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ブランド盛衰のカギを握るクリエイティブ・ディレクター交代劇


ファッション業界で常に話題となるのが、ラグジュアリーブランドのクリエイティブ・ディレクター(※)の交代劇です。目まぐるしく変わる現代のビジネス環境のなかで、ブランド存続のために各社さまざまな戦略を練っています。ブランドイメージや商品の売上、ひいては会社の利益アップの鍵を握るディレクターだからこそ、その進退が発表されるたび大いに注目を集めます。

例えばグッチはアレッサンドロ・ミケーレの手腕によって、ブランドは熱狂的なファンを抱えるトップブランドへと返り咲きました。今回はこの数シーズンに発表されたディレクター交代のニュースを振り返ってみましょう。
※ブランドによって肩書きの呼び名が異なりますが、今コラムではクリエイティブ・ディレクターで統一表現しています

主なブランドのクリエイティブ・ディレクター就任・退任の動き

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ラストコレクションは話題いっぱい!後任にも大注目

17年間バーバリーを率いたクリストファー・ベイリーがついに2018年3月に、同社チーフ・クリエイティブ・オフィサーでCEOの職を退任することに。ラストショーとなったフェブラリーコレクションが、2月ロンドンコレクションウィーク中に発表されました。レインボーカラーを取り入れたアイテムはすでにファッショニスタの間の注目の的となっており、今シーズンのヒットアイテムの一つとなると予測されています。

世界同時配信されたラストショーの模様はこちら
https://www.burberryplc.com/en/index.html

この17年の間にベイリーがブランドにもたらした功績は非常にたくさんあります。ブランドは息を吹き返し、一躍ロンドンコレクションを代表するトップブランドへと返り咲きました。広告ビジュアルには、ケイト・モス、エマ・ワトソン、カーラ・デルヴィーニュなどといったイギリスを代表するセレブリティを数々起用し、フレッシュなイメージに刷新してきました。さらに、インターネットやSNSが持つ可能性にいち早く着目し、”See Now, Buy Now”(今見て、すぐ買う)システムをどのブランドよりも早く取り入れました。ブランドの再建と新しいビジネスモデルの構築という2つの柱を作り上げた中心人物を失うということは、ブランドにとって打撃であることに間違いありません。

そしてつい先日、後任としてバーバリーの現CEOマルコ・ゴベッティがジバンシィのトップを務めていた時代のクリエイティブ・ディレクターでもあるリカルド・ティッシが決定し、業界に衝撃を走らせました。”盟友の再タッグ”がバーバリーにどのような影響をもたらすか見守りたいと思います。

 
 
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近年の注目の交代劇をチェック!

フィービー・ファイロのセリーヌ退社も非常に話題を集めました。10年もの間に数々のヒットアイテムを発表し、ラグジュアリーブランドとしての地位確立に尽力しました。そんなフィービーの後任には、エディ・スリマンが就任。エディ自身もディオール オムで熱狂的なファンを獲得し、サンローランを再生させるなど、圧倒的なカリスマ性を持つディレクターです。エディならではのクリエイションに期待する声は大きいです。

ディレクター交代によって大きな成功を収めているケースとして、ラフ・シモンズによるカルバン・クラインを忘れてはならないでしょう。デビューコレクション後、2017年CFDAファッションアワードで、ウィメンズウェア部門とメンズウェア部門両方のデザイナー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞するなど、高い評価を得ました。そして3シーズン目を迎え、よりパワーブランドとしてNYファッションウィークを牽引するブランドとして存在感を高めています。ケイト・スペード ニューヨークのプレジデント兼チーフクリエイティブオフィサーのデボラ・ロイドは、コーチによる買収を受けて退任することを決意しました。後任はマイケル・コースでアクセサリーデザインを手がけてきたニコラ・グラス。このように会社自体が変わることが、ディレクターに進退に影響を及ぼすケースもあります。

また、7年間ルイ・ヴィトンのメンズ・コレクション アーティスティック・ディレクターを務めたキム・ジョーンズは、1月に行われたショーを最後に退任しました。大反響を呼んだルイ・ヴィトン×シュプリームのコラボレーションの仕掛け人でもあるキムは、退任後ファーストリテイリング傘下のGUとのコラボレーションを発表。早くも新しいクリエイション活動に意欲的です。
 
 
いかがでしたか?クリエイティブ・ディレクターが替わることで、ブランドのイメージや商品が刷新されるとともに、ブランドに携わるスタッフの働く環境にも大きな影響を及ぼすことがあります。近年は利益向上を目指し、頻繁なディレクター交代が繰り広げられています。今働いていたり、働きたいと思うブランドのクリエイティブ・ディレクターの動向をチェックして、自分自身にとってベストな働く環境を探ることも大切ではないでしょうか。

 

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