Fashion HRを運営する株式会社キャリアインデックスでは、女性が活躍する社会の現状を調査するため、様々な業種に従事する回答者515名(アパレル以外も含む)にアンケートを実施。上司や管理職に求めるスキルの違いや働きたい基準の差に特徴が表れた本結果から、職場における課題点が見えてきました。
女性よりも「男性の上司と働きたい」という人が多数
今回実施したアンケートで、「男性と女性どちらと働きたい?」という質問に対し、「男性と働きたい」と答えた人は26.8%。「女性と働きたい」と答えた人はわずか3.9%。「どちらでもいい」と答えた人は69.3%という結果でした。
興味深いのは、男性よりも女性の方が「上司の性別にこだわる」人が多かった点。なかでも男性上司を好む人が32.4%と、同性である女性上司を好む割合に比べて20%近くの女性が異性である男性上司を好む傾向にありました。
─女性のほうが「上司の性別」にこだわりが強い─
「女性は感情的」なイメージ?女性上司が好まれない理由
本アンケートで「男性上司がいい」という回答のなかで「女性上司が嫌な理由」を挙げた人は半数近く。なかでも、最も多かったのが“感情的”というキーワード。以下、一部コメントを抜粋します。
女性上司を好まない理由(=男性上司がいい理由)
「女性の上司は感情的になりやすい」(女性/27歳/東京都)
「指導傾向が感情的」(男性/31歳/東京都)
「今まで見てきた上司は神経質やヒステリックな人が多かった」(男性/40歳/東京都)
「女の人は感情の起伏が激しい」(女性/41歳/茨城県)
「セクハラ等他の気遣いをしなくていい」(男性/35歳/神奈川県)
「女性の上司は女性に厳しい」(女性/45歳/神奈川県)
※138件の回答から抜粋
男性上司を好まない理由(=女性上司がいい理由)
「マタハラをされた経験がある」(女性/31歳/神奈川県)
「男性上司の体臭が苦手だったので」(女性/29歳/東京都)
「女性特有の感覚がある。男性は気を使うから嫌」(女性/34歳/千葉県)
※20件の回答から抜粋
女性上司に対して「感情的」というキーワードが多かったのに対し、男性上司は「マタハラ」や「スメハラ」などの「ハラスメント」に関するキーワードが目立ちました。
性別以上に上司に求めるのは結局「相性」?
「上司の性別は気にしない」と答えた方が大多数ではあったものの、女性管理職増加に向けた国の目標とはまったく裏腹の結果となった今回の調査。
「女性上司は嫌」と答えた回答の多くには、過去の上司との相性から影響を受けるような理由が目立っていたことから、必ずしも性別だけでは判断できないことが分かります。
なかには「男性女性いずれであってもその人の性格による。結局は相性」といった回答もあり、最終的には性別に関わらず「その人」と自分の相性というところが上司に求められているようです。
■調査概要
調査名:有職者に向けた仕事に関する調査
調査方法:インターネットアンケート調査
調査期間:2017年5月26日〜5月29日
調査対象:過去3年以内に転職経験のある関東在住の有職者515名(マクロミルで実施)
関連記事
ファッション業界 職種別年収平均値2016!
外資系企業で働く人は他企業よりも高級スーツを選ぶ傾向にあり?!【調査】
アパレル業界の労働人口低下問題を考える(1)−女性の労働者を増やすために−|【人材コンサルタント大野理恵さん】
ミレニアル世代は何故アマゾンで服を買う?米アマゾンファッション成功の秘訣