意外と社会人経験を積み重ねている人の中にも、間違った敬語や謙譲語を使っている人も少なくありません。転職活動を進めるにあたっても、間違った敬語は不利な要素です。
以下で、よくある間違いキーワードをご紹介します。無意識に使っている人は見直しましょう!
ビジネスシーンでよく見かける間違った敬語・言い回し例
×:いつもお世話様です ◯:いつもお世話になっております
「お世話様」は、「ご苦労様」と同じ表現のため、目上の方に使うべきではありません。最近では目上目下関係なく、ビジネスシーンでは「いつもお世話になっております」が多く使われています。
×:了解しました ◯:承知しました/かしこまりました
「了解しました」は敬意のないフランクな言い回しです。ビジネスシーンでは「承知しました」「かしこまりました」を用いることをおすすめします。
×:すいません ◯:すみません/(ビジネスでは申し訳ございません)
「すみません」は「すまない」の丁寧語。「すいません」は話し言葉として定着しただけなので大変失礼な表現です。ビジネスシーンでは、「すみません」という言葉は使わずに「申し訳ありません」「申し訳ございません」が基本なので、気をつけましょう。
×:なるほどですね ◯:おっしゃる通りです
「なるほど」という言葉自体、目下の人に対して使う表現になります。さらに「なるほどですね」は、「なるほど。そうですね」という言葉の省略形のため、失礼にあたります。癖になっている人は「おっしゃる通りです」や「左様でございますか」といった相槌に変えましょう。
×:参考になりました ◯:勉強になりました
本来、「参考」という言葉は“考えを決定するための足しにする”といった意味を持ちます。特に目上の方には「大変勉強になりました」という表現を使いましょう。
×:お名前を頂戴できますか ◯:お名前をうかがってもよろしいでしょうか
お名刺を頂戴できますか、から来ている表現ですが、お名前は頂戴するというよりかは伺うのが正しいので「お名前をうかがってもよろしいでしょうか」といった表現がおすすめです。
×:よろしかったでしょうか ◯:よろしいでしょうか(〜でしょうか)
「よろしかった」は過去のことです。近年では丁寧語として間違った使い方をする人が増えており、サービス業でも多く見受けられます。上記意外にも、「お間違いなかったでしょうか」などもNG。「お間違いないでしょうか」が正しい表現になります。
販売職も要注意!接客シーンでよく見かける間違った言い回し例
一度間違った敬語を使ってしまうと、癖になってしまってなかなか正しい敬語を使うことができなくなります。特に、販売員が間違った敬語を使っていると、そのブランドやお店全体のイメージを崩してしまうので要注意。以下のような一般的に「バイト敬語」と言われるような言葉を使っている人は今すぐチェックして正しい言い回しの癖をつけましょう。
×:サイズの方はいかがですか? ◯:サイズはいかがですか?
「〜〜の方」という言葉は、例えばAとBがあった場合に「Bの方は」と使うのであれば問題ないですが、比較するものがなければ不要です。シンプルに「サイズはいかがですか?」で問題ありません。
×:素材はレザーになります ◯:素材はレザーです
こちらもよくある間違い接客用語。「〜〜になります」は、お客様に「じゃあ今は何なの?」という返しをされてもおかしくありません。飲食店でもよく聞くNG敬語です。
×:〜〜円からお預かりいたします ◯:〜〜円お預かりいたします
レジで頻繁に聞く「〜〜から」も、さまざまなサービス業で使われてしまっていることもあり、癖付いてしまっている人が多い言葉。不要なワードは使わない方がスマートです。
基本の尊敬語・謙譲語・丁寧語
敬語には大きく分けて「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。それぞれどういった場面で使われるものか、また基本となる動作の言い換え例も覚えておきましょう。
- 尊敬語・・・相手や第三者に敬意を表す表現。人物そのものや行為、状態に対して使われる。主語はお客様や上司など。
- 謙譲語・・・自分や身内の行為、状態などをへりくだって、相手や第三者に敬意を表す表現。主語は「わたくし」「弊社」など。
- 丁寧語・・・相手を尊重して丁寧に表現するもの。「です/ます」や「でございます」をつける。
正しい敬語・言い回しで印象アップを!
いかがでしたか?正しい言葉遣いは人の印象も良くするとても大切なもの。この機会に何気なく使っている日々の言葉をチェックしてみてはいかがでしょう。きっと仕事や転職活動にプラスになるはずです!