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手元を彩るグローブという選択肢

冬のスタイリングに欠かせない小物のひとつにグローブがあります。グローブは防寒としてだけでなく、昔からファッションと強く結びついているアイテム。思えば世界のロイヤルや日本の女性皇族方もフォーマルなシーンでは必ずグローブを着用、ウェディングドレスなどの華やかなスタイルにもグローブは不可欠ですよね。寒さから手肌を守るのはもちろん、取り入れ方次第でコーデをより一層素敵に見せるポテンシャルを秘めています。そこで今回は、グローブの歴史や魅力について紹介していきます。

【目次】
グローブの歴史
たくさんあるグローブの種類
ファッションとしてのグローブ
グローブのお手入れ方法
今年の注目はフィンガーレス
グローブといえばこの人!

グローブの歴史

グローブが生まれたのはかなり昔。古代エジプト時代の壁画に描かれており、現存する最古のグローブは1922年にエジプトのツタンカーメン王の墓から発見された麻素材のもので、手首で結ぶデザインのおしゃれなものであったとされています。誕生当時はおそらく防寒などの実用品として使われていたようですが、13世紀頃のヨーロッパで女性のファッションアイテムとして存在感を発揮し始めました。中世ヨーロッパでファッションアイテムとして注目を浴びたものの、当時は上流階級のファッションか儀式用のものが中心。エリザベス1世の時代には、ヨーロッパの上流階級は男女問わずグローブなしで人前に出ることはほぼなく、宮廷では宝石を散りばめた長手袋が人気だったそうです。日本には江戸時代にオランダから輸入されており、武士の間でメリヤス編みの手袋が広がりました。その後グローブは欧米を中心にフォーマルな装いの一部として定着したものの、1970年前後のフラワームーブメントなどによるファッションや社会の変化とともに、グローブは品位を保つためのアイテムから実用品になっていきました。


たくさんあるグローブの種類

グローブと一括りにしていますが、実はとても種類が多いことをご存知ですか? 私たちに馴染みのあるショーティーやミトンのほか、指先が出るデミグラブやオープンフィンガーなど、形状によってグローブはかなり細分化されています。その中でも知っておきたいものや身近なものを紹介していきます。

ショーティー

5本指で手首程度までの長さのもの。現代の女性が愛用しているタイプはショーティーが中心で、素材、色、デザインともに多彩なバリエーションがあります。

ミトン

親指以外はひとまとめで指が入る袋状になったデザインで、手袋の原型とも言われています。保温性が高く、防寒用として非常に優れています。

デミグラブ、オープンフィンガー

指先部分が露出するデザインのグローブで、デミグラブはミトンタイプの指先レス、オープンフィンガーは5本指タイプの指先レスのものを指します。指先を使う作業時などに便利で、最近ではスマートフォン操作がしやすいと人気を集めています。

オペラグローブ

イブニンググローブとも呼ばれ、肘の上まである最も長いタイプのグローブのこと。ドレスに合わせて着用し女性用礼服の一部でもあるため、王室や皇室の公式行事では女性は必ず着けています。なお、イブニンググローブの中で最も長いものをオペラグローブと呼ぶため、全てのイブニンググローブがオペラグローブというわけではありません。

アームウォーマー

肘下くらいの長さで、手の甲までを覆うグローブ。親指を通すホールがあり指先はついておらず、手の甲から腕を温める目的で使われます。素材は保温効果の高いニット製などが多く、デイリースタイルにも取り入れやすいためファッションアイテムとしても人気があります。

ハーフ・パーム・グローブ

指先から手のひらの途中までを覆う5本指のグローブ。主に皮革素材で、防寒というよりはファッションのために使用されることが大半。


ファッションとしてのグローブ

日常のシーンでは主に防寒目的で使う人が多いですが、グローブはファッションアイテムとしても非常に存在感のある小物です。例えば、7分袖のアウターにロンググローブやアームウォーマーを合わせると、それだけで女性らしい印象になりますし、ピッタリとしたリブタートルセーターにざっくりと編まれたニット素材のアームウォーマーを重ねて新しいバランスを楽しむのも素敵。また、ワントーンコーディネートのポイントとして手元だけにヴィヴィッドな色を差し込むほか、帽子とグローブ、グローブとバッグなど他の小物との色合わせを楽しむのもおしゃれに見えるコツでしょう。素材もスエード、毛糸などたくさんあるため、ファッションに合わせて付け替えられるよう複数持っておくと着回しも楽しめます。


グローブのお手入れ方法

グローブは手に纏うものだけに、痛みや汚れなどはどうしても気になってきます。特に高価な革製のグローブだと、お手入れをしながら長く愛用したいですよね。レザーグローブはまず濡らさないことが基本で、外した際には縦に伸ばすよう形を整えてからバッグなどに入れること。使用した日はさっとブラシで汚れを落とし、革用のクリーナーや保湿クリームを馴染ませます。革靴のお手入れと同じ感じですね。長期間収納する際には、1日程度陰干しをして湿気を抜き、カビの発生を防ぐため除湿剤や防カビ剤と一緒にジッパーバッグなどの密封できる袋に入れて保管を。その際はグローブ同士がくっつくのを予防するために、不織布などを間に挟むと良いでしょう。レザーグローブで高級なものだと10万円以上するものも多くあります。大切に手入れをすれば長くきれいな状態で愛用できるので、お気に入りを手に入れたらお手入れは欠かさないでくださいね。


今年の注目はフィンガーレス

今シーズン新たにグローブを買い足すなら、フィンガーレスがおすすめです。昨今はスマートフォンを使う人が大半なので、着用していても操作しやすいことで人気となり、年々デザインバリエーションが豊かになっています。今季だとエコファーを使った見た目にも温かくエレガントなデザインや、リュクスな質感が魅力のムートンタイプ、ローゲージ編みのリラックス感溢れるグローブが人気です。コートやアウターはどうしてもベーシックな色味になりがちなので、あえて鮮やかな色を選んでみるのも良いでしょう。


グローブといえばこの人!

人前に出るときには必ずグローブを着用していたことで知られるエリザベス女王は、まさにグローブスタイルのアイコン的存在。カラフルな色のコートとそれに合うハット、そして白いグローブが女王の定番で、スタイル以外にも多くの人と握手をするため、手を守る目的もあったようです。なお、エリザベス女王のグローブは王室御用達のイギリスの手袋ブランド、コーネリア・ジェームスが70年以上作り続けているそうで、公式オンラインストアから購入することができます。女王のように貫禄ある着けこなしはできなくとも、グローブの取り入れ方のヒントを王室や皇室から学ぶのも良いのではないでしょうか。


TEXT:橫田愛子

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