外資系企業では、組織のトップである社長が変わるということは珍しいことではありません。
やはり会社組織というものは最終的にはトップの意思に左右されるもの、外資系企業ならなおさらです。自分では「今後も長く勤めたい!」と思っていても、その願いがかなわないことも。今回は勤続15年、外資系ブランド勤務の方からのご質問へのアドバイスです。
今回頂いたご質問は「会社の核」「就労の核」となるテーマですね。
最悪、人員整理に遭ってしまう可能性も?!
こういった状況では「新しい社長と社員の相性がどうか」という点に尽きます。新しい社長が望む会社の方向性、そして性格や人間的な側面、その両方の相性が働くみなさん(あなた)とマッチするかどうか、ということです。
組織のトップは自分が理想とする経営を実践するために、一緒に行動してくれる人材を求めています。自分についてきてくれる人材かどうかを知るために、1人1人と面談の時間を持つという社長もいますし、無条件でマネージャーレベル以上の人材を替えてしまうという社長もいます。
社長が変わったと思ったら、ある日突然の自分のポジションを奪われてしまう、なんてたまったもんではありませんね。
私は以前、大手外資系企業でスタッフ50名ほどの大型店の店長として勤めていた際、オペレーションディレクターから「あなたにこの店を任せているので、あなたが仕事のしやすいように人材を選んで、あなたの色で運営してください。その時に人を切リづらいようであれば、私が代わりに切ってあげます。」と言われた事があります。
外資系とは、職務に課された責任の所存が非常に明確です。会社やブランドに愛着があっても、社内の評判がいくら良くても、実績が伴わないと給与も下がります。前出のように、ある日突然解雇同然の通達を受けることだってあるのです。
「社長とあなたの相性があうかどうか?」は大切なポイント
私は転職を希望をされている方に、必ず「転職するにあたって、ブランドや職種、年俸も重要ですが、社長の方向性や情熱、意識があなたとフィットしているかが一番重要なポイントです」とお伝えしています。社長との相性が悪いと、メンタル面で苦しむ事になってしまったりすることも多いですし、それが原因で退職せざるを得なくなってしまうということも。
ただ、中にはその社長が交代するまで、じっと耐えて我慢される方もいますし、逆に情熱をもって社長の意識を変えてしまうというような方もいらっしゃいました。
勤続15年というと、外資系ブランドでは勤続年数がかなり長いほうではないでしょうか。新社長が「一定レベル以上の人員を全て入れ替える!」と掲げるような場合は、正直手の打ちようがないことも多いですが、会社・ブランドにとって自分の存在がいかに重要かを新社長に上手にアピールして、今後も長くご勤務されることをお祈りしております。
お話を聞かせてくれた転職コンサルタント
ザ・フォースウエイブ
代表取締役 城野 靖也さん