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今さら聞けない…ドレスコードと周りと差をつけるドレスアップのコツ

日本でも大小様々なパーティーや集まりがありますが、日本人はドレスアップが苦手という説があります。欧米では学生の頃からドレスアップを求められるパーティーに親しみますが、日本は欧米と比べてパーティーそのものが身近ではなく、制服文化が根強いため学生の正装=制服という認識が根強いからかもしれません。しかし大人になるとその場に合わせた装いをするのも大切なマナー。今回は、今さら人には聞きにくいドレスコードについて解説します。

【目次】
ドレスコードとは
ドレスコードの種類
ドレスの種類
ドレス選びのコツ

ドレスコードとは

よく耳にする「ドレスコード」という言葉。でもその意味をよく知らなかったりしませんか?ドレスコードは「服装規定」と呼ばれるもので、その場の格式や主催者の意向によって決まるものです。有名なのはニューヨークのメトロポリタン美術館で開催される、ファッション業界における一大イベント「コスチューム・インスティチュート・ガラ」。この、通称「MET GALA(メットガラ)」では、毎年テーマに沿ったドレスコードが定められ、セレブたちの気合の入った装いが見どころのひとつとなっています。ちなみに2023年のドレスコードは「カール・ラガーフェルドに敬意を表して」というもので、さすがファッション上級者のドレスコードは難易度が相当お高めですね。

日本で一般的に求められるドレスコードは、パーティーの開催時間と開催場所により変わり、最も格式の高いドレスコードが「フォーマル」です。このフォーマルを筆頭に、「セミフォーマル(順礼装)」、「インフォーマル(略礼装)」「スマートエレガンス」……と続きます。セミフォーマルまでは聞いたことがあるけれど、それ以降は初耳という方も多いかもしれません。これらの違いを知っておけば、パーティーで恥ずかしくない装いができるはずです。


ドレスコードの種類

フォーマル

フォーマルはドレスコードの中でも一番格式が高く、国家式典や結婚式がそれにあたります。身近なのは結婚式ですが、結婚式でフォーマルに装うのは新郎新婦とその両親、媒酌人のみ。ゲストでお呼ばれした場合は主催者より格式をひとつ下げ、セミフォーマルで出席するのがマナーです。ではフォーマルとはどんな装いなのかといえば、ウェディングドレスや白無垢、色打掛、黒留袖や振袖などで、男性だと五つ紋付き羽織袴やモーニング、テールコート(燕尾服)など。ちなみにフォーマルなパーティーが開催される時間帯が昼であれば、男性はモーニング、女性はアフタヌーンドレスを、18時以降だとテールコート、イブニングドレスを着用するのがマナー。アフタヌーンドレスとイブニングドレスの違いですが、イブニングドレスは靴が隠れるほどのロング丈で、かつ胸元や背中が開いた優美なデザインが基本です。

セミフォーマル

結婚式や格式の高いパーティーにお呼ばれする際、着用機会が多いのがセミフォーマルです。セミフォーマルは招待される側にとっては一番格式が高い装いであり、こちらも昼と夜で装いが変わるのがポイント。男性だと昼間ならディレクターズスーツと呼ばれるブラックジャケット&モーニング用のコールパンツかブラックスーツ、女性はセミアフタヌーンドレスを。18時以降は男性はタキシード、女性はセミイブニングドレスがお約束です。セミアフタヌーンドレスは、スカート丈が膝下で袖もあり、腕や肩の露出を抑えた上品なドレスが基本形。一方、セミイブニングドレスは胸元や背中が開いているものの、着丈はノーマルからミディ丈と様々。セミイブニングドレスをカクテルドレスと表現することもあります。

インフォーマル

私たちがパーティーに参加する場合、一番着用することが多いのがインフォーマル。男性だとブラックやダークネイビー、チャコールグレーなどのスーツ、女性だとドレッシーなワンピースがインフォーマルに当てはまります。フォーマルやセミフォーマルとことなりインフォーマルには時間帯の区別はなく、招待状によく記されている「平服でお越しください」の平服はインフォーマルに該当するもの。間違っても普段着で、というわけではないのでご注意くださいね。

スマートエレガンス

呼び名にフォーマルと付く上記3つまでが礼装であれば、スマートエレガンス以降はカジュアルに分類されるもの。とはいえその場に相応しくインフォーマルに近い装いという意味なので、男性はダークスーツ、女性は華やかなワンピースや品の良いスーツが相当します。スマートエレガンスに厳密なルールはないものの、ホテルや高級レストランでの食事や結婚式の二次会に参加するイメージです。

