新卒の就職活動をした経験のある人なら誰もが耳にしたことがある「企業研究」。実は、転職活動で久しぶりに面接をする人にとってもこの企業研究は大切なものなのです。
今回は、意外と転職活動に役立つ「企業研究」の基本についてご紹介します。
そもそも企業研究とはなにか?
そもそも「企業研究」とは、自分の志望する企業がどんな事業や仕事を行っているのかを詳しく調べることです。名の知れたブランドを取り扱う有名企業だとしても、ブランドの商品と社風が必ずしも共通するとは言えません。
イメージや先入観で企業を判断すると、後々入社後に後悔してしまう場合も多くあります。そういったリスクを防ぐためにも、転職を検討する企業について詳しく知ることはとても重要。さらに、企業研究の目的には以下の2点が挙げられます。
- 志望動機を説得力のあるものにする
- 長く幸せに働ける企業か確かめる
このような目的を持って企業研究をしていくと、「なぜ数ある企業の中でその企業を志望したのか?」「企業のどんなカルチャーに感銘を受け、どのように将来働きたいのか?」など、あなたと希望する企業を結びつけた理由(志望動機)を確固たるものにできます。
面接を通過することも大切ですが、それよりも重要なのは実際の転職後の生活。マッチしていない企業や職種では、自分の良さを発揮できず苦手なことをやり続けることになってしまいます。入社後に自分の得意分野を活かして活躍するためにも、自分が幸せに働ける企業かどうか確認しておくことが大切なのです。
企業研究で何を知ることができる?
ファッション・アパレル企業のビジネスモデルはご存知の通り、基本的に商品の仕入れや製造、それを顧客に届けること、全ての“流通”において沢山のプロセスを踏みます。当然、これらが1つでも欠けるとビジネスは成り立たいので、消費者の立場から見えるショップだけではなく、新製品の開発やバックオフィスなど、外から見えない部分もビジネスにおける重要なプロセスとなります。
特に有名ブランドへの転職を考える人は、ショップを始めショップスタッフや雑誌などに出ているPRなど目に見えるものだけが企業価値ではないことを知っておきましょう。他社に比べて生産ラインの効率が秀でていたり、新商品の開発力が優れていることなど、企業のビジネスプロセスを理解し、その中で自分はどのプロセスで働きたいか考えることも、面接をうまく進めるにあたって重要なポイントです。
アパレル・ファッション業界の面接前にやるべき企業研究とは
企業研究の目的を理解したら、Fashion HR で見ることができる各ブランドの「ブランドページ」で、実際に企業研究を始めてみましょう。以下の企業研究をする上で押さえておくべき5項目をチェックしましょう!
1.会社概要
会社の基礎情報が掲載されています。代表者の氏名や設立年、資本金や従業員数など、暗記する必要はないですが、その企業が他社に比べどうなのか、業界のどんな位置付けでいるか頭に入れましょう。
2.サービス情報
企業の商品・サービス、取り扱っている商材などはしっかり押さえておきましょう。同じようなサービスだとしてもその名称は会社によって様々。細かいフレーズも正確に調べてみましょう。
3.採用情報
採用情報をチェックする際には以下の情報を把握しておきましょう。
- 求める人物像
- 職種、業務内容
- 社内の様子
4.IR情報
「IR(=Investor Relations)」情報とは、投資家向けの情報。主に、財務状況・経営方針・活動報告などの経営に関する情報が掲載されています。上場企業の場合、IR情報がHP上に掲載されています。読み取れる人は財務諸表を読み解くのも良いですが、決算資料を確認しておくだけでも良いでしょう。決算を発表した期の業績とその要因、今後の戦略を知ることができます。
5.ニュースリリース
直近の企業の最新ニュースが掲載されています。決算の公開情報から新商品の案内など、内容は多種多様。旬な情報が掲載されているため、最新の企業の動きを知ることができます。
企業研究は複数の情報を見る!
企業研究に必要な情報を得る方法は大きく分けて、「企業側が発信しているもの」と「企業以外の第三者(新聞や雑誌、就職サイトなど)が発信しているもの」の二つがあります。前者は企業が自ら発表するものなので、マイナスな情報はほとんど無い可能性があり、一方後者も完全に客観的に書かれているわけではなく、書いた側の主観が含まれているので気をつけましょう。大切なのは、複数の情報をしっかり照らし合わせ、比較しながら真偽を判断することです。
いかがでしたでしょうか?ブランドページから情報が得られたら、次は実際に働く人の声を聞いてみましょう。すぐに店舗見学に行けない方は、Fashion HRの「ブランドインタビュー」ページで、先輩方の働き方をチェックしてみることをおすすめします!