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接客はサービス業? 接客と販売の違いも解説

アパレル業界では店頭販売の場合、お客様が商品の購入に至るまでに接客・販売というプロセスをたどります。この2つの業務は似ているようで大きな違いがあり、両者が支え合うことで店舗の運営が成り立っています。今回は、混同されやすいサービス業とは何か、接客と販売の概要を通して、それぞれの違いや共通点、求められる能力などを紹介します。

【目次】
サービス業とは
接客はサービス業?
接客と販売の違い
接客と販売の共通点
それぞれに求められていること
向いている人の特徴

サービス業とは

サービス業は、お客様の要望に対して、技術や知識を駆使したサービスを提供して対価を得る仕事とされ、職種はコンサルタントから運転士や美容師、医療従事者まで多岐にわたります。総務省告示の日本標準産業分類では、サービス業を業種を下記のように分類しています。

・情報通信業

通信や情報伝達、インターネット関連の事業。放送局や出版社、サーバー運営会社などを含みます。

・運輸業、郵便業

鉄道や航空、船舶などの移動関連の事業、郵便局など。輸送する荷物を収める倉庫業も含まれます。

・不動産業、物品賃貸業

不動産の売買や賃貸、管理などに関する事業。CDやDVDなどのソフトレンタル、総合リース業なども含まれます。

・学術研究、専門・技術サービス業

研究職など専門的な知識をもってお客様の要望に対応する業務。法律事務所やデザイン事務所なども含まれます。

・宿泊業、飲食サービス業

ホテルや旅館などの宿泊業、ファミリーレストランや居酒屋などの飲食業。配達サービスも含みます。

・生活関連サービス業、娯楽業

日常生活や祭事、レジャーや娯楽などに関連する事業。美容室や温浴施設、婚礼・葬儀に関する事業、テーマパーク、カラオケなどが含まれます。

・教育、学習支援業

学校や学習塾など教育に関する事業。教養や技能を後押しするものとして図書館や博物館なども含まれます。

・医療、福祉

医療や介護、社会福祉に関連した業務。病院の他、老人ホームや保育所も含みます。

・サービス業(他に分類されないもの)

上記の中では分類できないサービス業。政治団体や宗教団体、自動車整備士など。


接客はサービス業?

どちらも、顧客に対してサービスを提供する仕事ですが、サービス業とは「サービスを行う業種を広い意味で言い表している言葉」で、上記で上げた9業種がサービス業と呼ばれる産業です。一方、接客は、お客様の接客にあたる職種を指します。サービス業の一部を抜き取り、接客業と表現されることがあるため混同しやすい現状があります。


接客と販売の違い

接客業はお客様とのやり取りの中でおもてなしを提供する職種です。会話などのコミュニケーションで顧客満足度を上げ、快適なショッピング時間を演出することが業務の目的となります。販売への積極性は求められませんが、接客の良し悪しが店に対する印象や売り上げに影響を与えます。

一方、販売業は商品を売ることに特化しています。お客様に対して商品の情報を詳しく説明し、売り上げを少しでも多くすることが主な目的となります。

接客業が待ちの姿勢でお客様を迎えるのに対し、販売業は自社の商品の良さを知ってもらうなど営業活動が根底にあるため、お客様に対して積極的なアプローチを行います。


接客と販売の共通点

業務内容的に違いがあるように思われる接客業と販売業ですが、共通点も多々あり、いずれもショッピングをサポートすることで自社のファン、リピーターを増やすことを最終目標としています。薄利多売や大量消費の時代が終わりを迎えた現在、競合他社の中から自社の商品を選んでもらうには、購入の際に得られるサービスや予算に応じた商品の提示といった付加価値が重要になってきます。


それぞれに求められること

接客業における成果は、先の項目で述べた顧客満足度によって示されます。美容業界、アパレル業界など、じっくりお客様と向き合う必要がある業種では接客への比重が高まり、下記のような能力が必須とされます。

・コミュニケーション能力

どのような客層にも臨機応変に対応し、同僚や上司ともスムーズなやり取りを行うことで業務を円滑に進めます。接客業で最も重要とされるスキルで、笑顔や丁寧な挨拶など、相手の気持ちを和らげる所作を身につけておくことが望まれます。

・観察力

お客様がどのような理由で来店して、どのようなサービスを求めているかを会話や表情から読み取ります。新人にとっては習得のハードルが高い能力ですが、経験を重ねるうちに身についていきます。同僚の良い部分を観察し、吸収することも自分の能力向上に繋がります。

・聞く力

要望に真摯に耳を傾け、共感することでお客様からの信頼や満足度が大いに向上します。一方的に話を聞くだけではなく、相手の言葉に対して相槌を打ったり、重要とされるキーワードを繰り返したりすることで安心や信頼を感じてもらうことができます。

・提案力

お客様の要望に沿ったサービスや購入プランを提示し、満足度を高めてもらいます。この能力を身につけるには自社の商品や業務内容を深く理解する、トレンドや時代の移り変わりを常に意識しておくといった努力が必要となってきます。

販売業も接客業と同じくコミュニケーション能力や聞く力、提案力などが必須とされます。業務内容が売り上げの向上であることから、それらに加えて下記のような能力も求められます。

・販売能力

商品の確実な購入につなげるため、自社製品の正確な情報や知識を備えていることが必須となります。接客業でも必要な部分ですが、購入を前提とした場合、具体的な質問が投げかけられるため、より専門性が求められます。

・パソコン操作

販売業では、お客様の対応の他に受発注のためのメールのやりとりや売り上げの入力といった事務作業も発生します。キーボード入力やエクセル、ワードなどのソフトを最低限使えるだけのスキルは備えておきましょう。


向いている人の特徴

接客も販売も基本的に人と向き合い、喜んでもらうことを主軸としています。人に対する興味を持ち、役に立ちたいという社会貢献性を持っている人にとっては非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。お客様の要望によってはマニュアルに事が進まない場合もあります。どのような状況でも躊躇せずに対応できる、すぐに気持ちの切り替えができるなど、柔軟性のある人もこの業種に向いていると言えます。

TEXT:伊東孝晃

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