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お客様に選ばれるために必要な“接客前のマインドセット”|売れる販売員の接客の心得【1】

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どうすれば売れる販売員になれるのか?  −日々ファッション業界で接客のプロフェッショナルとしてお客様に向き合い、商品とお客様を結ぶ重要な役割として活躍する販売員の皆さんに向けて、スキルアップのヒントを届けるCareer Tipsシリーズ。

今回は「売れる販売員の接客の心得」をテーマに、顧客サービスを知り尽くす元ANAのCAで「一生使える接客サービスの基本」の著者、マナー講師の三上ナナエさんに販売サービス向上の秘訣を教えていただきます。

お客様に選ばれる販売員が必ず持っている“接客前のマインドセット”

第一弾は、お客様に選ばれる販売員が必ず持っている“接客の心構え”について。接客初心者の方はぜひ販売時の参考に、ベテラン販売員の方はつい忘れてしまいがちなサービスの基本に立ち返るきっかけにしてみては?

CAREER TIPS ★

1. 接客は「売り上げ」ではなく「楽しんでいただこう!」を目的に

2. 大切なのは“ほどよい距離感”。「離れていても見ていますよ」の姿勢

3. 勝手に「買わない」と思い込んでいませんか?

TIPS 1 : 接客は「売り上げ」ではなく「楽しんでいただこう!」を目的に

例えばお買い物をする立場として、お店に入るのに勇気が要る…そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?お店に入った瞬間、店員さんにパッと見で「買わなさそう」と判断された気がする、品定めされているような気がする…。そんな経験をしたという方は少なくないと思います。

こういう目線や空気感というものを、お客様は敏感に感じ取られます。だからこそ、「この空間に入って、ぜひ楽しんでいってください!」という雰囲気を出していらっしゃる販売員がいると素敵ですよね。感じの良い販売員の方は、例えば、ショーウィンドーを眺めているとちょっと出てきて、自然な笑顔で「こんにちは」と言ってくれたりします。その笑顔を見れば、緊張しているお客様も「ちょっと入ってみようかな、入ってもいいんだな」と、思えるはずです。

お客様の緊張を解すのも販売員の方の仕事ですから、売れる売れないを接客の目的にするのではなく、目の前のお客様にご紹介したいという気持ちを目的にすることをお勧めします。もちろん仕事なので売り上げや数字も大事ですが、「なんとか買わせよう」という気持ちが前に出てしまえば、お客様にとっても自分にとってもプレッシャーになってしまいます。

売れる販売員になるためには、お客様に「優良な情報を提供したい!楽しんでいただきたい!」を接客の目的にすることです。こういう心構えでいれば、たとえその時に買わなかったとしても、また戻ってきてくださったり、何かのときに思い出して再訪問してくださることもあるでしょう。
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TIPS 2 : 大切なのは“ほどよい距離感”。「離れていても見ていますよ」の姿勢

私が以前通っていたお店のスタッフは、行くといつも「来てくれたんですね。ありがとうございます!何かあったらすぐ来ますから〜!」と言ってくれるような方でした(笑)。

けど、ほっとくわけではないんです。歓迎の挨拶はして、ちゃんと見ていてくれている。距離感は大切で、近すぎても引いてしまいますし、遠すぎても質問したいのにな…となってしまう。ほどよく、気持ちの良い距離感というものを見つけてみてください。

また、意外なことがお客様からの信頼を得るきっかけになります。私が体験した例として、販売員の方が、私のニーズを確認した上で、好みに合いそうな他ブランドのアイテムをご案内してくれたことがありました。他社のショップやアイテムをご紹介するということは、なかなかできることではありません。その分、特別扱いをしてもらった感じがして、嬉しかったのを覚えています

TIPS 3 : 勝手に「買わない」と思い込んでいませんか?

CA時代に、機内販売でダントツの売り上げを誇る後輩がいました。その後輩が言っていた2つのコツが、

・自分の好みをあてにしない
・勝手に脈なしと決めない

販売の世界では、自分が売る商品をまず好きになることが大切な第一歩ですが、「自分の価値とお客様の価値は違う」ということを、売れる販売員の方は知っています。お客様は、自分とはライフスタイルも服のテイストも違う。もし自分の好き嫌いを基準にしてしまったら、お勧めするときに好きな商品にしか力が入りません。一旦自分の好みは脇に置いて、お客様を観察したり質問したりして、「こういうお洋服をお持ちなら合わせやすいですよ」と確かめながらひと言プラスしていきます。

また、この後輩も、やはり楽しんでもらうことを目的に機内販売をしていました。断られたらショックだけどサッと引き下がればいいだけの話。振られるのが当たり前だと思えば大丈夫。だから買いそうか買わなさそうか自分で勝手に決め付けないようにしていたとのことでした。

お客様に対して、「この方は買ってくれないだろう」と決めつけてしまっていることはありませんか?もちろん、お客様のニーズを汲み取ることも大切ですが、それに注力しすぎると自分自身の思い込みにとらわれてしまうこともあります。今一度、目的を忘れて独りよがりなサービスをしていないか?振り返ってみましょう。

次回へ続く>>

いかがでしたか?サービスのプロ、三上さんに聞く「売れる販売員の接客の心得」はこの後第2弾、第3弾と続きます。どうぞお楽しみに!

今回お話を伺った方

三上ナナエ先生プロフィール

三上ナナエ|積極的気遣いでファンのお客様に囲まれる人材を育成するトレーナー

ANA退社後、セミナー講師として活躍。独自の切り口で行う、接客・待遇・コミュニケーション向上セミナー、ビジネスマナー・第一印象アップ講座、プレゼン能力アップ研修などは、官公庁や商社、大学など多数で採用され、年間100回以上の企業研修で好評を博している。著書に8万部のベストセラー『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』『気遣いできる人は知っている!会話のキホン』(ともに、すばる舎)などがある。

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三上ナナエさんの著書
『お客様に選ばれる人がやっている-一生使える「接客サービスの基本」』
大げさな仕掛けや過剰なサービスはいらない! 極上のサービスを知り尽くした元ANAのCAが、圧倒的な顧客満足を生むための心構えからコミュニケーションまで徹底伝授。人が絶えず集まり、必ず「また来たい」と言われる1冊。

 

 

 

 

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