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ニットとセーターの違いをおさらい 今季のトレンドや、ニット素材の種類も解説

 
 

防寒対策としても欠かせない、秋冬の定番ファッション・アイテムといえば、ニットですよね。1枚で雰囲気の出るものから、重ね着でオシャレ感がアップするものまで、デザインやカラーも豊富ですが、ニットとセーターの違いや、その始まりをご存じでしょうか。今回は、素材の種類や編み方の違いも含め、「ニット」を深掘りしていきます。今季のトレンドにも注目です!

 

【目次】
ニットとセーターの違いと始まり
ニットの大きな特徴とは?
ニット素材の種類は3つ
ハイゲージとローゲージの違い
ニットは編み方で印象が変わる
今季のトレンドは?

 

 

ニットとセーターの違いと始まり

ニットとは、1本の糸で輪を作りながら編まれた生地のこと。英語では「Knit」となり、編み物をするという意味を持ちます。つまり「ニット」は編み物全般を指す名称で、ニット生地を使用したアイテムの中のひとつがセーターです。帽子や手袋、スカートなど様々なものがあり、人気の高い定番アイテムとなっています。
その歴史はとても古く、なんと古代エジプトの遺跡からカギ針で編まれた帽子や靴下が発見されているそう。エジプトから、商人を通してヨーロッパ全土に広がったと考えられており、現在のように機械で編み始めたのは、イギリスの牧師ウィリアム・リーが、9年の歳月をかけて編み機を完成させた1589年頃のことです。

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ニットの大きな特徴とは?

生地は大きく「布帛(織物)」「ニット(編物)」に分けることができます。大きな違いとして上げられるのは、伸縮性があるかないか。「布帛(織物)」はタテ糸とヨコ糸を交差させて織っていく生地のことで、あまり伸び縮みはしませんが、型崩れしにくいのが特徴。「ニット(編物)」は縦横に良く伸び、糸と糸の間の密度が低いので通気性の良い生地となっています。
布帛=織られた生地は、シャツやブラウスなどに用いられます。ニット=編まれた生地は、セーター、ジャージー、カットソーなどになります。ジャージーやカットソーは、編まれた生地を織物と同じように裁断・縫製することで衣服となる生地のことを指します。

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ニット素材の種類は3つ

ニット素材には、大きく3つの種類があります。主原料が天然素材である天然繊維「動物繊維」「植物繊維」と、化学的な方法を用いて人工的に作り出した「化学繊維」です。それぞれの素材の特徴を解説します。

 

動物繊維

ウール 主にメリノ種のヒツジから取れる毛のこと。繊維内に空気を含むことで熱が逃げにくいため、保温性があり暖かいのが特徴です。また、熱が伝わりにくく、吸湿性にも優れているので、蒸れにくいのもポイント。

アルパカ 南米のアンデス山脈の高地に生息するラクダ科の動物から採られた毛のこと。繊維の1本1本がストローのように空洞になっているためとても軽くて保温性があり、丈夫なので耐久性にも優れています。

カシミヤ カシミヤ山羊の毛から作られ、艶のある上品な風合いが特徴です。他の天然繊維より細いので多くの空気を含むことができ、軽い着心地と暖かさを兼ね備えています。肌触りが良く、チクチク感もありません。

アンゴラ/モヘア アンゴラとは、アンゴラウサギから採取される毛のこと。ウールの3倍も保温力があると言われており、上質で柔らかく滑らかなのが特徴です。
また、モヘアはアンゴラヤギの毛で、細く絹のような質感が楽しめます。

 

植物繊維

コットン(綿) 木綿植物の種子につく綿花を使って作られる糸や布のこと。サラサラな肌触りで吸収性が高く、アルカリ性に強いので染色しやすい素材です。また、「オーガニックコットン」とは、農薬・肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花を差します。

リネン(麻) さらっとした肌触りで、他の天然素材に比べてとても丈夫です。また、汚れが染み込みにくい性質があるため、汚れが付いても落としやすいのがポイント。使うほどに風合いが増すので、肌に馴染んでく変化を楽しむことができます。

 

化学繊維

アクリル 合成繊維(化学繊維の中の一種)の中でいちばんウールに近い風合いを持っています。ふっくら柔らかく暖かいという特徴がありますが、それは糸が空気をたくさん含むように加工されているから。洗濯をしても、縮んだり型崩れをすることがありません。

ポリエステル 一番のメリットは耐久性の高さ。痛みにくくシワになりにくい上、カビや虫害を受けにくく、ナイロンやアクリルと比較しても熱に強い繊維となっています。化学繊維の中で、最も多く衣類に使われている素材です。

ナイロン ポリエステルと同様の強度を持ち、型崩れが起きにくく、肌触りがやわらかいのが特徴です。強くて非常に軽いため、ファンシーヤーンの押さえ糸(形状を崩れないようにする糸)にも使われています。

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ハイゲージとローゲージの違い

ニットには、編み目が分からないくらい密に編み込まれた「ハイゲージ」と、ざっくり編み込まれた「ローゲージ」があります。「ハイゲージ」は、滑らかな表面なのでゴワゴワせず、スマートな印象に仕上がるので、ビジネススタイルにもおすすめ。目が詰まっているので、風を通しにくく防寒性が高いのも特徴です。「ローゲージ」は、編み目や凹凸、模様が分かりやすく1枚でも様になり、手編みのような温かみのある風合いを楽しめます。

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ニットは編み方で印象が変わる

ハイゲージとローゲージのような編み目の大きさに加え、ニット生地には、様々な編み方があります。見た目の印象が大きく変わるその種類を紹介します。

リブニット ストライプのような筋が立体的に入った、畝(うね)状に編み込まれたニット。リブの太さも豊富で、カジュアルにもキレイめなスタイルにも使いやすく、タテのラインを強調することで着やせして見えやすいのもポイントです。

ケーブルニット イギリスの漁師(フィッシャーマン)たちが着ていた防寒用セーターに由来する、縄のように編み込まれたニット。基本的にローゲージでざっくり立体的に編まれているので、1枚で柔らかなニュアンスを演出してくれます。

ワッフルニット 定番の焼き菓子ワッフルと見た目はそっくり。ざっくりローゲージで編まれた格子状の凹凸があるブロックのような編み目が印象的なワッフルは、存在感抜群。コーディネートのメインアイテムとして取り入れるのがおすすめ。

天竺ニット 天竺(てんじく)は、編み物の中で最もベーシックな編み方である平編の通称。「メリヤス」と呼ばれることもあります。セーターやカーディガンなどのニットアイテムや、カットソー、スウェットなど様々なアイテムに用いられます。

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今季のトレンドは?

2017~18年頃から浸透しだしたオーバーサイズ(ビッグシルエット)が、ニットアイテムでも人気。ゆるっとしたシルエットやヒップが隠れるロング丈のセーターをたくさん目にすると思いますが、チェック柄やプリーツのロングスカートと合わせると、エレガントな印象になりそうです。また、ニットベストでのレイヤードスタイルや、ニットパンツを取り入れたコーディネートにも注目。簡単に最旬の着こなしを楽しめます。色味は「ブラウン」や「くすみカラー」がトレンド。優しい雰囲気に仕上がり、季節感も演出できそうです。

 

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