アパレル・ファッション業界の求人・転職ならFashion HR

記事一覧

ファッション業界に求められる人材とは?ユナイテッドアローズ元人事、大丸松坂屋 人事&バイヤーが語る IFI「ファッション産業説明会」レポート

IFI_top
IFIビジネス・スクールは、グローバルな視点で、ファッション・ビジネス界で活躍するプロフェッショナルを育てる日本唯一のファッション業界に特化したスクールです。同校では、ファッション業界を目指す人や業界で働く人々に向け、様々な講演や講座を行なっています。

今回は、これからのファッション業界を担う学生を対象に「今ファッション業界に求められる人材とは?」をテーマに、前半はユナイテッドアローズ元採用・社員研修責任者の はた・らく会社代表富島公彦さん、そして後半は大丸松坂屋の採用担当藤原さんと現役バイヤー小関さんを迎えセミナーが行われました。

それぞれの分野のプロフェッショナルは、業界の今や求められる人材像についてどんなことを語ってくれたのでしょうか。

常にアンテナを張り、気づきのセンスが大切

第一部では、長年人財開発部門に従事し培ってきたノウハウを、様々なビジネスフィールドへ向け発信している はた・らく株式会社代表富島公彦さんによる講義「ファッション業界の現状と仕事について」が行われました。

富島さんは、まず初めに受講者に向けてユニークな問題を出しました。内容は「猫と大根の共通点をできるだけ多く見つけてください」というもの。これらの共通点は2つともヒゲがある、生きているなど、人によって答えは様々です。この問いについて次のように解説されました。

「就職活動を上手く進めるためには、このように“ものごとに対して感度が高く、常にアンテナがピンと張っている”ことが大切です。街を歩いているとき、周りの気候、景色、歩いている人々など、どこかにヒントが隠れていないかという『気づきのセンス』はファッション業界にとても重要で、これは就活だけでなく社会に出てからも必要とされる能力です」。

ファッション業界で長年働いてこられた富島さんは、次にアパレル業界の変化について、

「90年代以降からSPAやEC事業が増えファッションは多様化してきました。ファッション業界は、次の大きな変革期を迎えています。これは若い人々にとっては大きなチャンスです

そして、変化が激しいところがファッションビジネスの楽しい部分でもあります。今シーズン売れたとしても、来シーズンに売れるとは限らない、毎日違う答えが出る面白さがある。そういう意味でとてもやりがいのある仕事です」と、ご自身が長年続けてこられた理由についても語りました。

IFI_tomishima_san

ユナイテッドアローズ元人事担当が見る“求められる人物像”

ワールドやユナイテッドアローズで人事担当としてキャリアを積まれた富島さんが考える“ファッション業界で求められる人物像”は、以下の4つに挙げられるそうです。

1.主体性「自らアイデアを創造し、周囲に発信しているか?」

2.問題意識「今のままではいけないという思いがあるか?」

3.完遂力「困難に屈せず、アイデアをカタチへと着地させているか?」

4.巻き込み(コミュニケーション)「目標に向かって社内外の協力を引き出しているか?」

特に、新卒でファッション業界を目指す学生に必要なのは、「コミュニケーション能力」と、「ファッションが好きな気持ちと、それを裏付ける行動」だと話しました。

最後に富島さんは、就活を控える受講生に向けて、「選考の場は“お見合いの場”。学生たちはいまの時代、選べる立場でもあります。ファッションが好きという熱意を持っていればどんな大変なことでもきっと乗り越えられるはずです。ぜひ皆さん、好きなことを仕事にしてください」と、エールを送りました。

百貨店が求める人物像とは?

第二部は、大丸松坂屋店の採用担当藤原さんによる講義「百貨店の仕事と求められる人物について」が行われました。

はじめに、大丸松坂屋百貨店の親会社、大丸・松坂屋・パルコ・ゼロゲートなどを運営するJ.フロントリテイリング株式会社(以下、JFR)の取り組み、「新百貨店モデルの創造」について解説があり、「松坂屋銀座店」跡地を含む2つの街区で構成された約1.4ha を一体的に整備する再開発事業「銀座6丁目プロジェクト」についてもお話しがありました。次に、JFRが考える人材育成へと解説は続きます。

「私たちJFRの考えは『人は生涯成長できる』ということです。会社に入っても、社員一人ひとりが成長できるように、積極的に外部スクール研修などを実施しています。1年間社員がIFIビジネス・スクールで学べる制度や、働きながらMBA取得ができる制度など、社員が成長できる場の提供をしています」

そして、JFRが求める人物像について、以下3つのことを挙げました。

1.「好き」をエネルギーに変えられる人

2.グループの理念・ビジョンに共感する人

3.経験から学び、自分の成長にいかせる人

「富島さんのお話しにも、『好きなことを仕事にしてください』とありましたが、私たちの採用ポリシーも『仕事は好きがエネルギー』というものです。やはりファッションが好きで、トレンドに対するアンテナを張って、変化を認知しそこから学ぶ方、ポジティブな考えを持っている方がこの業界には求められるのではないでしょうか」。

IFI_twin

ファッション業界で「好きを仕事に」

セミナーの最後には、大丸松坂屋でシューズバイヤーを務める小関さんによる「百貨店バイヤーの仕事について」の講義。IFIビジネス・スクールで学んだ後にバイヤーとなった小関さんが語る、“バイヤーに求められるスキル”とはどんなものでしょう。

「一番大切なのは情報収集能力です。トレンドや、ファッション以外で流行していること、社会潮流などにアンテナを張ることが大切です。今は、SNSでいくらでも情報を得ることができますが、それを踏まえてどうお客様に提案するのかもとても重要です。また、バイヤーとして、売り場の販売員にいかに商品を好きになってもらうかも大切で、そこにはコミュニケーション能力が欠かせません。IFIビジネススクールで学んできたことは、今のバイヤーの仕事にもとても活かされています」

最後に就活の先輩として、受講生に向け「私は就活で色々な会社を見ました。そのとき、“自分にとって働くということがどういうことなのか?”を考え、それが叶えられる会社に入社しました。もちろん好きという気持ちもですし、会社の考えだったり、どんなことでも良いので一つ自分と当てはまるものがある会社を選ぶことをおすすめします」と、力強いアドバイスで締めくくりました。

 

大手アパレルと百貨店の角度から「求められる人材」について語られる内容に、聴講していた学生たちも真剣な眼差しでした。そして、変化を続けるファッションビジネスで大切なのは、やはり“人材”であることがよくわかるセミナーでした。

今回お伺いしたところ

IFI_logo

IFI ビジネス・スクール

ファッション・ビジネス界で活躍するプロフェッショナルを育てるファッション業界に特化したビジネススクール。ファッション業界を目指す人や業界で働く人々に向け、様々な講演や講座を行う。

 

アパレル業界特化型転職・求人サイト
Fashion HRはこちらから

 

Fashion HRはファッション・アパレル業界に特化した求人情報サイトです!

FHR_top

ショップスタッフや店長などの販売職から、PR、MD、VMD、営業、総務/経理、秘書、ロジスティックスなどのバックオフィス職まで、外資系ラグジュアリーブランドから国内有名ブランドまで求人情報を多数掲載中。早速、会員登録をして求人をチェック!

   
無料会員登録する

記事一覧