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近年ブームが加熱する韓国ファッションの魅力とは

ここ数年10〜20代の間でビッグトレンドとなっているのが韓国ファッションです。しかし韓国ファッションと聞いて具体的なスタイルがすぐに思い浮かぶ人はきっと少数でしょう。というのも、オーバーサイズもあればポップなストリートスタイルもあり、パステルカラーからガーリーなワンピースまでとバリエーションがかなり多彩。ならば一体何をもって韓国ファッションと呼ぶのか、その辺りを詳しく掘り下げていきましょう。

【目次】
韓国ファッションとは
日本で大流行の背景
Y2Kと韓国ファッション
ガールズクラッシュの世界観
モード界も注目する韓国ファッション
韓国ファッションとECサイト
2023年版韓国ファッション最新トレンド

韓国ファッションとは

冒頭で韓国ファッションの幅が広いと書きましたが、もっともわかりやすく韓国ファッションを説明するならば、いわゆる「K-POP」グループのアイドルやアーティストが着ているコーディネート、というのが正解です。昨今はK-POPグループが世界的に活躍していますが、韓国ファッションは彼らの人気と共に浸透したもの。なおBTSやBLACKPINKらが牽引する現在の韓国ブームは日本では第3次韓流ブームと呼ばれ、東方神起やBIGBANGが人気を得た第2次ブームの際にはファッションよりもメイクが流行りました。「オルチャンメイク(*オルチャンは韓国語で美少女。美男子を指す俗語)」と名付けられたこのメイクは白肌にレッドリップ、太眉が定番でしたが、現在オルチャンはファッションとなって再び日本を席巻しているのです。また、韓国発ファッション通販サイトの「DHOLIC」が2008年に通販サイトを立ち上げ、その後東京や大阪といった主要都市に実店舗を展開。日本に居ながらにして韓国ファッションが手軽に入手できるようになったのもブームの一因です。そんな韓国ファッションの代表的なコーデが、ポップな色使いやヘルシーな肌見せ。この辺りが近年ブームのY2Kファッションとリンクし、若い層の間で人気を得ているのです。


日本で大流行の背景

K-POPが世界的にブームでも、ここまで韓国ファッション熱が加熱しているのはやはり日本がダントツ。それにはいくつかの理由がありますが、まず第一に真似しやすいことが挙げられます。日本人と韓国人は背格好や肌の色、髪色などに多くの共通点を持っています。それゆえに取り入れやすく、欧米のモデルが着こなすファッションより身近。ルックスが似ているから着こなしのイメージも湧きやすいのだと分析します。そして次に価格の安さ。DHOLICで扱う商品を参考にすると、ワンピースで5000円前後、トップスやボトムスも4000円以下のものが多く、若年層が購入しやすい価格設定となっています。サイズもアジア人に合うように作られているため、試着ができないオンラインショップでの購入のハードルも下がりますね。ちなみに以前流行したオルチャンメイクですが、韓国コスメが入手しやすくなったこともあり、こちらも日々アップデートを続けながら定番メイクとして定着。一方で若い男性がメンズメイクに積極的になったのは男性K-POPアーティストの影響だと言われています。


Y2Kと韓国ファッション

さらに、韓国ファッションの盛り上がりのひとつにY2Kブームとのリンクがあります。へそ出しやタイトなトップスにワイドボトムスの組み合わせはK-POPアイドルがよく取り入れており、スポーティーかつヘルシーな肌見せというのも両者に共通するキーワード。K-POPブームが根底にあるため、ステージでの彼らの衣装を参考にしているケースが多々あり、踊りやすくセクシーかつ可愛い・カッコ良い、という部分も同じです。思えばY2Kファッションの元祖である2000年代に日本で流行っていたのは安室奈美恵を真似たアムラーやギャル。当時のブームを知っている世代にとって韓国ファッションが少し懐かしく感じるのは、当時のファッションと似た要素が多いからかもしれません。


