともあり、自分の性格がこの土地に合っていましたし、語学やカルチャーに関してはチャレンジと感じていませんでした。異国だからではありませんが、会社で働いているときに立ち上げたので、とにかく時間のマネージメントが大変でしたね。

−仕事をする中で、習慣など日本との違いはありますか。

インターンとして働き始めたばかりの頃、立場上ミーティングの場で意見を求められると思っていなかったのですが、立場に関係なく「あなたはどう思う?」と意見を求められ、活発なディスカッションが行われることに衝撃を受けました。アメリカには個性を大事にする文化や教育があり、お互いに100%の意見交換をするコミュニケーションがリスペクトされます。曖昧な“Maybe”という答えが失礼にあたることもあり、自分の意思表示をYes かNoで明確にして行くことで、表面的ではない深い関係を築いていけるのだと思います。衝撃はあったものの、その考え方に共感をして、自分自身がそのように順応して行きたいと思いました。

国や人種を超えて何かを感じとってもらえるようなブランドに

−最先端であり続ける、新鮮なインスピレーションを持ち続けるための秘訣はなんですか。

今の時代はインスタなどのSNSの影響もあり、私たちが日常で触れる情報量って莫大ですよね。その中で自分の選択をして行かなければならない。だからこそ、外部の要因に惑わされずに集中して自分の心理の奥底に入り込んで軸をしっかりさせていくことが最先端であり続ける秘訣だと思います。
インスピレーションは実は日常に溢れているけど、なんとなく過ごしていると見過ごしてしまうことってたくさんある思うんです。何事も見る人の意識と感性で見え方が変わってくるので、自分が感じる心を鍛えて行きたいですね。ニューヨークの面白いところはアートショーやコンサートなどキャッチアップをするのが大変なくらいイベントが盛りだくさんなところ。オンラインのソースでも見られる時代ですが、自分で足を運んで、実際に目で観て、聴きとり、肌で感じるとることを大事にしてます。

−自分が仕事をするうえでのモットーはなんですか。

まさにKEEP CHALLENGING の一言に尽きます!「挑戦すること」「そこから学ぶこと」「持続すること」が大事なキーワードです。安全な“コンフォートゾーン”にとどまらず、プログレッシブな姿勢で、どうしたらもっと良くなるのか工夫を重ねたり、自分自身がワクワクした気持ちを持ち続けられるよう、“こんなことをしたら面白いんじゃないか” という未知のものへの挑戦を続けて行きたいと思っています。

−ご自身がこれから目指すものについて聞かせてください。

デザインすることが自分のコミュニケーションツールのなので、SAYAKA DAVISの物作り通して世界の人とコミュニケーションをとって行くことがミッションだと思っています。今はアメリカと日本を中心に展開してますが、もっと広い世界に向けて、国や人種といったボーダーを超えて世界の人に何かを感じとってもらえるようなブランドにして行きたいです。

海外に出てファッション業界で活躍したい人にメッセージ

−最後に、海外のファッション業界で活躍したいという人たちにメッセージを。

自分の気持ちに正直な決断をして行くことを大切にしてほしいと思います。そうすることで自分のやることに責任を持てるので、トライしてみたいという気持ちがあるのならJUST DO IT(笑)。やりたいという気持ちが人を強くさせますし、その気持ちがないと何かを続けたり極めたりすることは難しいと思います。環境や周囲の意見に惑わされず、自分が興味がを持っていることに対して素直にワンステップずつ踏み出して行くことが大事だと思います!
 
 
自分に正直な気持ちでまっすぐに物事を捉え、芯のぶれない姿勢でインタビューに答えてくれたサヤカさんは、海外で活躍する日本人として、そしてキャリアウーマンとしてとても魅力的で、彼女の言葉は筆者の心にも強く響きました。海外で挑戦したいと思っている方はぜひこのサヤカさんのアドバイスにならって、自分の道を一歩切り拓いてみてはいかがでしょうか。

Interview&Text:Haruka Sagoya

 

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