ビジネスアタイア

一見パーティーから離れた印象のあるビジネスという言葉ですが、企業主催のパーティーやレセプションなど、ビジネスシーンでは多彩な催しが頻繁に開催されています。こういったビジネス関係のイベントで着用するドレスコードをビジネスアタイアと呼び、男性は上下揃ったスーツ、女性はスーツながらも色やデザインなどにドレッシーさがある装いが求められます。ビジネスアタイアの基本はスーツスタイルですが、男性だとポケットチーフやカフスボタン、女性もブローチやスカーフなどで華やかさを意識することが大切です。

スマートカジュアル

スマートカジュアルはよく聞くワードですが、その定義は実は曖昧。イメージはパーティー以下、レストラン以上といったところで、堅苦しすぎないけれどきちんと感のある服装を指します。結婚式には行けないけれど、レストランでの食事はOKという感じでしょうか。男性だとジャケットに革靴。女性もワンピースやセットアップなどで、デイリーカジュアルよりはかっちりとした装いをスマートカジュアルと呼びます。


ドレスの種類

前述しただけでもたくさんのドレスが出てきましたが、ここではドレスの種類を紹介していきます。

イブニングドレス

別名「夜会服」とも呼ばれるイブニングドレスは、ドレスの中で最も格式高い礼装。アカデミー賞でレッドカーペットを歩くセレブを思い出してみてください。多くはデコルテや背中、肩を露出し、床に届くロング丈のドレスを着用しているはず。この露出とロング丈こそがイブニングドレスのルールで、着用時間は18時以降。素材は様々ですが、光沢のある上質な素材が基本です。

カクテルドレス

日本ではセミフォーマルドレスやアフタヌーンドレスと同じ括りで扱うことも多いですが、厳密には午後からイブニングドレスに着替えるまでの夕方の時間帯に着用するのがカクテルドレス。こちらもデコルテや背中の露出は多いものの、イブニングドレスと違い着丈は様々。フォーマルな場でゲストが着用するものなので、1着持っていると安心です。

リトルブラックドレス

女性誌で長年特集され続けてきたのがこの「リトルブラックドレス」ですが、実はココ・シャネルが生みの親。その名の通り装飾を抑えたシンプルな黒いドレスのことで、合わせるアクセサリー次第で多彩なシーンで着回せる、いわば万能ドレスです。コサージュや大ぶりのアクセサリーで華やかにも、そのまま着用し喪服にもなるため、ワードローブの定番として抑えておきたいですね。


ドレス選びのコツ

TPOを考える

普段、袖を通す機会が少ない分、どんなドレスを選ぶべきかわからないと悩む人は少なくありません。ドレス選びの基本は、「どんな目的と格式の場に来ていくのか」が大前提。いくら素敵でも場違いなドレスほど格好悪いことはありません。TPOを押さえたら次は色選びですが、ドレスを着る機会が最も多いであろう結婚式では、白は花嫁の色。そのため白やアイボリーなど、白だけでなく白に近い色もNGです。またお祝い事の場合、主催者はゲストに華やかさを求めます。女性の場合黒は避け、なるべく華やかな色を選ぶのもマナーのひとつ。ドレスは格式が上がるほど上半身の露出が多くなりますが、変に隠さずに堂々を着こなすのが一番格好良く見えるものです。ふくよかな体型の人は肉感を拾わないハリのある生地のものを、逆にボリュームが欲しい人はバストやヒップにリボンなどの装飾のあるものを選ぶのもおすすめ。なお、ドレス着用時は、普段と同じインナーではシルエットが綺麗に出ないことも多々あります。そのためビスチェなど、ドレス用のインナーを着用するのもドレス姿を美しく見せる大きなコツです。

小物と季節感も重視

普段着だと季節感を意識せざるを得ませんが、それはドレスも同じ。春夏には明るく柔らかな色で素材もシフォンなど透け感のあるものを、秋冬は落ち着きのあるグリーンやネイビーでタフタやベルベッド素材のものを選ぶとぐっと洗練されて見えます。また、小物はドレスの格式に合うジュエリーやバッグをセレクトしましょう。バッグは小さければ小さいほどエレガントですが、荷物が入りきらないからと紙袋やトートバッグを一緒に持つのでは本末転倒。その場合はコートなどと一緒にクロークに荷物を預けるのが良さそうです。

日常的ではないけれど、その分ドレスアップするのは楽しいもの。ドレスコードに相応しいドレスを堂々と着こなすことこそ、ドレスアップをモノにする一番の近道です。

TEXT:横田愛子

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