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自身の個性を活かして求められるPRになる。某ラグジュアリーブランドのPRマネージャーNさん – Fashion HR職種別インタビュー【2】

PRは意外と評価されにくい業種?そんな中「あなたにしかできない」と評価されるPRの個性とは。長年に渡るアタッシュ・ド・プレスの経験を活かし、某ラグジュアリーブランドのPRマネージャーに転身したNさんがPRの個性について語ってくれました。

「自分にしか出来ない伝え方でブランドを伝えよう、と常に考えている。」

―PRとは「個性」を出してもいい職業なのでしょうか。

PR会社に所属しているアタッシュ・ド・プレスと、ラグジュアリーブランドに所属しているインハウスのPRとで分かれると思います。アタッシュ・ド・プレスの場合、既に規模の大きいブランドを担当することもあれば、まだ無名のブランドを担当することもあります。例えば「資金は無いけれど、ポテンシャルを感じるブランドがあれば、PRフィー(料金)は後払いで良い」として、PRを引き受けることも。結果的にそのブランドの知名度が上がれば、PR会社の宣伝にもなりますし、達成感もすごくあります。

自身の個性を活かして求められるPRになる。某ラグジュアリーブランドのPRマネージャーNさん – Fashion HR職種別インタビュー【2】

そういう意味では、ラグジュアリーブランドに所属しているインハウスPRの場合、一般的には本国の指示通りに動く、というイメージがありますが、私の場合は少し特殊なケースかもしれません。メゾンのブランドルールはありますが、転職の際のインタビュー(面接)時に、本国のPRディレクターやHRマネージャーから「あなたのパーソナリティを活かして、(ブランドの)PRを行いなさい。」と言われました。例えば、コーヒー一杯にしても、私が「美味しい」と言うのと、他の方が「美味しい」と言うのとでは、その表現や理由、切り口が異なると思います。それと同様に、自分にしか出来ない伝え方でブランドを伝えよう、と常に考えています。

―業務を行う上で、厳しい規定を設けている場合が多い外資系ラグジュアリーブランドで、具体的にどのような場面でご自身のパーソナリティを活かしていくことができるのでしょうか。

そうですね。特に発揮できるのは、メディアとの交渉時かもしれません。例えば、雑誌の特集などを組む時に本国からは、どういった雑誌に掲載するのか、雑誌の指定に始まり、モデル、スタイリスト、フォトグラファーまでを細かく指定される事もあります。もちろん、本国からのリクエストを汲んで雑誌側へ提案しますが、そのままの内容では日本のマーケットにはまらないことが多々あります。そんな時は双方が満足し、かつブランドの世界観が伝わるような提案を考えなくてはいけません。こういった場面で、自分の経験やパーソナリティが発揮されると思います。
ラグジュアリーブランドの場合、本国のPRに対して日本から発案することは稀だと思いますが、良い提案を出せば本国側も納得し、よりローカライズされた効果的なPRを行うことができます。その時の達成感はアタッシュ・ド・プレスをしていた時と共通するものがあって、やりがいがありますね。

―Nさんは、海外のPRの方ともコネクションを持っていると伺っています。海外のPRと日本のPRとの違いなど、感じられたことはありますか?

私が尊敬しているとあるアタッシュ・ド・プレスの方はパリの老舗で有名なPR会社に勤めていたのですが、そのPR会社の社長さんは某有名ラグジュアリーブランドに長年貢献されており、デザイナーの信頼を100%得て、ショーの演出、ルックのチェック、そして修正までも任せられていました。デザイナーにそこまで信頼されるのは、やはり彼女自身のセンスが素晴らしいというのもありますが、ご本人は「これが本来のPRの姿なのよ」と言っていました。デザイナーに信頼され、良いものは良いと評価し、そうでないものはより良くするためにデザイナーと共に問題を共有し、解決策を考える。そこまでするのが本来のPRの仕事だと。日本のPRでそこまでされている人は殆ど居ないと思いますが、私も彼女のPRスピリットにすごく共感できます。

自身の個性を活かして求められるPRになる。某ラグジュアリーブランドのPRマネージャーNさん – Fashion HR職種別インタビュー【2】

PRとはいえ、やはり重点を置いているのは「商品の売上」

―PR職の評価基準はどこにあるのでしょうか。

アタッシュ・ド・プレスであれば広告換算、インハウスPRであれば商品の売上、外資系であれば本国からどれだけ信頼され、権限が与えられているかなど、評価軸はさまざまです。ですが、やはり1番分かりやすいのは商品の売上ですね。私もPR会社から今の会社に転職した際に、重点をシフトしました。それまではデザイナーに意見を求められ、なにかを一緒に達成することだったり、イベントなど企画したりすることに注力していましたが、現在は「このバックをどう売るか」と具体的に商品の売上に繋がる施策を考え、日々試行錯誤しています。所属する会社の性質や方向性によって、PRとしての価値観や動向をシフトさせる柔軟性は大事かもしれません。

―ありがとうございました。

 

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