アパレル・ファッション業界の求人・転職ならFashion HR

記事一覧

いまさら聞けないジュエリーの基礎知識【前編】

普段、オシャレの一つとして身に着けているジュエリー。コーディネートを演出する上で欠かせないアイテムですが、素材の特徴や刻印の種類は、接客の際に必要な知識と言えます。また、着ける場所などに込められている意味を知っておけば、より効果的に華やかさを引き立てる提案ができるかもしれません。今回は販売員が知っておきたいジュエリーの知識を前後編に分けて紹介。前編では素材の特徴やお手入れ方法といった基礎について解説します。

【目次】
アクセサリーとジュエリーの違い
ジュエリーに使われる主な素材
ジュエリーの刻印の種類
つける指によって変わるリングの名称
長さによって変わるネックレスの名称
ジュエリーのお手入れ方法

アクセサリーとジュエリーの違い

装飾品の呼び方で同義語と捉えられがちなアクセサリーとジュエリーですが、はっきりと定義が分かれています。アクセサリーは衣服を引き立てる装身具の総称で、ネックレスやイヤリング、帽子、ベルトなど種類は多岐にわたります。また、材料には木や真鍮・布・ガラスなど比較的手に入りやすいものが使われ、価格帯もそれほど高くありません。一方、ジュエリーは天然宝石や貴金属を材料とした装身具を指します。定義とされている貴金属は金・銀のほかプラチナやパラジウムなど8つの種類があります。天然宝石は一般的にダイヤモンドやルビー、サファイヤ、エメラルドなどが有名です。同じ宝石を使っても、ベースが木や真鍮の場合はアクセサリー、18金の場合はジュエリーに分類されます。


ジュエリーに使われる主な素材

・シルバー

リーズナブルでありながら重厚感や高級感のあるシルバーは、銀の含有率92.5%のもの(SV925)が使用されることが多いです。光の反射率の高さにより鮮やかな光沢が楽しめます。色味の変化も魅力ですが、黒ずみが出やすいのでこまめな手入れを心がけましょう。混ぜる金属によってアレルギー反応を起こすことがあります。

・ゴールド

高価格帯のジュエリーで頻繁に使用されるゴールドは、圧力をかけることで柔軟に形を変え、幅広いデザインに対応します。純金のままでは柔らかすぎるためK18(金の含有率75%)のように他の金属を混ぜて強度を担保するのが一般的です。混ぜる金属によってピンクやイエロー、ブルーなど色味を変化させることができます。高級感があり宝石との相性が抜群です。

・プラチナ

結婚指輪の素材として人気のプラチナは、希少価値が高く、高価なことで知られています。柔らかさがあることからさまざまなデザインに対応し、腐食にも強いので長く美しさを保つことができます。純度が高すぎると柔らかすぎて傷や変形のおそれがあり、パラジウムなどを混ぜてプラチナの含有率を90、もしくは95%にするのが一般的です。

・パラジウム

プラチナに属し、プラチナよりも軽い白色金属。軽く扱いやすいためボリュームのあるデザインによく使用されます。白色に光り、見た目がプラチナによく似ているため最近では結婚指輪の素材としても注目を集めている素材です。

【アクセサリーに使われる主な素材】

・真鍮
銅と亜鉛によって作られる真鍮は温度で色が変えられるなど、加工をしやすいことが特徴です。時間とともに黒っぽく重厚感のある色合いに変化することから、アンティーク調のアイテムによく使用されています。リーズナブルですが錆びやすく手入れに手間がかかるというデメリットもあります。

・チタン
チタンは金属アレルギーを起こしにくく、他の金属と比べて軽いことが特徴です。メガネフレームや自動車のエンジンバルブ、ゴルフのドライバーヘッドなどにも用いられ、加工しやすいことからつや消しや鏡面といった仕上げの変化が楽しめます。硬度が高いため指輪のサイズ直しには適していません。

・金メッキ
金メッキは真鍮などの表面に金を付着させる技術です。もともとは金箔法や水銀を利用するアマルガム法で制作されていましたが現在は電気を使った加工が主流で、アクセサリーのほかにも電子機器の製作など幅広い用途に用いられます。耐食性に優れていますが、剥がれたり傷が付きやすく、主に安価な商品に使用されます。

・ステンレス
鉄に10.5%以上のクロムを混ぜるステンレスは耐久性に優れ、金属アレルギーを起こしにくいことが特徴。食器や医療器具、建設材料などさまざまな分野に活用されています。サビにも強いのでアクセサリー類は付けたままプールやお風呂に入っても腐食の心配がありません。加工がしにくいため指輪などのオーダーに使用できない場合もあります。


