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ギャザーやドレープとの違いって? プリーツの種類や歴史を深掘り

フレア、タイト、マーメイドなど様々なシルエットのあるファッションアイテム、スカート。その中でも今季は、歩くたびに流れるように広がる、華やかな印象のプリーツスカートが人気です。クラシカルに大人っぽく着こなせ、合わせるアイテムによってはカジュアルにもなるプリーツスカートは、一枚は持っておきたいアイテムと言えます。
そこで今回は、プリーツを深掘り。ギャザーやドレープとの違い、意外な歴史、プリーツの種類まで解説します。唯一の欠点!? とも言える、プリーツが長持ちしないワケにも迫ります。

 

【目次】
プリーツとは? ギャザーなどとの違いも解説
神の象徴だった!? 意外なプリーツの歴史
こんなにある、プリーツの種類
プリーツは長持ちしないは、ウソ?

 

プリーツとは? ギャザーなどとの違いも解説

プリーツ(pleats)とは、主にスカートに施された“襞(ひだ)状”の加工のこと。立体感や華やかさが生まれるほか、動きやすさを助ける目的もあります。山折りと谷折りが繰り返されており、折山が連続していることが特徴です。よく似た形状に、ドレープ、タック、ギャザーがありますが、プリーツと何が違うのでしょうか。それぞれの特徴もまとめます。

 

ドレープ ドレープ(drape)とは、覆う、まとう、飾る、という意味で、布をたるませたり垂らすことで生まれる、流れるように柔らかい襞(ひだ)のことを指します。ドレープを用いたスカートで代表的なものは、「サーキュラースカート」や「フレアスカート」です。

タック タック(tuck)とは、生地のゆとりを寄せることでできる襞(ひだ)のこと。プリーツのようにしっかりと折り山があるわけではなく、途中で折り山を消しているのが特徴です。パンツやスカートのウエストにタックを入れることで、ゆとりのある着心地になります。

ギャザー ギャザー(gathre)とは、寄せ集めるというニュアンスの意味で、布を縫い縮めて襞(ひだ)を作る技法のことです。放射線状にふわっと広がるシルエットになります。プリーツよりカジュアルな印象で、スカート以外にも袖口などに多く用いられます。

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神の象徴だった!? 意外なプリーツの歴史

プリーツの始まりは意外と古く、紀元前3000年頃の古代エジプトだと言われています。古代エジプトで太陽は、沈んでも再び登ってくる復活の証とされ、太陽神として信仰の対象だったことは有名ですよね。プリーツは、その襞(ひだ)が太陽光に似ていることから、“神の象徴”とされていました。そのため、プリーツを着用できたのは、高貴な身分の者だけだったそうです。
中世から近世にかけては、女性が着用する衣服に用いられるようになります。裾の長い衣服では足さばきが悪いため、通常の3倍の布を使ってプリーツが施されました。また、現在のようにプリーツを長く保てる加工法がなかったため、上流階級の女性が身に着ける、庶民の憧れのデザインだったようです。

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こんなにある、プリーツの種類

プリーツは、襞(ひだ)の折り方によって形状や幅などが違い、さらに細かく種類を分けることができます。プリーツの形状を選ぶことで、大きく印象も変わってきます。数ある種類の中から、代表的なものを紹介します。

 

ワンウェイプリーツ ひとつの方向(ワンウェイ)に襞(ひだ)を折りたたむことで作るプリーツ。制服のスカートによく用いられるプリーツです。また、ワンウェイプリーツによく似た「ナイフプリーツ」は、さらに鋭くきっちりと細かくプレスされたものを差します。

ボックスプリーツ ボックス=箱のようなヒダを連ねることでできるプリーツ。表の襞(ひだ)山が左右に外に折られ、裏側の襞(ひだ)山が突き合わせになっている形状のことです。ほどよい立体感のあるシルエットで、ふんわりと広がります。

インパーデットプリーツ インパーデット=逆にする・反対の、という意味の通り、ボックスプリーツを裏面側から見た場合と同じ形になっているものを指します。表の襞(ひだ)山が突き合わせになっているプリーツで、クラシカルなテイストになるのが魅力です。

アコーディオンプリーツ 折り山が真っ直ぐに入っている細く均一なプリーツのこと。楽器のアコーディオンのように蛇腹に似ていることからこの名称になりました。縦のラインを強調するデザインなので、華やかかつスッキリとした印象に仕上がります。

アンブレラプリーツ アンブレラ=傘の折り目のように襞(ひだ)山が立っていて、裾広がりなシルエットが特徴。アコーディオンプリーツの上下の襞(ひだ)幅を変えるとアンブレラになります。華やかさはもちろん、ふわっと広がる軽やかさが特徴です。

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プリーツは長持ちしないは、ウソ?

プリーツの加工方法は素材によって異なり、綿や麻などは湿熱加工、ウールはシロセット加工、ポリエステルなどの合成繊維は、加熱すると軟化して成形しやすく冷やすと再び固くなる「熱可塑性」を利用してつけられます。湿熱加工 < シロセット加工 < 熱可塑性の順で持ちが長く、特に「熱可塑性」でつけられたプリーツ加工は、普段の着用で取れてしまうことはないそう。例えば、プリーツが潰れないようにハンガーで保管するのは必須。長時間座ってできたシワなどは、スチームアイロンを当てる(生地によっては縮みの原因になります)、自宅で洗う時は洗濯表示をしっかり確認するなど、正しいお手入れ方法を心がけることが大切なようです。素材にもよりますが、ぞんざいに扱うと長持ちしないということのようです。

 

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