FOXEY(フォクシー)のインタビュー
INTERVIEWインタビュー
上質で女性らしいスタイルで、多くの顧客から支持されるフォクシー。今回はフォクシー福岡店、青山店などで店長を経て、現在銀座本店店長で東日本地区店舗統括責任者として活躍するM.Iさんに、ブランドについて、またフォクシーならではの接客術についてお聞きしました。
服作りにおける徹底したこだわり
−まずは改めてフォクシーというブランドについてお聞かせください。
フォクシーは今年、ブランド創立37年になります。もともとファー専門のブティックとしてスタートしましたが、現在はファッション、バッグ、シューズ、コスメなど幅広いアイテムを揃え、ライフスタイルブランドとして展開しています。女性が着ていて心地がよく、美しく見えるということが、フォクシーの服作りの原点。大きなテーマとして、知性、品位、清潔感という3つを創業当時から掲げており、商品や店舗空間、接客など、お客様と関わるさまざまな点においてこの3つの要素を常に意識しています。
−顧客層についてお聞かせください。
ブランドを支持してくださるお客様には、企業を経営されている方やお医者様の奥様などが多く、夫婦同伴で公の場に立つなど、見られる立場の方が多いですね。ドレスも幅広く用意しているので、結婚式のお呼ばれ服として選んでいただくことも多いです。他にもご自身のお見合いや発表会など特別なシーンのお洋服として選んでいただき、そこからずっとご愛用いただく場合もあったりと、長くお付き合いをしてくださるお客様が大変多いです。ターゲットの年代としては、だいたい30〜40代の方が中心ですが、お子さんやお孫さんを連れて来て親子代々でご愛用くださる方もいます。
−幅広い年齢層の方に楽しんでもらえるブランドなのですね。
ファーブティックから始まったブランドなので、ファーはブランドを代表する象徴的なアイテムなのですが、若い方にも楽しんでいただけるウォッシャブルな生地を用いたライン、お仕事をされている方や小さなお子様がいらっしゃる女性も心地よく着ていただける、シワになりにくく、ストレッチが効いていて活動しやすいアイテムなどもあります。毎日気兼ねなく着られて、でも自信を持って過ごしていただけるようなものを提案をさせていただいております。
−「フォクシー」の服作りにおけるこだわりとは?
さまざまなこだわりがありますが、特に肌触りや着心地のよさについてはかなり研究を重ねています。ニット一枚とっても何度も試着を重ね、少しでも肌に当たる部分があれば手作業で修正を繰り返します。自社ですべて企画、デザイン、パターン、縫製を行っているので、お客様から何か一声あったらそこに向けての改善も素早く、着ていて気持ち良いと言ってくださる声が非常に多いですね。それはフィット感にもいえるのですが、たとえばお食事されていて苦しい部分があると十分に食事を楽しめませんよね。きちんと気になるところはカバーしつつ、女性の体のラインを美しく見せてくれるので、そういった部分で評価してくださる声がとても多いです。お客様の声をすぐに反映したり、確認したりということがスムーズにできるのもフォクシーの強みかと思います。
また流行にとらわれない、芯のあるデザインのものを中心としていて、長く楽しんでいただけるため、以前に買っていただいたアイテムと新しいアイテムをミックスして楽しんでいただくことも多いです。
憧れのブランド「フォクシー」に入社して
−ご自身の入社のきっかけについてお聞かせください。
私は新卒で入社したのですが、学生時代に読んでいた雑誌によく載っていたフォクシーの服にずっと憧れを抱いてきました。実際に店舗に行ってみても、ほかのブランドでは味わったことのないような丁寧なカスタマーサービスや細部にまでこだわったラグジュアリーな空間演出に感動したことを覚えています。好きな洋服に囲まれて働くことができたらどんなに幸せだろうと、応募することに決めました。
−実際現場に立って、どんなことを感じましたか?
