SNSやアプリを使うのが主流になってきた今、昔と比べて“自撮り”が上手な人や、自分で写真を加工修正する人も増えてきました。そんななか、イマドキの求職者の多くがリアルに行っていて話題の「履歴書の証明写真の加工修正」。
修正技術の進化によって、転職活動の証明写真もキレイに撮るのは当たり前。一方でやり過ぎてしまった結果「写真と実物が全然違う?」なんて採用側の声もあり賛否の声があがっています。履歴書の証明写真の加工修正、ファッション・アパレル業界ではどのような影響があるのでしょう?
実際によくある事例と合わせてそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
合否にかかわる?証明写真の重要性
面接へのステップに進めるかどうかを左右する書類選考。企業に提出する履歴書に貼る証明写真はあなたの第一印象を決める非常に重要な情報になります。
もちろん、見た目だけで合否が決まるわけではないものの、書類選考は1枚程度の情報を元にジャッジが下されるというのも事実。少なからず、写真から得られる印象というのは重要になるでしょう。しかも、それがファッション・アパレル業界の書類選考であればなおさら。
候補者が 企業・ブランドのイメージとマッチするかどうか?を、企業側は見ています。特にラグジュアリーブランド等の販売職は、ブランドを体現する人物像であることが第一条件になります。
証明写真を撮る場所と特徴
- 写真館・フォトスタジオ(プロが撮影、加工修正もしてもらえる)
- スピード証明写真機(個人差有り、機種によっては簡単な加工修正も可能)
- 自分で撮る(個人差有り、技術のある人なら一番加工修正の選択肢が広い)
証明写真が撮れる場所は様々ですが、近年は専用のフォトスタジオを利用する人が非常に増えています。しかし、金額面で見てみると自分で撮影するのは低コスト、スピード証明写真機は700円程度なのに対してフォトスタジオは加工料込みで10,000円弱するところもあります。
行き過ぎた修正加工は問題あり?!
今話題を呼んでいるのは、プロが撮影してプロが加工修正まで施すという写真館・フォトスタジオの技術。人によってはメイクまでプロのメイクアップアーティストにしてもらうこともあるそうで、求職者の意気込みのみならず、転職難を象徴しているかのよう。
加工修正は基本的に、あまりに行き過ぎてしまわないよう微調整にとどめる程度に行っているようですが、企業の採用担当者側からすると、書類選考を通過して実際に面接にきたら写真との違いに驚くことも少なくないようです。
Fashion HRのコンサルタントが企業の面接を行う採用担当者に聞いた、“よくある面接で感じるギャップ”には次のような実例が挙げられています。
実際にあった書類選考と面接時のギャップ
「履歴書の写真を見て良い印象だったのに、実際に会ったらネガティブオーラが強かった」
「写真では口角が上がっていたのに実際に話す表情は暗い印象を受けた」
「ブランドのイメージに合うと思ったら実際はマッチしていない人物だった」
「面接当日の私服が書類選考時の印象とギャップがあった」
「写真と違って、姿勢がとても悪かった」
このように、あまりにも写真で良い印象を植え付けてしまうと、その分期待が強まり面接当日の印象とのギャップを強く感じてしまうそうです。確かに書類選考を通過して面接へのステップを切り開いたことは素晴らしいことですが、根本から変わっていなければ更なるステップを進んでいくことは難しいでしょう。
本当に大切な面接へのステップは自身を磨くこと!
証明写真はとっても重要な選考の情報ではあります。きっと求職者の方の中には「結局見た目で選んでいるのでは?」「とりあえずのスタートラインに立つために多少の加工はアリ」と考えている人も多いでしょう。
中には面接官に直接「証明写真と印象が全然違いますね?」と言われた時に「どうしても御社に入社したく、面接へのステップに進むために綺麗に撮ってもらいました!」と、上手に切り返してポイントアップした例もあるそう。
それでも、過度な加工修正は就職活動において最も合否を左右する「ギャップ」のリスクがあるのも否めません。何事も限度は大切です。
“自分の内面が上手く企業側に伝わる”。そんな証明写真を撮ることをおすすめします!