ファッションに携わる職業の中でも上位を争う人気職でありながら、世界でもほんの一握りの人しか活躍することができないモデル業。華やかに見えて、どこか怖さも感じるようなモデル達の世界をサスペンスフルに描いた映画「ネオン・デーモン」が、2017年1月13日(金)全国で公開となります。
豪華な顔ぶれのキャスト、概念の枠を越えたストーリーはもちろん、注目すべきは作品内で使用される艶やかな衣装の数々。「GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)」や「SAINT LAURENT(サンローラン)」など名だたるハイブランドの衣装に身を包む女優エル・ファニングに終始目が離せません。
映画「ドライブ」で世界中を魅了したニコラス・ウェンディング・レフン監督が創り上げる映像美は、ファッションに携わる方にとって大きなインスピレーションとなるはず。劇場公開の際はぜひ観に行ってみてはいかがでしょう。
ファッション業界の闇と光を描くサスペンスムービー
物語はロスに出てきたばかりの若いモデル、ジェシーを主人公に繰り広げられる。一見素朴だが、誰もがその存在に目を奪われる特別な魅力をもった女の子ジェシーが、エージェントの目に留まりトップデザイナーのショーに抜擢され順調な道を歩みだすものの、友人からの嫉妬にまみれ、自らもトップを目指すが故に見失っていく様子が描かれていく。
ニコラス・ウィンディング・レフン監督が描くのは、女性の美への“執着”に焦点を合わせた物語。自分のことをまるごと愛することができずに美を追い求める者、美しい者に魅せられ嫉妬する者、反対に己の美しさに満足し、ナルシズムを肯定する者──
そんな美に囚われた人々の緊張感溢れる人間関係をサスペンスフルに描きたいというレフン監督の願いで完成した本作品はカンヌでも話題騒然となった。
美を追い求め、闇に堕ちていくトップモデルをエル・ファニングが熱演
『マレフィセント』で注目を浴びた女優エル・ファニングについてレフン監督はエルは昔のサイレント映画の大スターと、現代の先進的女優の素質を併せ持っている。自分自身を一変させてしまう、素晴らしい能力を持っているんだ。それにカメラ映りもとてもいい」と絶賛。レフン監督はエルに、役作りのため『哀愁の花びら』やラス・メイヤー監督の伝説のカルトムービー『ワイルド・パーティー』などを観るように薦めたという。
次に重要なルビー役には、ジェナ・マローンが抜擢された。レフン監督はこの役について、「脚本段階で謎が多い役柄だったから、ルビーに成りきってくれる女優を求めていた」と説明し、「マローンはルビー役を作り上げるのに尽力してくれた」と感謝している。
舞台は既成概念の枠を超えた高級ファッションの世界
衣装デザイナーはエリン・ベナッチ。レフン監督は「偽物ではなく、既成概念の枠を超えた高級ファッションの舞台を作り上げたい」と伝え、“本物”の衣装を見つけることと、本当の高級ファッションの世界と感じられるような見た目にするという2つの課題を与えた。
完成した映像美はまるで白昼夢のような幻想かつ煌びやかなおとぎ話の世界のよう。
レフン監督の作り上げるダークで情熱的な物語の中にぜひ足を踏み入れてみて。
【公開情報】
タイトル:「ネオン・デーモン」
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
キャスト:エル・ファニング/カール・グルスマン/ジェナ・マローン/ベラ・ヒースコート/アビー・リー/クリスティーナ・ヘンドリックス/キアヌ・リーブス
製作国:フランス/デンマーク/スウェーデン
劇場公開:2017年1月13日(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次ロードショー
オフィシャルサイト:映画「ネオン・デーモン」公式サイト
配信:ギャガ株式会社
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