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元気に働くためのノウハウを学ぶ!女性のキャリアに必要な心とからだのこと

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女性がキャリアを積んでいく上で、より働きやすい環境づくりのために様々な制度が整備進んでいます。しかし、妊娠・出産、育児といった、ライフイベントとキャリアをどう両立させていくか、自分らしい選択を迫られる場面が多々あります。

仕事の責任が増えることで精神的なプレッシャーが大きくのしかかったり、妊娠・出産による体調の変化に悩まされるなど、働く女性の心とからだはとても不安定な状態。女性の活躍が進み、きちんとケアすることの重要性が浮き彫りになってきましたが、健康維持のノウハウについて、まだあまり知られていないのが現状です。

11月11日に開催された株式会社サクセスボード主催のセミナー「働き続けるために必要な女性の心とからだのこと」では、医療と保健、心理相談などの専門家2名による、働く女性が知っておきたい心とからだのケア方法についてのお話と、パネルディスカッションを通して、参加者との意見交換が行なわれました。

セミナーを企画した同社取締役藤崎葉子さんによれば、昨今、企業では女性活躍を積極的に進める中、女性がどうしたら長く元気に働くことができるかが注目され始めており、女性のキャリア支援には今後心とからだに関する知識が不可欠だということです。

妊娠してもキャリアを続けたい!女性が知っておきたいサポート

第一部は、よしの女性診療所の産婦人科医・臨床心理士吉野一枝さんによる「妊娠しても仕事を続けられるために~産婦人科医の立場から」という講演がありました。

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吉野さんはまず、日本の社会の現状として、妊娠したことでキャリアを諦めるという選択肢が7割という非常に高い割合であることを指摘。また、女性が生物学的に最も妊娠・出産に適した時期が、ちょうどキャリア形成の期間と一致してしまうことが、働く女性が妊娠・出産に踏み切れない、またはキャリアを諦めざるを得ない一因だと言います。

また、妊娠した際に受けることのできるサポートとして、妊娠中の労働時間の制限、産前産後の休業制度、妊婦検診料の援助、出産育児一時金についてなど、これから妊娠を考える女性にとって必須な情報を紹介してくれました。

 

◼︎妊娠中の労働に関する援助
・時間外労働や深夜勤務の制限を申し出・請求することができる
・ラッシュを避けるために通勤時間をずらす申し出・請求をすることができる
(母性健康管理指導事項連絡カード)

◼︎産前産後の休業
・産前6週間、産後8週間
・パート、アルバイトを含むすべての女性が取得可能

◼︎産科医療補償制度
・分娩に関連して重度脳性麻痺となり所定の要件を満たした場合、補償金を受け取ることができる。

◼︎妊婦検診の援助
・母子手帳をもらうと補助券14枚が配布され、1枚につき5000円相当の補助を受けることができる。
・妊婦検診を受けるための時間の確保を申し出・請求することができる。

◼︎出産育児一時金
健康保険の加入者もしくは被扶養者が出産すると、1児につき42万円が支給される。
(産科医療補償制度加入分娩期間)

吉野さんは、働く女性に向けて、産みたい時に産むためのライフプランを立てることを提案します。

「そこで有効なもののひとつが、低用量ピルの活用です。確実な避妊、不妊症の予防、子宮内膜症の治療や予防、苦痛の少ない月経など、女性の悩みに対応し、月経困難症と診断されれば保険適用となります。また無理なダイエットや喫煙があらゆる女性の病気を引き起こす原因であること、子宮頸がんワクチンを接種、年一回の婦人科検診の受診が重要です」。

婦人科のかかりつけ医を持ち、自分のからだは自身で守るという意識を常に持つことが、充実したライフプランを送る上で大切なことですね。

健やかに、自分らしく、幸せに生きるために

そして第二部では、保健師、心理相談員としてのキャリアを持つ、株式会社ウェルネスライフサポート研究所代表取締役加倉井さおりさんの「働く女性の心とからだの健康~元気に働き続けるために」をテーマにした講演が行なわれました。

加倉井さんは、現在の働く女性は、がむしゃらに働きすぎて心とからだを病んでいる女性が多く、「頭が痛い」「生理が不順」「胃が痛い」といった、多くのからだの不調の背景には、心の問題があることに気付いたと言います。

「20代、30代、40代、50代と女性のライフステージ別にみると、就職、結婚、妊娠・出産、育児、介護といった、それぞれの年代ごとによるライフイベントがあり、それにプラスしてキャリアを続けていくことで、さまざまな心とからだの不調が起きることがあるのです」。

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このように頑張って働いている女性に向けて、加倉井さんは自分を愛する(大切にする)というウェルネス・ケアのポイントについて説いてくれました。

「そのポイントとは、食生活、運動、睡眠、温めること、メンタルケア、心とからだをゆるめる、健康診断(+乳がん、子宮頸がん健診)の7つの項目。どれも基本的なこととはいえ、なかなかできないというのが、キャリア女性の悩みどころです」。

こうした現状をふまえ、ウェルネス・ケアを推進する上で不可欠なのが、企業側と働く女性自身の意識改革だと言います。「企業は、働き方、働かせ方の制度、環境を整備すること、そして働く女性は、壁を乗り越えて、それを力に変える強い心とからだを手に入れるためにセルフケアが重要です。

まずは自分の心とからだを愛し、日々の出来事から学びながら、自分も周りも幸せになるような働き方をする、この『愛して、学んで、仕事をする』という優先順位、方法論を私は提唱しています」。

最後に行なわれたパネルディスカッションでは、妊娠により労働の負担軽減のサポートを受ける際の母性健康管理指導事項連絡カードについてや、女性だけでなく男性社員からの健康維持に関するセミナーの要望など、さまざまな話題が飛び出しました。

 

働く女性にとって不可欠な、健康維持への意識をより高めるための一歩として、こうしたテーマを取り上げるセミナーの需要は、今後が高まっていくのではないでしょうか。ファッション業界で働く女性達も、ぜひ自分の心とからだのケアについて、考えてみることをおすすめします。

今回お伺いした主催団体

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株式会社サクセスボード|Woman’s Career事業部

強くしなやかに成長する女性のキャリアと組織作りをサポートすることをコンセプトに、女性のキャリアデザインや子育てと仕事の両立に関するセミナー、キャリアカウンセリングを実施。多くの企業の女性活躍推進やダイバーシティの浸透を手掛ける。

 

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