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キャリアストーリー

海外で活躍する日本人インタビュー|「10 Corso Como」上海&北京店バイイングマネージャー飯泉太浩さん

「10 Corso Como」上海&北京店のバイイングマネージャーが語る、世界を舞台に活躍するために

<プロフィール>
飯泉太浩さん
青山学院大学在学中、旅行で訪れたミラノの「10 Corso Como」に深く感動し、ファッション業界への就職を目指す。やりたい職種を見極めるために、在学中からフリーランスのグラフィックデザイナーに、27歳でセレクトショップに就職。その後、エストネーション、アクアガールでバイヤーを務めた後、2013年「10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ)」上海店にウィメンズのバイイングマネージャーとして参画。2015年SSより、メンズのバイイングマネージャーを務める。

憧れのショップとの出会いから、ファッション業界へ

ーなぜ上海の「10 Corso Como」への転職を選んだのですか?

「10 Corso Como」、1990年に元イタリアンヴォーグ編集長のカルラ・ソッツァーニがミラノで創業した、アートや音楽、ファッション、デザイン、カルチャーなどをミックスしたコンセプトストアです。19歳の時に初めての海外旅行でミラノを訪れたときに立ち寄ったショップが「10 Corso Como」でした。

一歩足を踏み入れた瞬間、それまで体験したことのないショップのクリエイティブな世界観に強い衝撃を受け、その原体験が元でファッション業界を目指すようになりました。そんな思い入れのあるブランドの上海での新店舗立ち上げに参加する話をいただき、即断で行動しました。いつかグローバルな舞台で仕事をして、日本で培った経験や実績が世界でどれくらい通用するかを試してみたかったので、これはチャンスだと思いました。

ー現在のお仕事を教えてください。

最初はウィメンズのバイヤーとしてジョインしたのですが、その後ウィメンズ、メンズ両方のバイヤーを担当し、2015年SSから、メンズのバイイングマネージャーを務めています。現在は中国、台湾、香港出身の8人のバイイングチームを取りまとめています。

毎シーズン150ブランド以上のバイイング、上海店、北京店、天津店の売り上げや在庫の管理、ブランド選定や商品のセレクト、ベンダーとの交渉、支払、デリバリーなどの基本業務に加え、ポップアップや限定商品の立案実施、VIP顧客へのショッピングアドバイス、リテールチームへのスタイリングセッション、グループ会社の代理店ビジネスへのサポートなど、日本での経験以上に幅広い業務を担当しています。

ー創始者であるカルラ・ソッツァーニ氏と働いた経験について教えてください。

カルラさんは、私が日本で働いていたセレクトショップをまったく知りませんでした。自分自身も中国での実績もなかったので、最初は常にテストされ、たくさんのプレッシャーがありました。バイイングセッションやディスカッションを重ね、ある時点から急速に信頼感を得ていきました。「タカの好きなようにやってごらん」と任せてもらえたときは、本当にうれしかったですね。

世界で働くことで、可能性や視野が広がりました

ー海外で働くことでよかったことはなんですか?

日本では知り合えなかったグローバルクラスの人たちとコネクションが作れること。働きながらその頂点と自分の立ち位置を確認できること。新しい自分と仲間を見つけられたこと。

プレッシャーやストレスが多いことも事実ですが、自分の可能性や視野が一気に広がったように感じています。将来的には、より大きいマーケット、具体的にはヨーロッパやアメリカで働きたいという目標も持つことができました。

ー世界で働くなかで語学がマストだと思いますが、どれくらいできたのですか?

英語については、大学受験レベルで上海に行ったので最初は特にスピーキングに苦労しました。頭のなかで考えていることと発言したいことのギャップがなくなるまでには、1年くらいはかかったように思います。また中国語は、ピンイン(発音)がとても難しく、最初は自分の名前も正しく言えなかったのを覚えています。

会議やリテールチームとのコミュニケーションは中国語が基本なので、最近は冗談を言えるレベルになってきました。“習うより、慣れろ”の精神で会話量を増やしていますが、まだビジネスレベルに達していません。しかし、中国は実力と競争の世界なので、語学の壁を気にして立ち止まっていられません。日本式の仕事のやりかたはまったく通用しないので、メンタル面ではかなり強くなったと思いますね。

ー新しい環境で落ち込むことはありましたか? その時の解決法はどのようなものですか?

同じような仕事内容を行う日が2日以上続くことがないので、毎日とても疲れますが、「一日一日を大切にしよう」という気持ちがより強くなったように思います。変化と刺激が多いため、気持ちを上手に切り替える術を身に付けました。LinkedInや出張先で、海外で活躍している日本人とやりとりすることも励みになっています。

あまり知られていませんが、デザイナーなどファッション業界の第一線で活躍している日本人はたくさんいるんですよ。

スピーディで競争の激しい中国で勝ち抜くために

ー中国市場の現状や中国人の消費行動の特徴は?

日本でも報道されているかと思いますが、中国国内の景気は停滞しており、税金が高いので近隣国に出かけて買い物を楽しむ人が増えています。中国人は、“いいものを、いかに安くベストプライスで買うか”また“自分の面子”を非常に重要視します。同じ商品でも、海外やネットショップで安く売られていれば、そちらで買う人が多いです。その状況下、2015年春夏、私の担当する店舗では過去最高の売上額と消化率をマーク。春節(旧正月)を除けば、毎月売上前年比を110〜125%達成するなど、好調をキープしました。

競合他社とセレクションの質に気づく感度の高いお客様が増えてきており、自分でも予想以上の結果を出すことができました 。その国の文化とニーズを知り、市場に合った商品を揃えることができれば、しっかりと結果を残すことができる、と自信にもなりました。

ー日本と中国で仕事スタイルの違いは?

クオリティよりもスピードです。日本では、何度も会議を重ねてきちんと計画してから動くというのがほとんどだと思いますが、中国ではまず完璧さを求めません。6割くらいかたまったらGOサインが出て、走りながら軌道修正するというところがあります。また、従業員は会社に所属するのではなく、キャリアアップのために会社を利用する、という意識で働いている人が多いですね。

そして自分のキャリアアップのためには手段を選ばないので、競争はとても激しいです。

思い描いていた夢を大切に、挑戦するのみ

ー海外で働きたい方に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。

大きな夢を持ち続けて決して諦めないことが大事です。私自身ファッション業界でのキャリアのスタートは20代後半と遅めでしたが、学生時代から思い描いていた理想の場所に今いるのですから。

困難な道を選ぶこと。人と違うことをすること。ドキドキ、ワクワクを追究すること。偶然の出会いやコネクションを大切にすること。そうすれば、実りある人生を楽しめると信じています。

 

自分の夢に突き進む姿が眩しい飯泉さん。ファッション業界にて、世界で活躍する日本人が増えて欲しいと、励みになるメッセージをいただきました。

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こちらの記事は
Fashion HR編集部が執筆いたしました。
Fashion HR
text : Lina Ono(Rhythmoon

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