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居心地の良い空間を提供するために – 販売におけるお客様との距離感

あなたにとって「居心地の良い空間」とは、どのような場所ですか?居心地の良い空間や体験は、ポジティブな印象で心に刻まれるもの。つまり、居心地の良い空間を提供することも、販売員の大切なお仕事の一つなのではないでしょうか。今回は、外資系ラグジュアリーブランドの人事部長などをご経験されてきた転職コンサルタント、Chikuma Human Resource.Instの竹間さんのコラムをお届けします。

居心地の良い空間を提供するために - 販売におけるお客様との距離感

「居心地の良い空間」=「人と人との程よい距離感」

自分も50歳も半ばを過ぎ、ふと最近「居心地の良い空間」について、考えることが多くなりました。私は「居心地の良い空間」=「人と人との程よい距離感」だと考えているのですが、今回はファッション販売における、お客様との距離感についてお話をしたいと思います。

かつて私がファッション業界で働こう!と志した当時、メンズクラブやポパイなどのファッション誌は若者の「バイブル」でした。ファッション誌の誌面で紹介されている街(当時は下北沢やアメ横など)に出かけ、その街の雰囲気を感じとる。「街の雰囲気」自体が自分のファッションセンスを広げるものでもありました。また、セレクトショップなどの店頭に足を運ぶことは、ただ単にショッピングを楽しむだけではなく、販売員さんのファッションを盗み、センスを磨くという大きな意味を持っていました。ところが最近は、店舗に行っても「心に響くコト」が何処にもない、と感じます。

最近ではスマートフォンなどの携帯端末の普及で、検索をすれば価格もすぐに調べられ、他社との比較も容易にでき、そして、どこにいても満足な価格で商品を購入をできるという便利な環境が整いました。かつては街に出て、お店に行って……自分の目と足を使って磨いたファッションセンスも、今はいつでもどこでもファッションスナップなどを参考にすることができるのです。

人と人との距離感が変化してきた現代における”販売”のサービスとは

ネット販売と店頭販売との一番の大きな違いは「人と人との距離」です
売る側がお客様と直接話すことができないネット販売においては、接客をすることができないと考えられがちですが、最近では親近感や安心感を持ってもらうために、店頭と同様のおもてなしのサービスを提供しようと試行錯誤されているECサイトも見かけます。これからは「話す距離感」を必要としない、ネット販売がますます台頭して行くでしょう。

対して、実際に商品を見て・触って・体験して・購入できるのが実店舗の最大の特徴です。実店舗は、商品を購入するだけの場所ではなく「顧客に合わせたサービスを受ける場所」なのです。そのサービスを受けることにより、新しい発見があったり、知識を得たり、人と人との繋がりができたり。実店舗でサービスを受ける魅力は、ここにあると思います。

販売とは、コミュニケーションの中で、お客様が好む距離感を図り、その距離感の中でサービスを提供することだと捉えています。人と人とのリアルな繋がりが希薄になってきている現代、お客様は程よい距離感のあるサービスを欲しているはずです。人と人との程よい距離が保たれていれば、居心地の良い空間を作り出すことができます。人間ですから、居心地の悪い空間より、居心地にの良い空間の方が心に残ることはあたりまえのこと。ロールプレイを繰り返し、マニュアル通りのことをやったからといって、お客様に満足していただくことは難しいものなのです。

リアル店舗は衰退し、ネット販売が拡大して行く事は必至です。だから今こそ「人との距離」を見直す時期なのではないでしょうか。

今回お話を聞かせてくれた転職コンサルタント
Chikuma Human Resource.Inst
代表取締役 竹間 克比佐さん
代表取締役 竹間 克比佐さん

 

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