BARNEYS NEW YORK(バーニーズ ニューヨーク)のインタビュー
INTERVIEWインタビュー
1923年、バーニー・プレスマンによってNY・マンハッタンに設立されたバーニーズ ニューヨーク。1989年にはバーニーズ ジャパンが設立され、1990年には日本1号店が新宿にオープンしました。現在、国内では12店舗(アウトレット6店舗含む)、そしてオンラインストアを展開しています。メンズ、ウィメンズのウェアやアクセサリー、シューズはもちろん、テーブルウェアやステーショナリーまで、その商品ラインナップの豊富さは百貨店にも匹敵するほどで、世界有数のスペシャリティストアとして広く認知されています。
今回はバーニーズ ニューヨークの店舗を支える役割、本社システムデパートメント の中村哲郎さんにお話を伺いました。
ファッション好きが高じてシステム会社からアパレル業界へ
―システムとしてのキャリアについてお聞かせください。
もともと新卒で入社したシステム開発会社で、システムを作る側の仕事を3年ほどやっていました。ファッションが好きだったものの、当時勤めていた会社はアパレルとは全く異なる畑で、正直つまらなかったんです。実は、新卒でシステムの仕事に就いた理由も「服装がなんでもOKだったから」というくらいで。どうせやるなら、自分が好きなファッションに携わろうと前職のアパレル会社に転職しました。小さな会社だったのでシステムといってもなんでもやるような感じで、当時はオンラインショップの運営もしていましたし、最初の頃はお店にも出ていましたね。
―お店を経験したことがあるシステムの方は珍しいのでは?
そうですね。それまでの仕事では、開発をやっても現場のことを知る機会は全くなかったので、この時の経験は自分にとって大きな財産となりました。その会社でシステム全般の仕事を4年ほどやって、昨年バーニーズ ジャパンに入社しました。
―ファッション好きが高じてバーニーズに入社されたわけですね。入社のきっかけは?
Fashion HRの求人を見て応募したんですが、自分のスキルと求人内容がマッチしていたことと、バーニーズ ニューヨークのような1店舗ごとに旗艦店になっている業態は「システム的に非常にやりがいがありそう」と思ったからです。1店舗におけるトランザクションの量や機器の数など、同じ小売でもここまでのスタイルを貫いているお店はなかなかないと思います。実際の店舗を見て、「これは大変そうだな」と感じましたが、私自身そういう刺激を求めていたこともあり応募しました。もともと、カルチャーに携わる仕事がしたいと思っていたので、バーニーズ ニューヨークの存在そのものが独自のカルチャーである、というところにも非常に魅力を感じました。
面接でアピールした柔軟性とコミュニケーション能力
―面接ではどのような点をアピールしたのですか?
何かに特化したスキルというよりかは、「あんなことや、こんなことをやったことがあります」という柔軟性をアピールしました。あとは人当たりの良さですね(笑)。面接はすごく緊張しましたけど、人事の方もすごくフレンドリーで、会社側もいろんなことに対応できる人材を求めていたということで、採用していただきました。
―高いコミニュケーション能力を評価されたんですね。システムチームにはどんな方が多いですか?
良い意味で“システムっぽくない人”が多いです。一般的なシステムには1日中作業に没頭するというようなものも多いですが、我々の場合はどちらかというとマルチタスクが必要になってくるんです。そのためチームでのコミュニケーションが盛んですし、常にわからないことも聞ける。環境にはとても恵まれていると感じています。
あと、私以外みんなアパレル出身ではないんですが、全員ファッションが大好きです。実際に店頭に立っていても違和感がないほどオフィスでお洒落を楽しんでいる人が多くて、そういう人たちと働くことで自分の意識も高まりますね。
―本社には何名ほどいらっしゃるのでしょうか?
本社全体で120名弱が在籍しています。そのうち、システムも含めたバックオフィスチームは約30名で、我々システムチームとしては僕を含めて3名です。
―中村さんが在籍するバーニーズ ジャパンのシステムの役割についてお聞かせください。
簡単に言うと、ソフトウェア、ハードウェアそれぞれの安定稼働というのが大きな役割になります。ソフトウェアの基幹システムの担当が私で、その他サーバーなどハード面の担当に分かれています。店舗など各部署からその都度出てくる要望を実現していく仕事というイメージです。依頼のほとんどはお客様に繋がるもので、例えば「店舗でイベントがやりたいけどPOSでこんなことができないかな」といった感じのものです。
すべてはお客様に繋がる──システムの仕事で得られるやりがいとは?
―システムの仕事のやりがいとは?
アパレル業界におけるシステムのやりがいは、やはり自分たちがやっていることが最終的に「お客様に繋がる」ことだと思います。店舗のスタッフが気持ち良く働けるように改善したことでも、それらはすべてお客様に繋がっていきます。例えば、バーニーズ ニューヨークではi Padで商品のご紹介をするのですが、それが今まで5分かけて探していたものを私たちが1分に短縮できれば、スタッフも仕事がしやすくなりますし、何よりお客様をお待たせしなくて良くなります。
―大変なことも多そうですが、そういったやりがいを感じることができるのも社内SEの醍醐味ですね。
バーニーズ ニューヨークはラグジュアリーであるからこそ、色々な部分でハイクオリティでなければならないと考えています。自分たちがやっていることが店舗のサービスクオリティに繋がるのであれば、求められるレベルが高くても常にチャレンジしていきたいですね。
―1年経って、バーニーズ ジャパンでの目標も見えてきましたか?
まだ日々の業務をこなすことが必死で漠然としか考えてはいませんが、今在籍しているグループが経営企画デパートメントなので、ゆくゆくは経営企画という仕事にもう少し関わっていけたらなと思っています。普段やっているのはどちらかというと業務の安定稼働ですが、新しい改善策を提案するなどで、会社に貢献できればと思います。
―どんな人材と一緒に働いていきたいですか?
シンプルに「優しい人」がいいですね。1年前に入社して、分からないこともありましたが、良いメンバーに恵まれてここまでやってこれているので、それに尽きるな、と。コミュニケーション能力があって、尚且つその人自身の個性がでているような方と一緒に働きたいです。
スキル面で言うと、過去に同じような業態でシステムの運用や導入に関わったことがある方じゃないと厳しいかもしれません。私も他のメンバーに比べたらまだまだですが、それでもなんとかなっていますし、知識以上に「何でも吸収しよう」という積極性が求められる環境だと思います。
―個人プレーというよりもチームプレーが大切なのですね。
システムに関しては、コツコツやりこむ人よりいろいろやってきた人の方が合っている仕事ですね。僕は前職の頃から、一つのことに没頭することが苦手でコンプレックスに感じていました。でも、今はそれが逆に良かったんだと思えます。
―最後に応募者へのメッセージをお願いします。
この記事を読んでくださっているということは、少なくともファッション業界の仕事に興味がある人だと思います。もしファッション業界のシステムの仕事に就きたいと考えているのであれば、バーニーズ ジャパンのシステムの仕事は“ザ・ファッション業界のシステム部門の仕事”です。私たちの「お客様を一番大切にする」という考えに共感できる方からのご応募をお待ちしています。
システムとしてのキャリアを着実に渡りながらも、店舗での接客経験もあるという異例の経歴を持つ中村さん。きっとその頃の経験がお客様を第一に考えるバーニーズ ジャパンの仕事に生かされているのでしょう。バックオフィスという店舗を支える人たちの力によって、バーニーズ ニューヨークの高いクオリティが守られ続けているのだと改めて感じられたインタビューでした。