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有名スポーツブランドを手がけるOEM企業の企画開発として活躍するKさん。そのお仕事とは? – Fashion HR 職種別インタビュー【6】

ファッション業界でご活躍されている方にお仕事についてのお話をお伺いする<Fashion HR職種別インタビュー>。今回は有名スポーツブランドを手がけるOEM企業で企画開発として活躍されているKさんにお話をお伺いしました。今のお仕事に出会うまで、20代は職種問わずさまざまな経験をされてきたというKさん。キャリアの積み方はまさに十人十色です。

有名スポーツブランドを手がけるOEM企業の企画開発として活躍するKさん。そのお仕事とは? – Fashion HR 職種別インタビュー【6】

—今のお仕事について、詳しく教えて下さい。

世界的に有名な某スポーツブランドを中心に企画生産を行うOEM企業で「企画開発」として勤務しています。企画開発とは、簡単に言えばクライアントであるブランド側のデザイナーが思い描いた絵型を基に、仕様書を起こしたり、生地の手配をしたり、コスト計算をしたりと、実際に商品を生産するために必要な準備をまとめて担当する職種です。社内には他に営業と付属関係の手配などをする生産管理の担当者がいますね。

スポーツブランドはビジネスの規模が非常に大きいので、レディースの中小アパレル企業などとは、1品番に対する生産数が場合によっては10倍ほど異なります。つまり、ちょっとした計算のミスが大きな損失に繋がってしまう恐れがあるので、責任は重大です。

—元々長くスポーツ系のアパレルやOEMに関わられていたのですか?

いえ、前職はレディースのOEM企業に勤めていました。前職時代は毎日慌ただしく、3~4ヶ月のタームで新しいものを次々と出していかなければならなかったのですが、現職では生産のタームがかなり長いです。今は丁度1年後、来年の秋冬の企画を進めているところですね。同じOEM企業でも、かなり違いがあるんだなと思いました。

—何故、今のポジション/会社を選ばれたのでしょうか?

服飾系の専門学校で服作りを学んで、20代のころは縫製、パタンナー、生産、マーケティング、そしてファッションには関係ないアルバイトまで、さまざまなことをやってきました。20代後半になったとき、ふと「そろそろ人生を本気で考えなきゃいけないな。」と思ったんです。色々やってきたけれど、その時立ち返ろうと思ったのは、やっぱり「服作り」に携わること。そして前職のレディースOEM企業に就職し、それから2年弱、生産管理からパターン、営業まで、さまざまな経験を積ませていただきました。ところがあまりにも毎日忙しく、30歳を前に「この先もこれで大丈夫なのだろうか。」と思い始めて、元々好きだったスポーツブランドとメンズを扱う企業に絞って転職活動を始めました。

ところがスポーツブランドの求人は四大卒、英語必須という条件のものばかり。正攻法でもぐりこむのは難しいなと思い始めたときに、ある転職サイトで「スポーツ系アパレルを取り扱うOEM企業」の求人がでていたんです。どんなブランドを扱っている企業なのかはその時点ではわからなかったのですが、面接に伺ってお話を伺うと、メインクライアントが一番好きな有名スポーツブランドだった。昔からブランド研究などもしていた大好きなブランドだったので、培ってきた知識を面接の際にプレゼンしたところ、面接官だった現場担当の方(今の上司)が気に入ってくださって、すぐ内定が出ました。

—おお。ではかなりスムーズな転職活動だったのですね。

5社受けて2社内定をいただいたので、ラッキーだったなと思う部分はあります。ただ実は、別の企業の内定が先に出ていたんです。そちらの企業の方も自分のことを凄く気に入ってくださっていた上、給与面など条件的にはそちらの企業に行っていたほうが良かったのかもしれなかったのですが、最終的にずっと好きだったブランドに関わることができる、今の会社を選びました。だからこそ、今の仕事を精一杯頑張らなければいけないなと思っています。

30代ともなれば、新卒から同じ会社に勤続されている方は既に中堅です。自分は20代の間に色々な経験をしたいと思って、さまざまな仕事を渡り歩いてきたけれど、ふと振り返ると積み上げてきたものが無く、それがコンプレックスだったこともありました。でも今では過去の経験を業務の要所要所で活かすことができているなと実感でき、何も無駄はなかったなと思っています。

有名スポーツブランドを手がけるOEM企業の企画開発として活躍するKさん。そのお仕事とは? – Fashion HR 職種別インタビュー【6】

—日本では一般的に「転職回数が多いと、転職しづらくなる」といわれますが、過去の経験をどのように今の業務に活かしていけるのかというポイントを押さえられれば、転職回数の多さは必ずしもマイナスには働かない、という良い例ですね。では、今のお仕事で具体的に求められているスキルや生かされている経験というと?

専門学校で学べる、基本的な服作りの知識は必須です。今のポジションは、デザイナー、生地屋、縫製工場、クライアント側の担当者や営業といった社内外問わず沢山の方と関わり合って、関係各所のアプルーバルを取りつつ、仕事を進めていく必要があるので、交渉事も多いですし、コミュニケーション能力が無いとなかなか上手くやっていけないかもしれないですね。同時に仕事のスピード感も求められます。デザイナーの意向を汲み取り、品質も保持した上でコストを可能な限り下げ、生産工程上いかに問題なく、お客様に満足してもらえるものが作れるか。そこが私たちの力の見せ所でもあります。

また、今の会社ではExcelのスキルが必須です。今までは紙ベースで進行することが多かったのですが、現職は凄くシステマナイズされていて……Excelに関しては学校では教えてくれないことだと思うので、今業務の中で勉強させて頂いています。

更に、生産の背景は日本ではなく、中国や東南アジア各国なので、今後は出張も必要になってきますし、グローバルに展開をしているブランドであるがゆえに英語の資料を目にする機会も多く、英語はできるようにならなきゃな……と思っているところです。日々自分が経験してきたこと以上のことを求められているので、そのことに精一杯答えることで、自分の未来の糧にもなり、新しい発見があって楽しいです。

—お仕事にやりがいを感じるときはどんなときですか?

スポーツブランドを扱っているので、やはり周りにスポーツ好きな方が多いです。例えば有名なチームのユニフォームを作っていたということがわかったり、スポーツ関連のイベントに近しい人たちが絡んでいたり、「おお!あれもそうだったんだ!」なんてことがわかると、やっぱりモチベーションが上がります(笑)。影武者的な存在ですが、やはり好きなブランドに関わるということだけでもやりがいを感じますし、モチベーションは高まりますね。

—これからのキャリアについてはどうお考えですか?

企画開発という職種は会社によって業務内容が大きく異なるものだと思うのですが、ようやく出会えたこの職種に集中できる環境にありがたみを感じています。今の環境では分業が進んでいるので、それぞれの職種のプロの話を聞けることが非常に新鮮です。

まだ今の会社に入って数ヶ月なのですが、前任者が10年以上勤続されていたベテランの方だったので、早くその方のように「何でも分かっている」という人になりたいですね。しばらくは今の会社で頑張りたいと思っています。

—ありがとうございました!ようやく出会えた天職、大切にされてください!

 

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