アパレル・ファッション業界の求人・転職ならFashion HR

記事一覧

移り変わるファッション ──年代別の流行を追う

日本は世界有数のファッション大国。いつでもおしゃれを欠かさない日本人を見て驚く外国人も少なくありません。また、日本は元々着物文化だったことから「重ね着」のおしゃれが得意ということもあり、他国に比べてファッションに多様性があるのも特徴。年代ごとに流行したファッションスタイルを調べてみると、その多様性と移り変わりがよくわかります。今回はどの時代にどんなファッションが流行したのか、年代別にファッショントレンドをまとめました。

 

【目次】
50年代 ニュー・ルック
60年代 ヒッピー、モッズ
70年代 デニム
80年代 DCブランド、アメカジ
90年代 ストリート

.

50年代 ニュー・ルック

ニュー・ルックはChristian Diorが1947年に打ち出したファッションスタイル。丸みのある肩と胸、ウエストを絞ったトップスにふんわりとしたAラインシルエットのスカートが特徴。この時代のファッションは特にシルエットに重きを置いていて、スカートの中にペチコートを入れて膨らませていました。グローブ、ハンドバッグなどのアイテムが人気で、上品なお嬢様スタイルが主流。1950年代は、それまでモノクロだった日本の雑誌にも色が付き、ファッション業界も活気付くなど、次第に豊かな生活を求める気持ちがファッションにも反映され始めたタイミング。華やかなニュー・ルックがトレンドになるのも頷けますね。当時、世界的な人気を集めたオードリー・ヘップバーンがレディライクなニュー・ルックを魅力的に着こなしていたこともあり、日本でも大流行したと言われています。

.

60年代 ヒッピー、モッズ

戦後のファッションはごく一部の限られた富裕層のみが楽しめる娯楽でした。しかし60年代に入るとファッションは一般層にも楽しまれるようになり、ヒッピーやモッズなど遊び心のあるスタイルがトレンドになりました。ヒッピーを象徴するアイテムといえば膝から裾に向かってラッパのように広がるベルボトムパンツ、フリンジの付いたシャツやベスト。モッズはファッションだけでなく、音楽などを含めた大きなムーブメントを指します。ビートルズの爆発的ヒットに伴い、日本でも細身のモッズスーツやM-51のミリタリーモッズコートが大流行しました。また、MARY QUANTがミニスカートを考案したことで世界的にミニスカートブームが到来。日本では美空ひばりが歌番組でミニスカート姿で歌ったことが大きな話題を呼び、爆発的に流行しました。

.

70年代 デニム

1970年にYves Saint Laurentがプレタポルテ(高級既製服)のコレクションにデニム素材を使用したのをきっかけに、ARMANIやRalph Lauren、Moschino、VERSACEなどのハイブランドから次々とデニムアイテムが発表され、デニムがおしゃれアイテムとして定着するようになりました。日本オリジナル素材のデニムも、この頃に流通し始めたと言われています。伝統技術である藍染によるインディゴブルーの70年代デニムは、ジャパンヴィンテージデニムとして今でも根強い人気があります。デニムブームによりダウンやスウェットなどのカジュアルファッションが流行り、若い女性の間でホットパンツなどのショート丈ボトムが流行。現代のカジュアルファッションの礎となりました。

.

80年代 DCブランド、アメカジ

1981年にCOMME des GARÇONSの川久保玲やYohji Yamamotoの山本耀司らがパリコレデビューをしたことでDCブランドが国内で社会的ブームに。全身真っ黒の「カラス族」と呼ばれるファッションが大流行しました。また、80年代後半から国内でアメカジファッションが「渋カジ」として独自の進化を遂げていきます。渋カジは「渋谷系カジュアル」の略で、80年代前半のDCブームに反発するように渋谷センター街から誕生した日本初のストリートファッションです。Levi’sの501のデニムにオーバーシルエットのTシャツ、Red Wingのエンジニアブーツ、AVIREXのフライトジャケット、紺のブレザーなどが必須アイテムでした。「紺ブレ」は特に男女問わず人気のアイテムで、男性ならTシャツとデニムに紺ブレ、女性はワンピースに紺ブレを合わせるキレイめカジュアル(キレカジ)へと発展していきました。

.

90年代 ストリート

90年代は80年代に大流行した「渋カジ」から派生し、様々なファッションスタイルが生まれました。中でもグランジ、裏原系などの「ストリートファッション」が一大ブームに。グランジ音楽から生まれたグランジファッションは、主にロックバンドNIRVANAのカート・コバーンのファッションがお手本とされ、チェック柄のネルシャツにロックバンドのロゴが描かれたTシャツ、ダメージデニムなどが特徴。裏原系はその名の通り原宿の裏手にあたる渋谷区神宮前4丁目に藤原ヒロシ、NIGO、高橋盾らデザイナーたちがストリート系のセレクトショップをオープンしたことがきっかけで爆発的なブームとなりました。そして90年代はなんと言っても「コギャル」文化の誕生です。へそ出しルックや厚底ブーツ、キャミソールなど独自の文化を生み出し社会現象になったことは記憶に新しいですね。

.

常に新たなトレンドが生まれ、進化してきた日本のファッション。直近のトレンドを見てみると、2019年から2020年にかけてはアメカジを彷彿とさせるダブルのジャケットやオーバーサイズシルエット、カラス族のような全身黒のオールブラックスタイルがトレンドに。この頃から60年代に大流行したフリンジアイテムが注目を集め、2021年にはヒッピーブームを思わせる裾広がりのパンツや、ミニスカート&ショーツも流行の兆しとのことで、60年代のファッションが甦りますね。流行は繰り返すと言いますが、こうして見てみるとその傾向がよくわかります。リバイバルしたトレンドアイテムを当時のままではなくいかに「今っぽく」取り入れるかを考えるのも楽しいかもしれません。

 

Fashion HRはファッション・アパレル業界に特化した求人情報サイトです!

FHR_top

ショップスタッフや店長などの販売職から、PR、MD、VMD、営業、総務/経理、秘書、ロジスティックスなどのバックオフィス職まで、外資系ラグジュアリーブランドから国内有名ブランドまで求人情報を多数掲載中。早速、会員登録をして求人をチェック!

   
無料会員登録する

記事一覧