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イギリスのEU離脱はファッション業界の「転職市場」にどのような影響を及ぼす?

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イギリスの欧州連合(EU)離脱派勝利によって、世界の金融市場は大きな波乱に巻き込まれました。6月26日付けの日本経済新聞では、「1日で世界の株式時価総額の約5%に相当する3.3兆ドル(330兆円強)が消失した」と報じられ、国内でもリスク回避の動きが加速しています。

各方向で様々な議論が交わされているこのEU離脱騒動ですが、実際に私たちの生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか?Fashion HR編集部では、ファッション業界で働く人や求人動向にどのような影響があるのか、転職コンサルタントの方にお話を伺いました。

今回お話を聞かせてくれた転職コンサルタント
エーバルーンコンサルティング
代表取締役 池松 孝志さん

英・EU離脱による「円高」がもたらす影響とは?

EU離脱派が勝利した翌24日、為替市場では円が急騰し、一時1ドル=99円まで高騰しました。このまま円高が続くようであれば、日本人にとっては海外で受けられる恩恵もあり、海外で買い物をするメリットは増えますが、その一方で、これまで訪日していた外国人観光客=インバウンド需要が圧倒的に減ることは確実です

特に、これまで外国人観光客の売り上げシェアが高かったブランドにとっては大打撃となります。インバウンド需要が減ってしまうと企業側の出店意欲も低下し、その分雇用が少なくなることが想定されます。また、積極的に海外展開しようという国内ブランドにとっては意欲低下にも繋がるでしょう。

数年後売れるブランド、売れなくなるブランドの見極め

ここ数年のインバウンド需要によって、東京の銀座、新宿、大阪の梅田、心斎橋などの繁華街では、大量のショッピングバッグをかかえる外国人観光客や、何台もの観光バスを目にしました。こうした風景も円高の影響で少なくなり、百貨店やファッションビルが力を入れてきたインバウンド商戦も徐々に落ち着きが出始め、より一層インバウンドによる高級商材の売り上げが低くなることが予測されます。

その一方で、リーマンショック時一気に好業績を上げ成長拡大したユニクロやH&M、Forever21、ZARAなどのファストファッションブランドはまたも力を発揮するでしょう。反対に、中小規模のブランドで高単価な商材を扱う企業は苦戦する可能性があります。数年後にどのブランドが売れるのか、どのブランドが厳しくなるかを考えることが、業界で働く上で重要なポイントになってきます。

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転職市場は円高でまたも買い手市場に?

以前、「消費税増税はファッション業界の求人動向に影響を及ぼすのか?」の記事中でもお伝えしたことがありますが、転職市場の求人動向は“海外および国内の景気情勢の要素”に大きく左右されてしまいます。リーマンショックの頃の転職市場は、業績不振によって人員削減を余儀なく行う企業が増え、少ない求人情報に対して応募者が殺到するような「買い手市場」になりました。この流れを汲んで分かるのは、今回のイギリスのEU離脱で予測されることは、求職者にとって厳しい転職市場になる、ということ。

では、今もしあなたが転職を考えているのだとしたら……?

今のうちに準備をしておくことが大切です。現在は転職市場において求職者と求人数のバランスが良く、求職者にとっても不利な状況ではありません。本格的に景気情勢の悪化が始まってからでは遅く、希望のポジションや年収での転職を叶えるためにも、今から早めに準備しておくことをおすすめします。

予測しきれない部分ではありますが、これから先の自身の年齢とキャリアプランニングを立てて、今チャレンジするべきか、3〜5年程度を成長過程ととらえて残留するか、見極めるべき時なのかもしれません。

今回の記事の執筆者は

Fashion HR

Fashion HR 編集部

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