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気疲れしちゃうシーンを一転!またお店に来たくなるコミュニケーションのコツ。スタイリストが教える、商品とお客さまの“幸せな出逢い”を導く接客|スタイリスト山下万里香

お客さまとすごく楽しく話していたのに、お帰りになられた後になぜかどっと疲れているときってありませんか?

それはまさに「気疲れ」。じわじわとからだに蓄積されていって、解消されないまま放っておくと、ある日突然やる気がなくなってしまうという、なかなか厄介な存在です。

「頬の筋肉が痛い」とか「笑顔のつもりなのに目が笑っていない」など、心当たりのある方もいるのでは!?

お客さまが話している内容にどうしても興味が持てなかったり、話が長いなと感じたり、自虐的なトークが多くてお世辞を言わなくてはいけなかったり、というのが気疲れの原因の大半を占めているようです。

そういうときは、コミュニケーションにちょっとしたズレが生じているということがわかってきました。

せっかくなら、お客さまにも楽しんでもらいつつ、販売スタッフのあなたが疲れることなく仕事ができる会話にしたいですよね。

今回は、まりかの接客メソッドのステップ⑤「幸せの継続」より、“気疲れをなくしつつ、リピーターを作れる会話のコツ”についてお伝えします。

■不思議なほどに会話がはずむ聞き方「共通点探し」

販売する側も人間なので、時にはお客さまの話に興味が持てないこともあります。まったく知らない人物の話や、好きなジャンルではない映画の話など、興味があるような素振りをしないと!と思うとプレッシャーですよね。それが気疲れにつながっていきます。

そんなとき、無理せずに興味が持てるようになる方法があります。それが“共通点探し”です。お客さまの話の中で何か自分と共通するところはないかを探りながら聞く、というとてもシンプルな方法です。ストーリー全体を漠然と聞くよりも、小さな単語に着目して聞くことができるので、話にも集中しやすくなりますよ。

実際、研修でこのワークをすると、「聞くのが楽しかった」「話が短く感じた」という結果が出て、話す側も「うなずきながら聞いてくれるから話しやすかった」「熱心に聞いてもらえてうれしかった」という感想が寄せられました。こちらのストレスがなくなり、お客さまにもよろこんでもらえるって、なかなか良いですよね。

■お世辞を卒業してカウンセリングへ

お世辞って接客業とは切っても切り離せないものだと思っていませんか?ですが、視点を変えると、接客シーンにあまり必要でないということに気づきます。

たとえば、お客さまが「最近太ってきて、お腹まわりなんか、たぬきみたいなのよね」と卑下されると、なんだか気まずい感じがするし、あなたがどう答えるのか試されているような気もして居心地が良くないですよね。

このようなケースだと、「そんなことないですよ」とか「いやいや。お客さまは細いです」で、とりあえず否定しておく人が多いと思います。このお世辞は、お客さまのためというより、気まずい空気から早く逃れたい自分のためですね。

実際、こんな風に答えてしまうと、体型のことを気にしている(それをちょっと大げさに表現している)お客さまと、そのことを否定しているスタッフのあなたというミスマッチが起きるので、お客さまはなんとか理解してもらおうと話をどんどん続けられます。

なので、このコミュニケーションの何がずれているかに気づかないと、お客さまの話は長くなり、あなたもお世辞を言い続けることになって…。何も解決しない会話が繰り広げられるので、それが気疲れにつながっていきます。

それを「解決する会話」に変えるだけで、徒労感がなくなるので、気疲れはかなり軽くなります。

こういうとき、お客さまは50%くらい大げさに盛って表現しています。たとえば、「ちょっとふっくらしてきたかな?」を「太っている」、「ウエストが大きくなった」を「たぬきみたい」というように、事実50%に演出50%を足して表現するわけです。なので、大げさな部分については「えー!そうは見えませんよ!」と否定しましょう。

そこからが本題です。残り50%の事実の部分をしっかりと受け止めましょう。「そんな風に見えませんが、ウエストを気にされているんですか?」というように話を深めてカウンセリングしていきます。
 

お客さん:そうなのよ。お正月太りしちゃって、今まで着ていた服だとお腹が目立ってかっこ悪く見えるの。

 

店員:どんなときに一番気になりますか?

 

お客さん:パンツを履いたときね。お腹が乗っかる感じがするし、ラインも響くし。

 

店員:それなら、ウエストがすっきり見えるワンピースがあるので、一度試してみられませんか?

 
というように、話が展開していくと、どうでしょう?

お客さまの悩みを解決しつつ、あなたもお世辞を言わなくて済み、売上にまでつながっていきます。

いかがでしたか?このコツを実践することで、まるでオセロの石をひっくり返すように、気疲れしちゃうシチュエーションから、やりがいのある販売シーンに変えることができますよ。そして、満足していただいたお客さまは、次からもあなたを訪ねて来てくれるようになるはずです。
 

今回のコラム執筆者

スタイリスト/パーソナルスタイリスト|山下万里香さん

1979年生まれ。ホテルや会場の専属ブライダルスタイリストを経て2014年スタイリングオフィス『デイズ・ヌーヴォー』を立ち上げる。パーソナルカラー・骨格・イメージなど「似合う」を取り入れつつ、カウンセリングに愛情を注ぐ独自のパーソナルスタイリングを実施。10,000人以上の女性から支持され、トータルコーデレッスンやショッピング同行が人気を集める。2017年『スタイリストが教えるお客さまがもっと素敵になる接客術』を出版。『ファッション販売(商業界)』にも寄稿。蔦屋書店でのトークショー、企業研修や講演を通じ「出逢わせ」で売る側と買う側の両方のスキルアップにも力を注ぐ。大手通販会社での商品開発や百貨店でのイベントプロデュースも手掛ける。

 

山下万里香さんの著書


『スタイリストが教える お客さまをもっと素敵にする! 接客術』
お悩み別スタイリング処方箋。お客さまの「こうなりたい」を叶えるコーディネート術。信頼関係をつくる裏表のないコミュニケーション。お客さまの隠れた本音の見つけ方。―すぐに使えるテクニック満載!

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