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サマンサタバサ プレス世永亜実さんが語る「仕事と子育ての両立」−ワーキング・ママインタビュー後編−

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働く女性として、母親として、充実した毎日を過ごすためのヒントを、実際に実現されている女性に聞く「FashionHRワーキングママインタビュー」。

第一回目は「サマンサタバサ」プレスマーケティング部上席執行役員の世永亜実さん。2児の母であり、役員としての責任を全うする奮闘ぶりを、前編に続きお届けします。(前半はこちら)

一度は離職を考えたことも。キャリアを見つめ直したターニングポイントとは?

−土台づくりを大切にされてきたというお話がありましたが、その後、第二子の出産後復帰された時、違いはありましたか?

実は第二子を産んでから、しばらくして退職を考えた時期があるんです。もともと家事が好きで、きっと仕事よりも主婦業が向いているのではないかと自分では思うんです。上の子と下の子がいて、もっとこの子たちと主婦として、ずっと一緒にいたいなという気持ちがありました。

上の子と4歳離れているので、確実に私自身の体力が落ちたと感じましたし、下の子は夜泣きがひどくて、2歳まで1時間おきに起きていたんです。

寝ないで仕事に行き、育児にも追われる状況の中、もっと家の仕事に集中したいなと思うようになったんです。

−離職を考えられたけれど、それを引き止めさせたものとは何でしょう?

まず代表に辞意を伝えたとき、「やってみないとわからないから、やってみなよ」と言われたんです。

そこで確かにやってもいないのに、できないと決めつけていたかもしれないと思いました。夫も私が働いているからこそお互いいろんな話ができることを喜んでいたし、母も義理の母も、周りのみんなが続けたほうがいいって後押ししてくれたんです。

私は当時、なぜみんながそんなふうに言ってくれているのかわからなかったんですが、本当にだれも賛成してくれなくて、辞めたいって言っているのは私だけで(笑)。

それで続けてみて、やっぱりだめだったらそのときにまた考えようと思いました。

−今考える、辞めなくてよかったと思うポイントとは?

長男が小学生になり、将来のこととかいろんなことを視野に入れて話をするようになったんです。そこで私が受け止めるひとつひとつに、仕事していたからこそわかることがあるんです。

「大人になるって楽しいよ」とか、「将来こういう仕事をしたいんだったら、こういう道にいったらいいんじゃない」というように言ってあげられることが多くて、そんなとき、働いていてよかったと思いますね。

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自分の時間がほとんどなくても、ストレスをコントロールするコツ

−仕事と家庭を両立するうえで、日々どんな生活を送っていらっしゃいますか?

平日は毎朝5時半に起き、6時半には上の子を送り出しています。その後自分の支度をし、下の子を起こして、出社してから17時までがむしゃらに働く。

それから2人を連れて帰り、食事の支度、宿題、寝かしつけなどという感じです。

休日は一日中公園で遊ぶか、博物館に連れて行ったり、習い事に通わせたり。今は本当に自分の時間が通勤時間しかありませんね(笑)。たまにひとりになりたくて、家のトイレにこもることもありますが、子どもたちに「ママどこー?」ってドアをドンドン叩かれますし(笑)。

−自分の時間がないことにストレスは感じないですか?

今はそういう時期だと思っているので、ものすごくストレスに感じることはないです。こんなに忙しくて、いろんな人に必要とされる時期って、人生でそんなにないと思うんです。

大変ですが、歳をとって振り返るとき、あの頃すごく恵まれていて、よかったなって思うのかな、って最近40歳を直前に思うんです。

今は会社でも必要とされていて、家庭でも必要とされていますが、やはり2年生の長男は必要とする度合いが減ってきて、少しずつ離れていっている感じもあります。

−徐々にご自身の時間が持てるようになるかもしれないですね。40代の仕事の目標とは?

私は特に高い目標とかはなく、現状維持を常に考えています。今のテンション、今のモチベーションでしっかり仕事も家庭も続けていくというのが毎年の目標なんです。それが長く続けていく秘訣かもしれません。

これからキャリアの転機を迎える女性へのアドバイス

−社内講演で、これから妊娠・出産を控えるスタッフにお話をされているそうですが、どんなことをアドバイスされているのでしょうか?

女性が花として働ける時期ってすごく短いと思うんです。

ですから20代のスタッフによく言っているのが、この時期をいかに過ごすかによって、その先の人生がすごく変わるから大事にしてほしいということ。

また、30代の子には、人生の道がひとつと考えるととても辛くなるから、「女の人って、妻もあり、女もあり、母もあってラッキーなんだよ、道が3つあるから時間ごとにその3役をわたり歩けるっていうことは男の人には絶対できないことだよっ」ていつもアドバイスしているんです。そう思うと気持ちがラクになると思うんです。

「子どもが生まれたら仕事どうしよう?」ではなく、「母の道も増えてラッキー!」って思ってもらえると嬉しいですね。

例えば子どもが熱出してしまった、というときは、今は母の時間なんだから、ほかの2つの道は大丈夫だし、仕事のときは女の道だから、とことん女としての時間を満喫してって伝えるようにしています。

−ファッション業界で働く女性にもアドバイスをするとしたら、どんなことを伝えたいですか。

ファッション業界には女性が多いので、今後育児に関する理解はより増えると思いますし、こんなに子育ての経験が活かせる場所ってほかにあまりないのでは。すごくラッキーな環境だと思います。

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管理職の方などは特に子育てを経験することで、組織づくりとか社員教育に活かせられることがたくさんあることに気付きました。

ですから率先してママさんが管理職になることで、企業自体が良くなると思うんです

私自身、たぶんあのままがむしゃらに働いていたらたぶん息切れしていただろうし、良い組織が作れなかったと思うんです。今は私が17時にぱっといなくなるので、みんなに迷惑をかけている分、私がいなくても仕事が進行していく組織作りが出来上がってきています。

産休や育休って自分のキャリアが止まるって考えてしまうかもしれないですが、逆に自分の人生ののりしろが増えると思うんです。

だからこそ、ご自身のいろいろなライフプランもキャリアプランもどちらも存分に楽しんだほうが絶対いい!私はそう思っています。

 

これから妊娠・出産を考えるキャリア女性にとって、力強いメッセージを発信してくれた世永さん。

子育て中のスタッフをサポートする進んだ制度だけでなく、精神的な面でも理解のある「サマンサタバサ」のように、より多くの女性が自分らしいキャリアとプライベートを両立出来る企業が、今後増えていくことを願います。

 

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