やはり思い描いていた憧れのブランドの空間で働けることには格別な思いがありました。もちろん覚えることは多いですし、最初は顧客も持っていませんでしたので、ひたすら先輩の顧客の接客フォローに携わりましたが、そこには本当に多くの学びがありました。
−フォクシー流の接客方法はどのようなものでしょうか?また接客する上で心がけていることとは?
顧客のお客様が多く、基本的にアポイントでの対応が中心となります。お忙しい方が多いので、アポイント当日までにお客様の好みやオケージョンなど目的に合わせて候補のアイテムをご用意させていただきます。なかには30分ほどしかお買い物の時間がない場合ということもありますので、お客様一人ひとりのニーズに合わせて、気持ちよく、効率よくお買い物していただけるよう常に意識しています。
接客する上で大切なのはお客様に「思いを馳せる」ということだと思います。お客様の人柄や趣味などについてお話しいただきながら、まずはその方のことを知ることから始まり、心地よい関係性を築いていくことができると次第にお客様が理想とするなりたい像が見えてきます。そして、ご提案したお洋服を着ることで高揚感や幸せな気持ちを味わっていただくことが一番の喜びです。
−特に印象に残っている接客エピソードはありますか?
本当に素敵な顧客の方々に恵まれていて、どれも選びがたいのですが、福岡店で担当していた頃のお客様が年に何度か銀座店に足を運んでくれることがあります。その頃のお客様とはお電話での注文を受けることもあり、場所が変わっても信頼してくださることや長くご縁が続いていくことは嬉しいですね。
また、店内で定期的にイベントを行いますが、基本的にイベントの企画、運営をショップスタッフが担当しています。接客業に加えて、打ち合わせを重ねてイベントまでの準備を進めるのは大変ですが、お客様のニーズを肌で感じているからこそできることも多いので、プレッシャーはありますが、イベントを成功させることができたときの喜びはひとしおですね。
働くことで女性として美しくなれる環境
−店内イベントもショップスタッフが主導で行っているのですね。また、社風についてお聞かせください。
オーナーの美意識の高さからは多くのことを学んでいます。ショップスタッフはお客様から見られる立場のため、身ぎれいにすることはもちろんですが、バックヤードも常に整理整頓しておくなど、効率よく動けるよう環境を整えることを意識しています。ショップでの立ち振る舞い方など、一つひとつが小さなことの積み重ねのように見えますが、美しさを提案する立場として、普段の立ち振る舞いから見直すきっかけをたくさん得ることができました。
−フォクシーが求める人材の人物像とは?どんな人と一緒に働きたいと思いますか?
まず何より思いやりのある方がいいですね。お客様にはもちろん周りのスタッフへも気遣いができる方なら、毎日楽しく働いてもらえると思うからです。もちろんファッションにも、美容にも興味があることはベースにあるといいと思います。
未経験でももちろんトライしてもらいたいと思います。これまでもエアラインやホテル、銀行など他業種から転職してきたケースがあります。また、働くことで綺麗になりたいと思う人にはぜひ応募してほしいですね。というのも、弊社ではヘアメイクなどは特に規則があるわけではありませんが、自分なりに研究し、美しさを追求しているスタッフたちに囲まれていると自然と皆が美しく、いきいきとしてくるのです。 先ほども触れましたが、ショップスタッフがイベント企画を担当するほか、VMDや店内のお花のディスプレイなどにも携わることができるので、接客業だけでない、幅広い経験をすることができます。フォクシーというブランドを通して、やりたい仕事、叶えたい夢を追求していきたい人に対してしっかりフォローもしていきたいと思っています。
インタビューを通して、顧客の目には見えない、裏側の細かい部分にも徹底して美を追求する姿勢があるからこそ、多くのファンを魅了できるブランドとなり得るのだということがわかりました。美を提案することだけでなく、働くことで美しくなれる環境というのも女性としては魅力的ですね。