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着替える時間は? お客様のいない時間は? アパレル販売員が考えるファッション業界の「労働時間」

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三越伊勢丹、高島屋が一部店舗の営業時間短縮を発表し、いまファッション業界で販売員の労働環境の改善が、ひとつのテーマになっています。

営業時間が長く、残業も多い、休みが取りにくいなどのイメージがある販売職。販売員の人員不足はこういったイメージによって引き起こされるのかもしれません。

では、そもそも労働時間や残業の基準とは? 着替えの時間や手待ち時間は労働時間に含まれるの?今回は、そんな疑問を解消しながら、「販売員の労働時間」について考えていきたいと思います。

「労働時間」の基準とは何か?

労働時間とは、“労働者(あなた)が使用者(会社)の指揮命令下に服しなければならない時間”のこと。日本では「労働基準法」により、労働時間の上限やその計算方法など、労働条件に関する最低基準が定められています。

労働時間を知るうえで大切なのが、「法定労働時間」と「所定労働時間」の違いを理解すること。2つの区別の仕方を見ていきましょう。

「法定労働時間」とは?

労働基準法に定められた労働時間を「法定労働時間」といい、労働基準法32条では“1日8時間、1週間40時間”という上限が定められています。(※例外あり)

例えば、
・1週間で5日勤務(週休2日)
・9:00〜18:00の8時間勤務(うち休憩1時間)
というのは一般的なケースです。

アパレル販売員では、例えば勤める店舗の営業時間が11:00〜20:00の場合、
①10:00〜19:00
②13:00〜21:00
の2交代制で、それぞれが1日8時間ずつ勤務するといったパターンが多く見られます。

「所定労働時間」とは?

会社が設定した労働時間を「所定労働時間」といいます。上記の「法定労働時間」を超えた設定はできません。例えば、同じ週5日勤務であっても、1日の所定労働時間を7時間に設定している会社もあります。

簡単に言うと、法律で決められたものが「法定労働時間」、その範囲内で会社が決めたものが「所定労働時間」といったところ。

いずれも、休憩時間は労働時間に算入されません。また、この2つを混同してしまうと残業代の計算を誤ってしまうので注意しましょう。

「着替えの時間」や「手待ち時間」は労働時間に含まれる?

販売員の仕事は接客業務がメインですが、例えば路面店などではお客様が来ずに待っている時間もあります。また、営業時間外でも掃除や品出し、売上や商品の管理など、さまざまな業務が。

「労働時間」としてみなされるものとそうでないものは、以下のとおりです。

労働時間となるもの

    • 実作業時間
    • 着替え時間(制服や作業着など着用が義務づけられている場合)
    • 手待ち時間
    • 所定労働時間外の教育訓練(自由参加ではなく義務づけられている場合)
    • 休憩中の来客当番・電話番
    • 当番制の掃除など
    • 黙示の指示による労働時間(残業していることを使用者が見て見ぬふりをしている場合)

など

労働時間にならないもの

    • 私用
    • 休憩時間
    • 通常の通勤時間
    • 出張先への往復時間(物品の運搬など以外)
    • 任意の掃除・片付け

など

意外なものはありましたか?“使用者(会社)の指揮命令下に置かれている時間”であれば、たとえ作業をせずに待機している時間も労働時間にあたります。

お店にお客様が来るのを待っている時間や、お昼休み中の電話番の時間、制服に着替えている時間も労働時間の一部なのです。

知っておきたい「残業時間」の定義

販売の仕事を考えるうえで、やはり気になるのは「残業」問題。年末年始やセール期間中などの繁忙期は、残業(時間外労働)をせざるを得ない日もあります。

基本的に、「法定労働時間」である“1日8時間”を超えた分が「残業時間」となり残業代(割増賃金)が支払われます。

また、「所定労働時間」が7時間の会社の場合は、「法定労働時間」の8時間までの1時間に対する割増しはなく、「法定内残業」として通常の1時間当たりの基礎時給の支払いとされています。しかし、細かい部分は会社によって違いもありますので、就業規則や雇用契約書などをよく確認してみてください。

なかなか定時で上がることが難しいといわれるアパレル販売職。残業代が支払われないなどの問題が起きた場合は、まずは本社に確認し、解決しない場合は労働基準監督署に相談してみるといいでしょう。

これからのファッション業界は、労働時間が見直される!?

長年、労働時間や残業時間が問題視され続けてきたファッション業界ですが、冒頭でもお伝えしたように最近では“脱・長時間労働”へと向かう企業が増えてきているのも事実。

労働環境の改善によって、従業員のモチベーション向上や、業務効率の改善、コスト削減など、企業自体にも数多くのメリットがあるといいます。

商業施設の営業時間など、まだまだ労働環境に左右されやすいファッション業界ですが、今後このような流れがますます主流になっていくと良いですね!

Text:Sayaka Seko / Edit:Mio Takahashi(Fashion HR)

※本記事は2016年2月10日に公開されたものです。

 

 

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