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ファストファッションブランドの本社で働くスタッフにインタビュー!国内アパレルとの違い、社風は?

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世界のファッション業界で確固たる地位を築いてきたインディテックス、H&M、ファーストリテーリングなどが手がけるファストファッションブランド。今回、Fashion HRでは某有名ファストファッションブランドで活躍されている方にお話をお伺いすることができました。

働き手から見て、ファストファッションブランドを展開する企業とは、どのような環境なのでしょうか?国内ブランドや他外資系ブランドとの違いなど、ファストファッションブランドへ転職をお考えの方にも是非読んでいただいきたいインタビューです。

まさに「少数精鋭」の組織=ファストファッションブランド

―「(日本の)本社スタッフの人数が少ない」というお話を耳にしたことがあるのですが、実際は?

確かに、本社スタッフの人数は他のアパレル企業に比べると、少ないのかもしれません。商品の企画は本国が行うので、企画系の部署を持っていないということもありますが、比較的少数精鋭の組織です。ファストファッションではない外資系ブランドから転職した同僚も多いのですが、他の外資系企業とくらべても人数が少ないようです。しかし、その分他社より給料は高いです。

また、本社で働いているのはほとんどがマネージャークラスの人間で、基本的に各部署スタッフレベルの人材が居ないため自分一人で業務を遂行しなければならず、業務には効率と高いスキルが求められます。一人が受け持つ仕事のウエイトは他の企業より大きいかもしれません。

―それぞれのマネージャーがアクティブにプレーヤーとして動かれているのですね。外資系企業ということで残業が少ないイメージがあるのですが、業務量が多いのにもかかわらず、残業をせず少人数で業務を回すことができるのは、何故なのでしょうか?

残業は確かに日本の企業に比べて少ないと思います。外資系企業らしいポイントでもあると思うのですが、各担当業務や役割分担が明分化されているので、一人でこなせない量の仕事がドッと押し寄せてくるというようなことはありません。物事に対する判断も“ファスト(早い)”なので、業務効率を上げることができます。以前、英国の某ファストファッションブランドがある日突然、全店舗を閉鎖し日本から撤退した、というニュースが駆け巡りましたよね。こういった撤退判断のスピード感も非常にファストファッションらしいなと思いましたね。

商品のデリバリーが週に数回!ビジネスのスピード感だけでなく、圧倒的な商品量がファストファッションの強み

―多くのファストファッションブランドで、毎年店舗数や売上を右肩上がりに伸ばしているイメージがありますが、ファストファッションブランドの強みはどこにあると思いますか?

日本人のファッションに対する買い方が変わったことで、お客様のニーズを掴むことができたというところが大きいと思います。日本人のお客様、特に日本のマーケットをリードしてきた、若い頃からファッションに慣れ親しんでいる30代〜40代の女性、彼女たちから支持されていることがカギかと思います。彼女たちがある程度の品質やデザインが担保されたモノを既に知っている中で、ほどよくトレンド感のある“着ていても恥ずかしくない服”を手軽な価格帯で、鮮度とバリエーションをもって提供できていることが最大の強みでしょう。

ブランドによっても異なると思いますが、ファストファッションでは週に数回商品のデリバリーがあるんです。要するに店頭が週に何度も変わる、このスピード感と圧倒的な商品量が強みです。また、ここ数年で日本にもファストファッションが浸透して、お客様が「今買わないと、もう買えない」ということを分かってくださっていることや、一つのアイテムで何種類ものバリエーションがあり、自店でデザインや価格を比較購買できることも、売上が伸び続けている理由の1つだと思います。

―マーケティング的な数値分析も細かくやられているのですか?

数値分析などは他の企業と変わらないです。グローバルビジネスなので、サイズなどの見直しはありますが、日本だけに合わせて商品をつくるようなことはできません。私は日本のアパレル企業に勤めていたこともありましたが、顧客のデータ分析などは日本のアパレル企業の方がよほど細かく実施していると思います。ただ、前出のようにデリバリーのサイクルが非常に早いので、店頭で売れているものをすぐに再生産し、再デリバリーをすることができるんです。生産システムのレベルは他の企業と全然違うと思いますね

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結果が求められる外資系企業らしい世界

―同僚の方など、働いている人たちの特徴などはありますか?

”頭がいい”という言い方をすると少し語弊がありますが、頭脳明晰な人が多いです。大前提としてある程度の語学スキルが必要ですし、それ相応の仕事のスピード感も求められます。個々の能力が高く実力主義的な雰囲気はあると思います。外資系企業などを中心に転職で入社した人も多いです。

ブランドや職種によっても異なるとは思いますが本社では店舗や服との接点もあまり多くないので、ファッション業界に憧れて、服が大好きで、ようやく「憧れのファッション業界に!」といった期待をしていると、思っていた世界と少し違うと思う方もいるかもしれません。ただ、店舗の販売スタッフは非常に熱い想いを持った人が多いですよ!

自分が培ってきたスキルをより磨いていきたいという方や、世界規模のビジネスの一旦を担い、大きな組織で働く事に醍醐味を感じられる方にはぴったりの職場だと思います。個人的には20代で経験を積み、30代で自分自身の専門的なスキルを上げたいとか、英語のスキルを上げたいという動機だったとしても、具体的にビジョンを持っている方、持ちたい方にはチャンスの多い企業風土だと思います。

―シビアに仕事に対する結果を貪欲に求めていける、そういった方が向いているのでしょうか。

販売スタッフでいえば、自分のスキルや経験を今の環境でどう活かしてどう売上に表現していくのか自分なりに考えて実行できる人は更なる成長が望める環境です。店舗には週に数回という早いスピードで在庫が投入されるわけですが、その内容は世界中共通。とはいえ、その国に合わせたオリジナリティが何かしら無いと、売上は上がらないものなんです。商材が決められている中で、どう工夫して売上を作っていくのか。販売スタッフの采配で、お店の売上に差が出来てしまいます。

頑張れば、評価に繋がる。チャンスに恵まれた環境。

―なるほど。販売スタッフとしてもやりがいのある環境のようですね!結果を残せば、昇進、昇給やインセンティブが見込めたりするのでしょうか。

頑張れば、チャンスに恵まれる環境ではありますね。業績が良好だから従業員にフィードバックできる余裕がある、ということが前提にはなりますが、自分の実力や能力が認められればそれ相応の給与交渉は可能です。ショップの販売スタッフも、パフォーマンスの良い人はどんどん昇進、昇給していきますよ。ショップの若い販売スタッフが活き活きと働いていて、店頭が活気に溢れているというのは非常に良いことだと思います。

―私がお店に伺わせて頂いた際も、店頭の方の活気をいつも感じています!では最後に、働いている側から見て、ファストファッションブランドはこれからも成長を続けていくと思われますか?

日本のマーケットは非常にシビアです。それは、日本のメーカーがこれまでクオリティの高いモノを作って頑張ってきたからです。ただ、日本のメーカーはマーケットの変化に柔軟に対応していけなかった部分において、ファストファッションにパイを取られてしまったんですよね。日本ではある程度ファストファッションブランドが出揃ってきた今のタイミングで、淘汰されてきてしまうブランドも出てきてしまうとは思いますが、ファストファッションというビジネス自体は、今後もマーケットに合わせてフレキシビリティをもって変化しながら、あり続けると思います。

―貴重なお話、ありがとうございました!

(Interview&Text:Fashion HR編集部)

※記事中の画像は全てイメージとなり実際の店舗とは異なります。

 

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