ジュエリーの刻印の種類

ジュエリーの刻印には大きく分けて3つの種類があります。一つは使用されている金属の種類や純度を示すもの。純金や純銀は柔らかすぎて加工に不向きなため、多くの場合、他の金属を混ぜており、材料となっている金属の純度を数値として記しているのです。ゴールであれば「K24」「K18」、シルバーの場合は「925」「950」といった数値が主に用いられます。天然宝石を使用したジュエリーの場合、宝石の品質=重さを示すカラット数が刻まれています。この数値は「石目」「キャラ目」とも言われ、0.23カラットのダイヤモンドであれば「D0.23」という表記になります。国や百貨店が品質の検査を行った場合、合格を示すマークを刻むことがあります。日本では造幣局の国家検定をクリアしたものに対し、国旗と数値、貴金属の種類を併記したホールマークが刻まれます。百貨店の場合は、それぞれの店名を示す漢字一文字が用いられます。


つける指によって変わるリングの名称

リングは、左右の手の指それぞれに付ける際の意味合いを持ち合わせています。親指に付けるサムリングは、右手が「リーダーシップ」、左手が「目標の実現」を表します。人差し指に付けるインデックスリングは、右手が「集中力」、左手が「縁」「ポジティブ」などを示します。中指に付ける「ミドルフィンガーリング」は右手が「直感」、左手が「協調性」を表します。また、中指に付ける指輪は風水で邪気や悪縁を遠ざけるといういわれもあります。薬指に付けるリングは「アニバーサリーリング」「マリッジリング」「エンゲージリング」などの呼び方があります。右手が「恋人の存在」「穏やかな心」、左手が「婚約・結婚」を示します。薬指は創造性を司るともいわれ、クリエイティブな仕事をしている人が好んで付けることも多くあります。小指に付ける「ピンキーリング」は右手が「魅力アップ」、左手が「願いの成就」を示しています。小指は変化やチャンスを呼び込む指とされ、左手小指に付けるピンキーリングは新しい恋を引き寄せるともいわれています。

リングの名称と意味                                                                    ■サムリング(親指) 右手=「リーダーシップ」 左手=「目標の実現」                                                    ■インデックスリング(人差し指) 右手=「集中力」 左手=「縁」「ポジティブ」                                                                      ■ミドルフィンガーリング(中指) 右手=「直感」 左手=「縁」「協調性」                                     ■アニバーサリーリング etc.(薬指) 右手=「恋人の存在」「穏やかな心」 左手=「婚約・結婚」                                                        ■ピンキーリング(小指) 右手=「魅力アップ」 左手=「願いの成就」                                                                

長さによって変わるネックレスの名称

ネックレスはコーディネートに合わせて理想的な長さや呼び方が変わってきます。約35~40cmのチョーカータイプはカジュアルからオフィスウェアまで、さまざまな服装に合わせることができます。年齢やメイクのテイストも限定しないため幅広い層から人気。約40~43cmのプリンセスタイプは、チョーカータイプよりやや首周りに余裕を持たせ、首元のラインをすっきりと見せることができます。こちらも幅広い服装に合わせることができ、ワンピースやドレスに合わせると上品さを演出します。約50cm〜55cmのマチネタイプはワンピースの他、タートルネックやニットとの相性が抜群。トップ部分が胸元まで達するのでペンダントトップと組み合わせて華やかさを演出します。約80cm〜90cmのオペラタイプはパーティードレスやニットのワンピースに組み合わせるとエレガントな雰囲気を演出します。縦のラインが強調されるので長身の人が着けると全体のバランスが整えられます。約110cm〜120cmのロープタイプは二重に巻いたり軽く結ぶなど、長さを活かした着け方が楽しめます。カジュアルにもフォーマルにも対応し、ボリュームや華やかさを演出したいときにはうってつけですよ。

ネックレスの名称                                                                    ■チョーカータイプ 約35~40cm                                                   ■プリンセスタイプ 約40~43cm                                                                       ■マチネタイプ   約50cm〜55cm                                     ■オペラタイプ 約80cm〜90cm                                                          ■ロープタイプ 約110cm〜120cm                                                                

ジュエリーのお手入れ方法

希少な貴金属や宝石を使用したジュエリーは、身に着けていると人の体から出る汗や油、水などに触れ、放置すると本来の輝きが失われてしまいます。美しさを保つには日々のお手入れを欠かさないようにしましょう。ジュエリーはヘアスプレーや香水に含まれる成分で変色を起こしたり、服を脱着する際の摩擦で傷つくことがあります。非常に繊細であるため出かける際は最後に身に着け、帰宅したら最初に外すことが鉄則です。自宅にいる時も水仕事や入浴時にはなるべく外すようにしましょう。お手入れの方法として手軽なのは、柔らかい布での拭き取り。保管する際はジュエリー同士が接触しないよう、仕切りの付いたジュエリーボックスなどを使用しましょう。また、ジュエリーは適度な湿気を必要とし、乾燥剤を一緒に入れると劣化を早めてしまいます。乾燥剤や防虫剤は使わないように注意しましょう。

TEXT:伊東孝晃

Fashion HRはファッション・アパレル業界に特化した求人情報サイトです!

FHR_top

ショップスタッフや店長などの販売職から、PR、MD、VMD、営業、総務/経理、秘書、ロジスティックスなどのバックオフィス職まで、外資系ラグジュアリーブランドから国内有名ブランドまで求人情報を多数掲載中。早速、会員登録をして求人をチェック!

   
無料会員登録する

記事一覧