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奥深いニット帽の世界!歴史や種類に加え、トレンドの「ビーニー」も紹介

素材によって季節問わず活躍する定番アイテムとして人気のニット帽。実用性に優れ、コーディネートに取り入れやすいことから、幅広い年齢層に愛用されているアイテムです。そのルーツは約600年前のイギリスで作られた「モンマス帽」にまで遡るといわれ、以後も時代の流れと共にたくさんのバリエーションが生み出されてきました。今回は、改めて知っておきたいニット帽の基礎知識やコーディネートのポイント、近年、トレンドとなっている「ビーニー」について紹介します。

【目次】
ニット帽の歴史
使用される素材と編み方
ニット帽の種類
トレンドのビーニーって?

ニット帽の歴史

ニット帽はニット素材を使って作られる帽子の総称です。起源については諸説ありますが、15世紀にはイギリス・ウェールズ地方の南東にある町・モンマスで、モンマス帽と呼ばれる最初期のニット帽が生産され、兵士や船員の必需品として広く輸出されました。また、モンマス以外の土地でも製造されるようになり、モンマス帽のバリエーションは増えていったと考えられています。

18世紀ごろまで流行し、大量に作られたモンマス帽でしたが、生産コストが低いことからほどけやすく、残っているものはほとんどありません。モンマスの博物館には、現存する最古のモンマス帽が展示されており、目の粗い二層のウールで織られているという特徴が伺えます。

やがてファッションとして取り入れられるようになり、さまざまなブランドやメーカーがオリジナルのニット帽をリリース。近年では韓国発の猫耳付きのタイプが人気を集めるなど、手軽なファッションアイテムとして愛用され続けています。


使用される素材と編み方

生地は、カシミヤ、綿なども使用されますが、大半がアクリル、あるいはウールとなっています。安価なアクリルに対してウールは保温性・保湿性が高く、価格も高価になります。編み方は、太めの糸でざっくり編んだものはローゲージと呼ばれ、防寒性だけでなく見た目にも暖かな印象を与えます。対象的に細い糸で綿密に編んだハイゲージは洗練された見た目が特徴となっています。


ニット帽の種類

正ちゃん帽

頭頂部に付いたポンポンが特徴的な正ちゃん帽。その名は、1923年1月から『アサヒグラフ』で連載されていた4コマ漫画「正ちゃんの冒険」(作・織田小星/画・樺島勝一)で主人公が被っていた毛糸の帽子を由来とし、日本におけるキャラクターグッズの先駆けとして大流行しました。

オーソドックスな形の正ちゃん帽は、カジュアルなコーディネートと相性がよく、ヘアスタイルもショート、ミディアム、ロングと、どの長さにも合わせやすいのが特徴です。コーディネートにかわいらしさを加えたい、身長の低さをカバーしたいという人には重宝するアイテムです。

ワッチ

ワッチは漁師の作業用に使われていたウールの編み上げ帽子を海軍が採用して普及したといわれ、「見守る」「監視する」という意味の「watch」が語源となっています。視界を遮るツバがなく視認性が高いことで見張り業務の必需品とされていました。折り返しの形には防寒の他、強風で飛ばないようにする、飛来物が当たった際に頭部を守るといった役割があります。寒さが厳しい時は、折返し部分をめくって耳を隠すという使い方も。シンプルなシルエットは応用がききやすく、現在ではニット帽の代表格とされています。どのようなコーディネートにも合わせることができ、ストリートウェアに取り入れるとカジュアル要素が強くなって若々しさを演出します。大人カジュアルとして使用するなら、ロングコートやドレスウェアのアクセントとして取り入れるのがベターです。

ニットガイド

ニットガイドとは耳あての付いたニット帽のことで、折り返しの有無は問いません。顔の周囲を覆う形状は飛行機の操縦士が使用するフライトキャップが元になっており、ワッチ以上に防寒性に優れています。耳あて部分に付いたひもを頭頂部で結ぶこともできますが、近年では耳あてを下ろして顔の両側をすっぽり覆うのがトレンドとされています。耳あてを下ろした場合はカジュアル要素が強くなるため、ジャケットやドレスウェアよりもアウトドア系やミリタリー系のウェアのほうがコーディネートしやすくなります。バリエーションとして頭頂部にポンポンの付いたものも見られます。


トレンドのビーニーって?

ビーニーのルーツは機械工などの労働者がヘルメットの代用品として被っていたつばなしのフェルト帽で、天ボタンが豆(Bean)に似ていることから「Beanie」と呼ばれるようになりました。やがて素材がニットへと変化し、頭のシルエットにフィットするものからゆったりと被るものまで、種類も多様化。現在ではポンポンなどの装飾や折り返しがないシンプルな形のニット帽の総称として認知され、ワッチと同じくニット帽とイコールで語られることも多くなっています。

前髪はしまうのがトレンド

近年、ビーニーの被り方では、前髪を中に収めるのがトレンドとされています。この被り方は顔周りをすっきりさせて清潔に見せる効果があり、メガネやサングラスとの相性も抜群。耳は半分ほど隠すと効果的です。前髪を出した場合は、中性的・フェミニンな印象を演出します。

浅くかぶって顔を出す

ビーニーは浅め・深めのどちらの被り方にも対応していますが、一般的には髪の生え際ギリギリぐらいの位置で浅めに被るのが定番とされています。顔の輪郭に左右されず、ゆったりしたシルエットのビーニーなら後頭部の部分をくしゃっとさせるなどアレンジを加えることでスタイリッシュな印象を与えます。厚手のビーニーの場合は被り口を折り返してワッチのような形にするのがおすすめです。深めに被った場合は防寒性を高める他、目元の表情を分かりにくくしてクールな印象を生み出します。

TEXT:伊東孝晃

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