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ショップで見かける販売員のNGマナーに学ぶ、“居心地の良い売り場づくり”の秘訣

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ファッション業界でのキャリア、そして就職/転職活動を成功へ導くヒントをプロに聞く「Career Tips」のコーナー。『ビジネスマナーの解剖図鑑』の著者 北條久美子さんを講師に迎えてお送りするマナー講座第3回目のテーマはショップでよく見かける販売員のNGマナー。

気配りのプロである北條さんが解説する、販売員の方必見のマナーのポイントをチェックしてみてください。

SALES PERSON MANNER 売り場をつくるマナーのポイント

1.“察すること”はマナー!

2.マナーで買い物がしやすい場づくりを!

3.本社スタッフのマナーも大切。

前回までは面接マナーのポイントをお伝えしてきました。マナーが良い人は、実際に働き始めても良い印象を与えられますが、心からではなくその場しのぎのマナーになってしまう人は実際に働き始めると結果が思う様にだせなかったり、後々苦しむこともあるかもしれません。

今回は、ファッション業界の要となる職業、販売員として働く方に覚えておいてほしいNGマナーを見ていきましょう。

値札を見てたら声がけ…よく見かける販売員のNGマナーに学ぶ!

面接のシーンでよく、聞かれた質問に対してごまかそうとする人がいます。面接官は前回の記事のとおり、話す内容よりも反応を見ていることが多いので、素直に「わかりません」と言えず考えこむ人に対して、「考えてるの?思いだせないの?それともお腹が痛いの?」と、もどかしく感じます。

同じように接客のシーンでも、お客様の「これは家で洗えますか?」という質問に対して「多分大丈夫かと思います」と、曖昧に答える販売員の方がいます。お客様からすれば、買おうかどうか迷っている商品が自宅で洗えるか洗えないかは大切なポイント。わからないことをごまかして曖昧に答えれば、お客様は「どっちなの?」と一気に不信感を抱いてしまいます。面接と接客、どちらにおいても同じことが言えますが、わからないことはその場で取り繕わずに「ただいまお調べしますので少しお待ち下さい」「わかるものに確認してまいります」など伝えて対応することが大切です。

マナーで一番大切なポイントは、“察すること”。察することができない販売員さんも多くいらっしゃいます。よくあるシチュエーションでいうと、お客様が商品の値段を見たいと思って値札を探しているときに声をかけるのもNG。値札を見る行為に人は、なぜか罪悪感を感じてしまいます。そんなタイミングで声をかけられたら、お客様はとてもばつが悪いでしょう。

大切なのは“場づくり”。機械的な声がけになっていませんか?

次は、お客様の入店時によくあるNGマナーです。販売員の代表的なNGマナーとしてよく挙がるのは「私語」ではないでしょうか。私語をしている人は明らかに業務連絡をしているときと姿勢、表情が違います。店頭で待機をしているようにしていても、立ち居姿が乱れていたり、足をクロスしたり、人の悪口を話している顔は意外と表情に出ているのです。こういう販売員の見えるショップにお客様は入りたいと思わないですし、入ったところで居心地が悪くすぐに退店してしまうでしょう。

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こちらが話しかけたくなるような雰囲気の販売員さんは、店内をきれいに整えていたり、お畳をしていたり、入りやすい場づくりを演出しています。見ていないようで、こちらの動きを察知してくれる販売員にお客様は声をかけたいと思うのです

逆に、見ているようで全然見ていない販売員の方もいます。だいぶ入店して時間が経っているのに、何度も「いらっしゃいませ」と言われたり、ずっとゆっくり見ているのに「どうぞごゆっくりご覧ください」と言われたり、機械的な言葉ばかりでは、本当に迎えられていないような気持ちになってしまいます

お店によっては店頭でパソコン作業や物書きをしている人もいます。しかも、お客様が入店したこと自体気がつかない場合は、「なんのためにいるの?」と思ってしまいますよね。意外とお客様はお店に入る前から空気を感じ取っています。なるべく動きがあって入店しやすい空間づくりや、接客に入る前の場づくりも販売員の方のマナーではないでしょうか。

店長と本社の関係性。本社スタッフも売り場づくりに重大な役割を担っている

以前、気に入って通っていたお店にいつも通り訪れると、驚くほどお店全体の空気が暗く感じました。店長に「どうしたの?」と聞いたら、実は、このビルからショップが撤退することになったことを聞き、無くなるショックはもちろん、もっと前に決まっていたであろう内容を突然聞いたことに大きなショックを受けたと話してくれました。本社との信頼関係はとても大切で、このように人のやる気は一瞬で消えてしまうものです。本部もお店づくりをしている立場として、きちんと店長をはじめ売り場のスタッフに対するケアをするべきです

このように場づくりは、店長の力が大きく関わっていると思います。特に、数字だけになってしまいがちな店長は以下のことを意識していただきたいです。会社がお客様に何を提供したいのか、何を発信したいのかを理解し、スタッフに伝えること。そして、数字以上に「私たちのお店はお客様にこうなって帰ってほしいよね」、「昨日◯◯さんが接客していてこんなことがあったよ」など、モチベーションの高まる話を伝えていくことが大切です

私が執行役員として在籍するジュエリーブランド「ブリリアンス+」では、朝礼でお客様から寄せられたレビューを毎回発表しています。スタッフ全員お客様からの言葉を聴き、朝から感動してウルっとしているんです(笑)。そういう仕事のスタートを切れば、今日も1日頑張ろうという気持ちになれますし、モチベーションとなる内容を伝えることで今日の私は何ができるんだろう?と、全員が考えていけると思います。

──いかがでしたでしょうか?今回は、北條さんに販売員の方に是非覚えておいてほしいNGマナーをピックアップしていただきました。次回はクレーム対応時のマナーについてお届けします。お楽しみに!
過去のマナー講座
面接官が「採用したい!」と思う面接時の受け答え“3つ”のコツ
アパレル販売員マナーの心得!ショップにおけるクレーム対応のポイント
面接で大切なのは会話よりも「表情・身だしなみ」。|転職を成功に導く面接マナー講座

今回お話を伺った方

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北條 久美子さん

東京外国語大学を卒業。ウェディング司会、研修講師を経て2007年エイベックスグループホールディングス株式会社人事部にて教育担当に。2010年キャリアカウンセラー資格を取得し独立。企業や大学などで年間約2500人のマナーやコミュニケーション、キャリアのセミナーを行う。一方で、ジュエリーブランド「BRILLIANCE+」を運営する株式会社キューの執行役員を務める。

今回お話を伺った北條久美子さんの著書

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『ビジネスマナーの解剖図鑑〜コミュニケーション能力を高めて愛され社会人になる』
仕事がデキる人の共通点はマナーにあった!挨拶の仕方、ビジネス敬語、名刺交換、電話対応、メールの書き方など社会人初歩のマナー知識から、会議の運営、各種イベントの取り仕切り、接待、雑談力を高める方法まで。ビジネスマナーの基本を完全図解。

 

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