ILLUMS(イルムス)のインタビュー
INTERVIEWインタビュー
北欧の優れたモダンインテリアデザインを扱うライフスタイル総合専門店「イルムス」。"心地の良い家"と"暮らしを楽しむこと"をモットーに、本質の良さがわかる商品と自分らしい暮らしの楽しみ方を提案し続けています。
今年8月に株式会社イルムスジャパンの代表取締役副社長に就任した篠田昭直氏に、ブランドの魅力や今後のビジョン、求める人材についてお聞きしました。
デンマーク王室御用達、北欧インテリアの専門店
―︎まず、イルムスの歴史について教えてください。
1925年にデンマークのコペンハーゲンで、デンマーク語で"生活"を意味する「Bo(ボー)」というインテリア専門店をスタートしたことがきっかけです。1961年には「イルムスの家」を意味する「イルムス ボリフス」に改名し、本質の良さがわかる商品と自分らしい暮らしの楽しみ方を発信するインテリア専門店として世界各地に拡大してきました。
日本では、1999年4月に池袋西武に1号店をオープン。現在は、全国に12の直営店舗とフランチャイズ店が1店舗あります。
―︎イルムスではどのようなブランドや商品を取り扱っていますか?
家具などのホームアクセサリーを中心に取り扱っています。フリッツ・ハンセン、ロイヤル・コペンハーゲンなど国際的に評価を得ている高級ブランドから、フィンユール、ボルグモーエンセン、ハンスウェグナー、アルネヤコブセンなどのデンマーク家具史上に残る名工達の作品まで幅広く取り揃えています。
取り扱っているブランド数が300近くととても多いので、スタッフにとっては、商品情報を覚えるだけでも大変かもしれませんね(笑)。
ブランドの背景にある北欧の文化や暮らしを伝えていきたい
―︎篠田代表は、8月に株式会社イルムスジャパンの代表取締役に就任され3ヶ月が経ちました。今後の日本での展開やビジョンについてお聞かせください。
一言でいうと、北欧インテリア業界のリーディングカンパニーになりたいと考えています。最近は、北欧のライフスタイルが日本でも多く取り上げられており、注目を浴びています。
長く厳しい冬の大半を家の中で過ごす北欧の人々は、家の中での心地よさをとても大切に考えています。そんな北欧の暮らしや文化があるからこそ、こうした商品が誕生した、というブランドの歴史的な背景も伝えながら、商品を手にとっていただけたらと考えています。
―︎素晴らしいですね。そうした文化や歴史を学ぶ独自のプログラムや取り組みはあるのでしょうか。
はい。店長向けに、「イルムスアカデミー」という人材育成プログラムを8月からスタートしました。月に1回、1泊2日で店長が集まり、北欧の暮らしや文化を学ぶセミナーのほか、店舗運営に必要なスタッフマネジメント、ショッピングエクスペリエンス向上のためのプログラムなどを開催しています。
また、マネージャーとスタッフで、目標の進捗を確認・シェアする対話型の評価会も始めました。達成できてないポイントがあれば、来月に向けてどう改善するのか、お互いの期待値がずれていないかを確認しあって、スタッフ同士を太く交わらせることが目的です。
予算達成度合いに応じたインセンティブ制度ももちろんありますが、対話型の評価会では、数字では表せられない行動面などを評価に取り入れています。
今後、インテリア業界で求められる人材とは
―︎インテリア業界で活躍する人の傾向はありますか?
そうですね、ファッション業界からの転職組は多いです。同業種からの転職組もいますが、それまでとはまったく違うフィールドに飛び込んで、一から勉強して新しいチャレンジを始めたい!というモチベーションを持った人が成功していることが多いように思います。
―︎現場スタッフに求められるスキルについて、お聞かせください。
やはり、一番はコミュニケーションスキルです。例えば、ファッションの場合、お客様ご自身の好きなテイストをはっきりとわかっていることが多いですが、インテリアになると、「ポリシーはあるけれどもぼやけている」という方が非常に多いんです。それをコミュニケーションを通して、イメージをクリアにしていくお手伝いをしていくのが現場スタッフに求められます。
将来、店長を目指すなら、オーナーシップとスタッフを導くリーダーシップを持つことも大事ですね。
―︎面接ではどんなところを見ていますか。
私はいつも「過去・現在・未来」のプロセスで問いを投げかけていくようにしています。話している中で、自分という人間に関して一貫性があるかどうか、自分自身を客観的に捉えて素直に表現しているか、というところを見ています。
―︎どんな方と一緒に働きたいですか?メッセージがあれば、お願いします。
更地を一緒に開墾していく人、計画は慎重に練るけれども行動は大胆に取れる人、時代の変化に対して柔軟に対応できる人と一緒に働きたいですね。インテリアが好きなのはもちろんですが、経験がなくても「北欧はなぜこうなの?」という探究心を持ち続けることができれば、十分に成長していけると思います。
弊社では、出産後に復帰されている女性スタッフも多く、その方のライフスタイルを尊重して多様な働き方を推奨しています。例えば、週15時間の就業時間であれば、その中でなにができるかをコミットしていただくという採用方法もあります。
まずはお客様の声を直接聞けるショップスタッフとして活躍されたあとで店長として独立したり、本社スタッフへ異動したりといった可能性も十分にありますので、ぜひチャレンジしていただきたいですね。
就任後すぐに独自の人材育成プログラムを立ち上げたり、評価制度を導入するなど、強い組織づくりに精力的に取り組まれている篠田代表。探求心を常に持ち、北欧の文化や暮らしををインテリアを通じて発信を続けるイルムスの今後に、ますます期待は高まります。