去る11月8日は「おもてなしの心の日」という記念日だったことをみなさんはご存知でしたか?今年の流行語大賞にも選出された「おもてなし」という言葉。今、改めて日本人のおもてなしの心というものが見直されはじめています。今回はファッション業界で働く人にとっても欠かせない「おもてなしの心」についてのコラムです。
今回お話を聞かせてくれた転職コンサルタント
インター・ベル
代表取締役 田中 克典さん
11月8日は日本記念日協会に正式に登録された「おもてなしの心の日」なんです。実はこの日を制定したのは、弊社であります。
グローバル化が叫ばれる中での日本人としての強み=「おもてなしの心」
グローバル化が叫ばれる中、日本人として”何が強みになるのだろう”と数年前から考えるようになりました。日本人として世界に出て行って強みとなるもの、つまり日本自体がグローバル化していっても、”日本人だから強みとなるもの”とは一体何なのだろうと考えて、たどり着いた結論が「おもてなしの心」でした。弊社のビジネスはファッション、アパレル業界に特化した派遣、紹介、請負でおよそ9割の社員が販売の仕事に携わっています。販売の仕事は当然接客業ですから、サービス力やホスピタリティーといったものが大切だということで販売スタッフの教育に力を入れてきました。しかしながら、”日本人としての強み”というものを考えた時に、我々が学び、身に付け、提供していくのは、外国から来た言葉である「サービス」や「ホスピタリティー」ではなく「おもてなしの心」だと確信し、今はこの「おもてなしの心」という言葉を使っています。
では「おもてなしの心」とは何なのか?
「おもてなしの心」とは何か?そう問われると実に表現しにくいのですが、私は「おもてなしの心」=懇親性だと考えています。
自ら創造しうる限りに気遣い
心配りでもってお相手と接し
その心地よさを感じ取って持ち帰って頂く
そしてその余韻をまた楽しめるよう、一瞬一瞬にまで尽くす心だと思っています。
ファッション業界をもっともっと輝かせる「おもてなしの心」
ファッション業界は常に「おもてなしの心」に溢れています。
特にお客様が買い物をする店頭では、「おもてなしの心」がお客様に商品の値段以上の満足を提供し、結果ブランドの価値を高めるのだと思います。それを行う販売に携わるショップスタッフの方々はまさに「おもてなしの心」プロデューサー。弊社からもそんな販売人財を育てていきたいと常々願っています。また、そういった心を持った方は業界に関係なく、きっと日本中、世界にいるのだと信じ、そんな方々とさらに「おもてなしの心」を極め、分かち合いたい、そんな気持ちから制定したのが「おもてなしの心の日」です。
毎年11月8日は「おもてなしの心記念日」とし、記念式典を行っています。まだ規模は小さいですが、一人でも多くの方に「おもてなしの心」に関するヒントをたくさんお持ち帰り頂けるイベントに育てていきたいと思っています。今、みなさんが普段お客様に提供している「おもてなしの心」こそが、グローバル化する時代でも通用する日本人ならではの武器ですし、そんな接客が溢れる業界になればなるほど、日本のファッション業界ももっともっと輝いていくのだと信じています。
「おもてなしの心」をもって一緒にこの業界を盛り上げていきたいですね。