“モードの帝王”と呼ばれるデザイナー、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の最も輝き、そして最も墜落した10年間を描く映画「サンローラン(SAINT LAURENT)」が12月4日、ついに日本で公開となります。
ミニドレスの“モンドリアン・ルック”や男性的な“スモーキング・スタイル”で当時の女性の生き方までも変え、華麗な成功を収めたイヴ・サンローラン。世界的大ブレイク直後1967年からの激動の10年間を明かしたこの作品には、彼の華々しい経歴の裏に隠された多くのスランプとスキャンダルが美しく描かれています。
その刺激的なストーリーからは、彼が命がけでファッションと向き合った軌跡を、辿ることができます。
サンローランの世界観と見事に融合するキャスティング
今回、サンローランの世界観を見事に表現したのが“近年最高のキャスティング”と称される話題の出演者。
天才デザイナーの魂が宿っているかのようなイヴ・サンローラン役のギャスパー・ウリエル(Gaspard Ulliel)をはじめ、2013年カンヌパルムドールを受賞した「アデル・ブルーは熱い色」のレア・セドゥ(Léa Seydoux)、名匠ヴィスコンティに愛されたヘルムート・バーガー(Helmut Berger)など、豪華俳優たちが顔を揃えています。
妥協なしで作られた、衣装や小道具
そして、注目すべきは全てゼロから作り上げた衣装やセット、小道具。コスチューム・デザイナーのアナイス・ロマンは、イヴ・サンローランの精神に背くことのないよう、細部に至るまで1960〜70年代のリアルなパリを演出しています。伝説と言われたコレクションでのショーピースの数々、ゼロから生み出されるオートクチュールは必見!
当時の保守的なマダム達が、サンローランのスモーキングスタイルに身を包み、新しい自分を発見する姿は、ファッションの持つパワーと可能性を再認識させられます。
「SAINT LAURENT(サンローラン)」現デザイナーのエディ・スリマンも、イヴ・サンローランへの多くのオマージュ作品をコレクションで発表し、彼のクリエイティビティは今の時代へと受け継がれています。
退廃的で甘美。栄光の影にある傲慢と孤独を映像美で映し出す、知られざるサンローランの真実の姿に引き込まれていく作品。ファッションの仕事に携わる方はぜひ見て欲しい映画です!
【公開情報】
タイトル:「SAINT LAURENT(サンローラン)」
公開:2015年12月4日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国順次ロードショー
オフィシャルサイト:映画「サンローラン」公式サイト
配信:ギャガ
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