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フェイクレザーにも種類がある!それぞれの特徴とお手入れ

お店などでよく耳にする「フェイクレザー(合成皮革)」。実は、フェイクレザーにはPUやPVCといった種類があり、機能性にも違いがあります。今回は、フェイクレザーと近年注目されているヴィーガンレザーの違いから、フェイクレザーの種類や素材の特徴、お手入れ方法を紹介します。

【目次】
フェイクレザーとは?
ヴィーガンレザーと何が違う?
PUレザー
▶素材の特徴
▶お手入れ方法
PVCレザー
▶素材の特徴
▶お手入れ方法
今季のトレンドは?

フェイクレザーとは?

フェイクレザーは合成皮革のことで、布地の上に合成樹脂を塗り重ねて天然皮革に似せた人工素材です。合成樹脂は、ポリウレタン樹脂を使用したPUレザーと、ポリ塩化ビニールを使用したPVCレザーの2種類があります。これらの樹脂を表面に塗って型押しをすることで、本革のように見せているのです。本革は長持ちで高級感があり、使い込むと味が出るため個体差があるといわれていますが、フェイクレザーは、本革の質感を人工的に作っているため、品質に差がなく、大量生産に向いているとされています。


ヴィーガンレザーと何が違う?

ヴィーガンレザーとは、動物性の素材を使用せずに革の見た目・質感を再現した、主に布地に合成樹脂を塗り重ねることで作られる素材のこと。同様に合成素材や植物由来の樹脂を使用しているフェイクレザーとヴィーガンレザーには厳密な分類の定義はないようです。現在、ヴィーガンレザーは、環境に配慮された素材であるということから注目が高まっているため、今後さらに広がるにつれ、フェイクレザーとの分類の定義がなされるかもしれません。

続いてフェイクレザーを構成するPUレザーとPVCレザーの特徴とお手入れ方法について紹介します。


PUレザー

▶素材の特徴
「PU」とは、「ポリウレタン」を意味する“Polyurethane” の略で、布地の表面にポリウレタン樹脂を塗布した人工素材です。ポリウレタンが持つ性質でもある伸縮性と撥水性、高級感のある見た目と、もちもちと柔らかい肌触りが特徴で、本革に近い質感があります。簡単に大量生産ができる素材で、安価なことから私たちの身近な商品に多く使われています。ファッションアイテムはもちろん、バッグやスマートフォンのカバーなどでもよく目にします。
PUレザーは、通気性が高く耐熱性がありますが、劣化がとても早く、使用の有無に関わらず、急速に劣化します。約数年で加水分解という表面のポリウレタンが日光・湿度(水分)・摩擦を受けることで生じる劣化現象が起こり、加水分解すると、ひび割れや接着剤が露出した状態となります。

▶お手入れ方法

普段のお手入れでは柔らかい布で乾拭きしましょう。液体をこぼしてしまった時は、ティッシュなどで拭き取り、30度前後のぬるま湯に固く絞った布で水拭きした後、必ず乾拭きをして完全に乾燥させます。耐水性があるため、汚れはすぐには染み込みませんが、時間が経つとシミになることがあるため、早めの対処を心がけましょう。汚れが落ちない場合は、中性洗剤を薄めた液で水拭きをし、洗剤を拭き取るための水拭きと仕上げの乾拭きを忘れずに行いましょう。


PVCレザー

▶素材の特徴

PVCレザーとは、「ポリ塩化ビニール」を意味する “Polyvinyl Chloride” の略で、布地の表面に塩化ビニール樹脂を塗布した人工素材です。PVCレザーはPUレザーに比べて、表面が硬く、ツルツルとした肌触りが特徴です。また、PUレザーよりも安価に手に入れることができ、耐久性が高く汚れにくいため、ソファや、車・バイクのシートなどに使用されています。カビやダニの発生が少なく、機能性・加工性が高いため、カラフルな色に仕上げることもできます。PUレザーに比べると、通気性は低いため、ジメジメとした梅雨時は特に注意が必要です。また、PVCレザーは柔軟性が低いため、曲げ伸ばしに非常に弱く、過度に屈伸させることで表面のひび割れを引き起こす可能性があります。熱や日光にも弱く、変色の恐れがあるため、高温の夏場は要注意です。

▶お手入れ方法

PVCレザーもPUレザー同様、柔らかい布での乾拭きが基本です。PVCレザーは、耐久性が高く汚れに強いので、水や中性洗剤で拭くことも可能です。しつこい汚れを落とす場合は、床やテーブルなどに使用できる中性またはアルカリ性の市販の住宅用合成洗剤を使用します。いずれも、その後の水拭きと乾拭きは必ずしましょう。アルコール消毒液や塩素系漂白剤などに含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、素材の劣化を促進させ、硬化やひび割れ、変色の原因になるため、使用は控えましょう。また、PVCレザーは熱に弱いので、長持ちさせるためにも直射日光が当たる場所や暖房器具の側には置かないことが重要です。


今季のトレンドは?

メンズライクなシルエットのレザージャケットが今季のマストアイテム。大きめのシルエットにパンツを合わせれば、クールかつマスキュリンなムードを、ガーリーなスカートを合わせれば、テイストミックスの着こなしでこなれ感を出すことができます。フェイクレザーの素材の特徴やお手入れ方法を知って、自分の好みや価値観に合ったレザーアイテムを見つけてみてください。


いかがでしたでしょうか。フェイクレザーと一口に言っても素材によってお手入れ方法も異なります。PUレザー、PVCレザーともに、湿度の高いところ、直接日光があたるところ、ストーブの近くなど高温になりやすい場所での使用は劣化の原因になります。汚れが付いた場合は柔らかい布で拭き取り、日陰の乾燥した場所に置きましょう。フェイクレザーは、本革のように経年変化(エイジング)することがなく、本革に比べて劣化が早いですが、メンテナンス次第でより長持ちさせることが可能です。綺麗な状態で長く保つために、素材の特徴やお手入れ方法について知ることが大切です。

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