皆さん、有給休暇はしっかり取得出来ていますか?
旅行予約サイト運営会社エクスペディアが集計した「有給休暇国際比例調査2015」の結果から、日本人の有給休暇に対する考え方が浮き彫りになりました。
自分の有給休暇がどれくらいの日数なのか知らない人の割合は、日本では53%。なんと半数以上の人が自分の有給休暇日数を「知らない」と答えました。こうした数字を知ると、「休みよりも仕事を優先」する日本人の労働者の特徴が見えてきます。
そして特に、ファッション業界で働く方はシフト勤務だったり、繁忙期はなかなか休みが取りづらかったりと、休暇に対する悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
今回は、こうした背景を踏まえ、「今更聞けない有給休暇の取り方」について紹介します。
有給休暇を取ることに罪悪感を感じる?!
今回の調査では、他にも下記のような興味深い結果が出ています。
- 有給消化率、日本は2年連続下から2位!
- 休み不足と感じている人の割合は下から3位の39%!
- 有給休暇を取ることに罪悪感を感じる人の割合は1位の18%!
- うしろめたいと感じる理由/1位「人手不足」、2位「お金がない」、3位「自営のため時間がない」
皆さんの中にも有給休暇を取ることになんとなく罪悪感を感じたり、周りの人に言いづらかったり……気持ち良く休めずストレスを抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、忘れてはいけないのは有給休暇取得は労働者の権利であるということ。
有給休暇とは?
正式名称は「年次有給休暇」と言い、労働者が給与額が減ることなく休みを取得できる、労働基準法によって定められた制度。そのため、「うちには有給休暇制度はない……」など、法律に反する制度を会社ごとに定めることはできません。
有給休暇は入社後6ヶ月が経過して初めて発生し、日数は労働時間の長さによって変わります。例えば、1月入社であれば6月に有給休暇を取り始めることができ、入社半年で10日間の有給休暇、1年半で11日間、2年半で12日間……と下記の様になります。(詳しくは労働局HPをご覧ください)
有給休暇の取り方は、通常会社ごとに「年次休暇願」や、「年次休暇申請書」などがあるはずなので、必要時効を記入して申請しましょう。また、退職時に残った有給休暇を消費したい場合は、未消化の日数を確認して有給休暇の取得を申請し、その最終日をもって退職する手続きをとるのが一般的とされています。(※発生から2年経過すると時効消滅にかかるので気をつけて下さい。)
有給休暇の取得を断られたら?
労働者にとって当然の権利である有給休暇なので、会社が有給休暇の取得を断る権限はありません。まれに、「会社から有給休暇の取得を断られた」「有給休暇の対象じゃない」と拒否されたケースを耳にしますが、こういった会社側の主張は違法にあたるのです。
同じ時期に多くの従業員が重なった有給休暇を取るなど、会社の業務に支障をきたすことを防ぐため、会社にも「時季変更権」というものがありますが、こちらはやむを得ない場合の手段となります。
拒否されることはあってはならないですが、会社側の負担にならない様に上手くコミュニケーションを取りながら有意義な有給休暇を取りたいですね!
有給休暇を取得して、メリハリのある働き方をしよう
いかがでしたでしょうか?労働者の権利である有給休暇の制度についてきちんと知れば、自分の働き方を見直すきっかけにも繋がります。
休みがたくさんあるのが良いというわけではないですが、しっかり働くためにはバランスよく休暇を取ることも必要。上手く有給休暇を取得して、メリハリのある働き方をしていきましょう!