少しずつ肌寒くなり、夏服から秋・冬服へと衣替えが始まるこの季節。ファッション業界で働く方のなかにはもうすでに秋物を着ているという方も多いのではないでしょうか?そんな衣替えシーズンに大事な衣服の保管の仕方。夏服は特に汗や皮脂汚れが残っていることが多いので、そのまましまうのは厳禁です。
今回の宅配ネットクリーニング「リネット」監修によるアパレルお手入れ基礎知識では、リネットお洗濯アンバサダーの近藤さんによる、夏物のしまい洗いと保管のポイントをお届けします。
夏物のしまい洗いで覚えておきたい注意点は?
夏物の洋服は、冬物の洋服に比べて汗や皮脂汚れが残っている場合が多いです。汗や皮脂汚れが残っているまま保管してしまうと、来年の夏に取り出したときに黄ばんでしまう可能性が高いのです。この黄ばみは、汗が酸化したことで発生したもの。冬物をしまうとき以上に、夏物はしっかり洗ってから保管することが大切です。また、夏物だからと洗濯機で時短モードで洗うのはNG。しっかり洗って汗や皮脂汚れを落とすことが大切です。洗濯機で洗濯するときには「すすぎ2回」を選択して、汚れをしっかり落としてください。
Q:一度洗った浴衣もしまい洗いした方がいい?
A:浴衣は肌に直接触れる部分も多く、特に首元や襟元は黄ばみやすいんです。浴衣は着用したらすぐに洗濯するようにして、衣替えの前にも必ずしまい洗いしてください。色落ちが心配なら、クリーニング店に出すのもおすすめです。
Q:水着もしまい洗いしたほうがいいですか?
A:水着もしまい洗いすることをおすすめします。水着は、海水や砂、お酒やジュースなどの飲み物で知らないうちに汚れていることが多いもの。また、プールの塩素がついたままだと色が抜けてしまう可能性もあります。洗面台などに水を溜めて、もみ洗いで汚れを落としましょう。しまい洗いも同じように洗いましょう。
夏物は保管の仕方も要注意!
夏物の保管は特に「換気」に気をつけてください。夏物の保管の場合、秋冬と涼しい時期を過ごすからと安心するのは禁物。定期的に新しい空気をいれてあげることが大切です。クローゼットやたんすを開き、毎日1~2時間窓を開けて空気の循環を行なってあげるのが理想。毎日が難しい場合にも週2~3回は行なってほしいですね。
保管するときには衣類同士を離れて置くことも心がけましょう。できるだけ離して保管したほうが、空気の流れが良くなります。
Q:防虫剤を使うときに気をつけることはありますか?
A: 防虫剤の併用は避けたほうがいいでしょう。種類が違う防虫剤を使うと、お互いの作用が働き、最悪の場合薬剤が溶けて、洋服にシミがついてしまったり変色の可能性にもなりかねません。
また、防虫剤は使用量が少なくても多くても意味がありません。防虫剤に記載されている使用量を守って使ってください。
Q: 他にも注意する点はありますか?
A: 食べこぼしが残ったまま保管をしていると、それが虫のえさや栄養になってしまい、衣類に虫食いが発生する原因になることも。しっかり洗濯やクリーニングを行なってから、保管をするようにしてください。
夏物のしまい洗いと保管のポイントをまとめました。基本的には冬物の衣替えと同じですが、夏物の場合はしまい洗いで汗や皮脂汚れをきちんと落とすことと、保管のときには換気に気をつけることが大きなポイントです。来年の夏に快適に衣類を着用するためにも、今回ご紹介したしまい洗いと保管のポイントをぜひおさえてから衣替えをしてくださいね。
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