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流通の司令塔!ディストリビューター(DB)ってどんな仕事?

アパレル業界の流通において必要不可欠な職種であるディストリビューター。店舗の特徴に応じて分配する商品の種類や量を調整するなど、ディストリビューターの能力がブランドやメーカーの売り上げを左右すると言われるほど重要な役割を担っています。今回は、ディストリビューターの仕事内容や、なるために必要なスキル、キャリアステップなどについて紹介します。

【目次】
ディストリビューターとは?
マーチャンダイザーとの違い
主な仕事内容
必要なスキル
資格は必要?
ディストリビューターのキャリアプラン

ディストリビューターとは?

販売業におけるディストリビューターとは、主にメーカーと小売店の間に立つ卸売業者を意味します。アパレル業界のディストリビューターは、同じ販売業でも業務内容が若干異なり、バイヤーやマーチャンダイザーが仕入れた商品を店舗の状況に応じて分配することを主としています。店舗のある都市や気候、客層など、さまざまな情報から売れ筋商品を判断し、適格な在庫管理を行うスキルが求められます。表に出ることが少ない職種ですが、アパレル業界においては流通の要であり、操作する商品の動きに応じてブランドやメーカーの売り上げが大きく変わってきます。


マーチャンダイザーとの違い

マーチャンダイザーは、トレンドにもとづいて商品企画を立ち上げ、開発や販売計画の立案、予算管理などを一貫して行うポジションです。ディストリビューターと業務内容が似ているように感じられますが、マーチャンダイザーが開発のための市場調査やブランディングなど、商品が世に出るまでのプランを練るのに対し、ディストリビューターは、商品が世に出て以降の動きを調整することが大きな違いです。ディストリビューターは、マーチャンダイザーの発注に応じて店舗に分配する商品数や種類を考えるため、両者の関係は、まさに一蓮托生。実際、転職においてマーチャンダイザーやバイヤーからディストリビューターに転向するケースもよく見られます。


主な仕事内容

ディストリビューターの仕事は、オフィスで各店舗の売り上げを分析したり、店舗間での売れ筋商品の移動や、倉庫から発送するための指示出しを行うなど、デスクワークが中心です。しかし、週に2〜3日は現場の状況を把握するため店舗に赴き、来店状況や売れ行きの傾向などの情報をスタッフから直接収集することも。その場合、全国展開しているショップであれば各地方の特色を知るため、出張の機会も多くなるでしょう。シーズン終了時までにフィードバックされた売り上げ報告は、次シーズンの販売戦略における参考資料となります。ここで得た情報から余剰在庫やB級品の隠れた売れ筋を発見し、店舗に再度分配、もしくはアウトレットやECサイトで販売し、最大限まで売り上げを生み出すことも重要な仕事。ディストリビューターが有能であるほど商品の廃棄ロスが少ないともいわれています。繁忙期などは店舗へのリサーチと販売スタッフのヘルプを兼ねて店頭に立つこともあります。


必要なスキル

ディストリビューターの業務は数字との戦いがメインですが、ファッションに対する思い入れが深いことは大前提。トレンドに反応し、店舗スタッフやネットの声からブランドの評判を判断する情報収集力は必須のスキルです。 売り上げや商品の回転率をもとに店舗にとって適格な分配を行う分析力も欠かせません。ディストリビューターは一つの商品に対し、シーズン終了後も販売計画を立てるため、導き出した数字をもとに仮説を立てるといったPDCA(計画・実行・検証・アクション)的な作業に対する能力も必要になってきます。 マーチャンダイザーやバイヤー、倉庫スタッフなど、自社スタッフとのやり取りだけでなく、店舗が入居する商業施設など、取引先との交渉といった重要な仕事もあるためコミュニケーション能力も不可欠です。


資格は必要?

ディストリビューターとして働くには服飾の専門学校や大学卒業程度の学歴が求められますが、必要な資格は特に指定されていません。しかし、就職の際に有利な資格が複数あり、ここでは、「ファッションビジネス能力検定試験」「繊維製品品質管理士」「衣料管理士」をピックアップして紹介します。

・ファッションビジネス能力検定試験

商品の企画や生産、流通など、ファッション・ビジネスに関する知識を判定する試験。1・2・3級のいずれも制限なく受験することができます。2・3級はファッションの専門教育を1〜2年程度、1級は専門教育を修了後に5〜6年程度の実務経験を積んでいる前提で出題されます。

 

・繊維製品品質管理士

繊維製品品質管理士は、販売している繊維製品について品質や性能・安全性の向上を図る繊維のスペシャリスト。資格を有していることで取引先からの信頼が大幅に上がり、商談や交渉に役立ちます。日本衣料管理協会が実施する認定試験に合格すれば資格を取得できます。

 

・衣料管理士

衣料管理士素材や生産、流通・販売に至るまで、繊維製品の知識を幅広く身につけていることを示す資格です。日本衣料管理協会が認定した大学・短大で所定の科目を勉強することが資格取得の条件で、1級は4年制大学で43単位以上、2級は、おもに短期大学で28単位以上の取得が必要になります。

これらの資格のほか、数字にかかわる作業が多いことから、Excelや在庫管理・分析システムなどを使いこなす中級程度のPCスキルは身につけておきましょう。


ディストリビューターのキャリアプラン

ディストリビューターには、バイヤーや店舗のショップマネージャーを経験している人が多く、ある程度の実務、販売の経験を積んだ上で異動願いを出して転身するパターンが多く見られます。他業種からの転身でも、営業職などで数字に対する判断力が養われていれば採用に有利でしょう。年収は20代で約350万円、30代で約400〜450万円程度と言われており、販売職やマーチャンダイザーと兼務している場合は、さらに高い収入が見込まれます。

TEXT:伊東孝晃

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