ガールズクラッシュの世界観

「ガールズクラッシュ」とは、女の子が憧れる女の子像。このコンセプトで大きな支持を集めているのがファッション界からも引っ張りだこのガールズグループ、BLACKPINKでしょう。ガールズクラッシュはファッションにも適用される言葉で、例えばガールズクラッシュなファッションと表現した場合は媚びることのない自分らしいスタイル、を指します。異性からの視線や世間評を意識せず、自分の好きなものを自分らしく着る強さのような感じでしょうか。奇しくも世界的にボディ・ポジティブがキーワードとなっている時代に韓国ファッションが人気を得たのには、このマインドも大きく影響しているように感じます。


モード界も注目する韓国ファッション

一昔前、“ブランドの顔“と呼ばれるアンバサダーを務めていたのは主に欧米のモデルや俳優でした。が、ここ最近はK-POPアーティストをアンバサダーに迎えるハイブランドが急増しています。例えばシャネルにジバンシイ、セリーヌにサンローラン、プラダなどがそう。これはそれだけ彼らが世界的に影響力を持つという証でもあります。つまり今後の顧客層拡大のためにも若い層にアピールしたいブランドにとっても、ハイブランドの顔となるステータスが手に入るアーティストにとっても、相互利益のある関係と言えます。また、ファッションに敏感な大人の間では、若者の間で流行っているものとは一線を画す韓国ファッションに着目している人も。「HYEIN SEO(ヘインソ)」や「Reike Nen(レイクネン)」、「EENK(インク)」といった韓国の新進デザイナーへの関心が高く、これらのブランドは次世代韓国ファッションブランドとして世界からも注目を集めています。


韓国ファッションとECサイト

韓国ファッションがここまで大きなトレンドになったのには、ECサイトの存在が不可欠。上述したDHOLICはじめ、今や「韓国ファッション、通販」といったキーワードでネット検索をすると山のように韓国ファッションを扱うサイトが表示されます。大手サイトの場合日本からの注文が全体売上の1/4程度を占めている場合もあり、それだけ身近なのでしょう。とりわけ若者に人気のサイトは日々セールを実施したり新商品と投入するなど、毎日見ても飽きない工夫が施され、安価な価格設定と相まって利用者を増やしています。


2023年版韓国ファッション最新トレンド

韓国ファッションのネクストトレンドはK-popアーティストが決める、といっても過言ではありません。そもそもこのブームを牽引するのが彼らであることから、彼らが着た服が次のトレンドになるのです。そこで最新の流行を追ってみると、部分的に肌が露出する変形トップスやカーゴパンツなど、複数のアイテムが浮上。それぞれどういったアイテムかを見ていきましょう。

変形トップス

肩やお腹、背中などか覗くデザインのトップスで、体にフィットするシェイプが人気。上からシャツなどを羽織ってさり気なく肌見せするスタイルがヘルシーなセクシーさをアピールするのにぴったりです。

ミニ丈トップス

おへそを見せるコーデのブームは継続中で、通常サイズのTシャツやシャツもフロントを結びおへそが見える丈に調節して着るのが人気。ボトムスはハイライズでもローライズでもなく、ジャストウエストが2023年流です。

カーゴパンツ

Y2Kから火がついたカーゴパンツも、女性ならポップなカラーが新鮮。映画「バービー」の影響もありホットピンクが世界的な流行色ですが、こういったポップなカラーは韓国ファッションの王道でもあります。

ミニスカート

元々美脚が魅力のひとつであるK-POPアイドルが好んで履くミニスカートは、甘さを抑えてシンプルに履くのがトレンドに。カラーもシックな色味、もしくは同じくトレンドに浮上しているデニムを選び、大人っぽく着こなすのが成功の鍵です。

韓国ファッションを紹介した今回、よくよく掘り下げると2000年代に日本でブームになったガールズファッションとの共通点がいくつも見えてきます。時代は巡るというけれど、若者にとって新鮮に映るファッションもかつてのリバイバル、かつ逆輸入によって再びここまでのブームになるのですね。

TEXT:横田愛子

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