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ファッションブランドがサンプリングするミリタリーの名作アイテム

ミリタリーアイテムと聞くと分厚い生地で作られた無骨な所謂「軍モノ」を想像する人も多いかと思います。機能性はもちろんのこと、無駄をそぎ落としたソリッドなデザインが魅力で、実は数々のブランドがミリタリーアイテムをサンプリングした商品をリリースしていることをご存知でしょうか?知らず知らずのうちにミリタリーがソースとなっているアイテムを着用している人もいるかもしれませんよ。今回は沢山のブランドにサンプリングされているミリタリーの名作も合わせて紹介します。

【目次】
アパレル業界におけるサンプリングとは?
リプロダクト、オマージュとの違い
サンプリングの代表格「ミリタリー」の名作
注目のブランド

アパレル業界におけるサンプリングとは?

サンプリングとは主に音楽業界で使われる言葉で、広辞苑には「見本を抜き出すこと」と書かれています。簡単に言うと「引用」ですね。ソースがわかるように意図的に引用することを「サンプリング」と表現します。アパレル業界においては主にミリタリーなどのヴィンテージアイテムをサンプリングすることが多いです。「似せる」のではなく、引用して再構築し、別の新しいものを生み出すことをサンプリングと言うのです。

リプロダクト、オマージュとの違い

リプロダクトとは版権が切れているなどライセンス料が不要の製品を正規メーカー以外が製作すること。家具などによく使われる表現です。オマージュは見る人が見ればわかるように、ソースを連想させる程度に原型を残した状態で、似せたものを作ること。いずれも「敬意」なくしては成り立たちません。演劇や漫画などでも他の作品を思わせる表現が見られる場合もありますが、いずれも作者が原作を愛しているケースがほとんど。そこに敬意があるかないかでオマージュ元が好意的に受け取ってくれるかが変わることも多いのだそうです。


サンプリングの代表格「ミリタリー」の名作

アパレル用語としての「ミリタリー」とは陸軍の軍服のデザインを模したスタイルのこと。主にカーキや迷彩柄の生地を使用することが多く、肩章やパッチポケット、金ボタンなどを使ったアイテムを取り入れるファッションです。最近では海軍や空軍のテイストを含むようになり更に人気を集めている「ミリタリー」の名作をいくつか紹介します。

フライトジャケット

1920年に誕生し、米軍のパイロットが着用していたフライトジャケット。防寒性や機能性に優れ、その高いデザイン性から現在でも人気のあるアイテムです。フライトジャケットには沢山の種類がありますが、中でも有名なのがMA-1。フライトジャケットB-15の後継モデルとして1950年代に誕生し、ここ数年で何度も大流行しました。MA-1の裏地は鮮やかなオレンジ色。これは墜落をした際に裏返して着ることで救助隊に見つけられやすいようにする意味があるのだそうです。

ヘルメットバッグ

元々米軍のヘルメットや酸素マスクなどを持ち運ぶためのものとして使われていたヘルメットバッグ。重たいヘルメットを運ぶために作られているため、その丈夫さは折り紙付き。何よりヘルメットをそのまま収容できる大容量。パソコンもすっぽり収まるのでビジネスシーンでも大活躍。ナイロン素材を使用しており、汚れに強いのも人気の理由です。

スノーカモパーカー

カモフラージュ柄、いわゆる迷彩柄というと草木や土に隠れるために緑や茶色で彩られた柄をイメージすると思いますが、スウェーデン発祥のスノーカモパーカーは真っ白。雪山で身を隠すために作られたカモフラージュ柄です。極寒の中の着用を想定しているということもあり、中に着こめるようオーバーサイズで薄手の作りになっているため現代でも取り入れやすいです。真っ白でアーバンな雰囲気とオーバーサイズが受け、今注目されているミリタリーアイテムです。

ジャーマントレーナー

ジャーマントレーナーは1970年代からドイツ軍のトレーニングシューズとして採用されていたミリタリースニーカーです。細身のシルエットはモードな様相でどんなファッションにも合わせやすいことから人気のあるアイテム。ガムソールですべりにくく実用性も抜群です。最近はハイテクスニーカーが大流行していますが、クリーンでスッキリとしたデザインのジャーマントレーナーは、シンプルでありながらエッジの効いたおしゃれを楽しみたい大人から好まれています。

コックパンツ

その名の通り、軍の厨房で料理をするシェフのために作られたパンツのことです。ゆったりとしたシルエットでありながらテーパードがかかっており男女共に履きやすいのが特徴。ウエストは厨房をせわしなく動き回ってもずり落ちてこないようにウエストゴムにドローコード(締まりを調整する紐)がついているため、気軽に着用できるのも魅力です。


注目のブランド

POLO RALPH LAUREN

本物のミリタリーアイテムを着るのももちろん通の楽しみですが、着方によっては少し野暮ったくなってしまう…なんてことも。「POLO RALPH LAUREN」が提案するミリタリーアイテムは大人でもさらりと着こなせるようにタウンユースにアレンジされています。それでいて、細かいディテールはしっかりと残すことでミリタリーファンの心をくすぐるサンプリングが魅力。ヴィンテージならではの柔らかなコットン生地やダメージ加工を再現しながら、ポップな刺繍やワッペンを施すことで「POLO RALPH LAUREN」らしさを演出しています。

Maison Martin Margiela(現Maison Margiela)

仏軍が40年代後半~60年代まで使用していたM47というミリタリーパンツは名作と呼ばれていますが、きっかけは「Maison Martin Margiela」がランウェイであえて裏返しにしてモデルに着用させたことだと言われています。「Maison Martin Margiela」はジャーマントレーナーを始め、数々のミリタリーアイテムをサンプリングしています。ジャケットやニットなどきれい目なアイテム展開が多いブランドだからこそ、ミリタリーの無骨さを取り入れることでより魅力的なクリエイティブが行われているのです。

PORTER

日本の鞄メーカー「吉田カバン」から発表された「PORTER」は機能性はもちろん、アーバンなデザインが魅力のブランド。そのデザイン性の高さからコムデギャルソンなど数々のデザイナーズブランドとコラボレーションも行っています。度々リリースされるミリタリーサンプリングアイテムも大人気。ヘルメットバッグはMA-1をモデルとしており、内側はオレンジの生地があしらわれているためミリタリーファンの心をくすぐります。「PORTER」らしい光沢のあるオリジナル生地でシンプルかつスタイリッシュなのも魅力。その他にも米軍の航空母艦の乗組員が着用している救命ベストをサンプリングしたカジュアルバッグシリーズも展開しています。

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