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キャリアストーリー

「今は何かを変えたいと思う人には最高のチャンス!」モデルでありデザイナーでもあるマリエさんに聞くファッションへの想い

ファッションを着る人から作る人へ、華麗なる転身を遂げたマリエさん。彼女のファッションへの思いが結実し、今、さまざまな活動に繋がっています。自身のブランド「PASCAl MARIE DESMARAIS」に加え、企業のユニフォームのデザインを通して、人が服をまとう大義を追求しているのです。2018年3月29日にオープンした話題の商業施設・東京ミッドタウン日比谷にある「DRAWING HOUSE OF HIBIYA」のユニフォームのデザインを手がけたマリエさんに、ファッションを通して伝えたいメッセージをお聞きしました。

サステナブル、テロワールをファッションで表現すると……?

−「DRAWING HOUSE OF HIBIYA」のユニフォームデザインを手がけたきっかけとは?

もともと自分たちのブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS」も、食とファッションの関係性をとても大事にしてきましたし、これまでさまざまな企業のユニフォームを手がけてきました。このレストランの母体であるバルニバービの社長やスタッフの方とは、10年ぐらいのお付き合いがあって、バリニバービさんの手がけるレストランのユニフォームとかができたらいいねという、ひとつの目標ではあったんです。そんなときに今回のお話をいただけて光栄でしたね。

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−デザインするうえで、どんなことを考えていたんですか?

実は「東京ミッドタウン日比谷にバルニバービが出す新しいレストランで、名前はドローウィングです」というキーワードしかもらっていませんでした。デザイナーとしては、この限られたキーワードを紐解く作業から始まりました。「なんでドローウィングっていう名前にしたんだろう」「なんでミッドタウンに出すことにしたんだろう」とか。私のデザインの仕方って、例えば自分のブランドでも同じですが、特にクライアントがあってのデザインの仕事は、何でこの人はこういう事をするのか、お金が目的なのか、お客様に喜んでもらうことが優先なのか、それとも自分の作りたいものを追求したいのか、もっと売りたいのか、などといろいろ考えるんです。バルニバービは昔から変わらず、お客様を楽しませたり、いい素材をもっと使おうと農家さんを大事にしたり、といったそういう取り組みをしてきたことを知っていました。

−なるほど、企業の目的まで考えてデザインをするのですね。

このミッドタウンはきっと2020年までに建つ最後の大型タウンビルだから、「サステナブル」といった言葉が似合う場所を作りたいのではないかと考えました。じゃあ「そこにどうしてドローウィングという名前をつけたんだろう?」「何かお客様と一緒に描いていく育つ環境だったするのかな?」とか、そうやってどんどん紐解いていくと、厨房で出るリンゴの皮だったり、レタスだったり、彼らからしたら捨てるものなのかもしれないけれど、私たち側からは服を染める絵の具に見えたんです。その素材で描くということが、「ドローウィング」という名前につながったっていったのです。

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−調理の際に出た野菜の皮やかすを染料としてユニフォームを染めるというアイデアは素晴らしいです。サステナブルという時代の潮流にも見事にマッチしますね。

もうひとつ重要だと考えたのが、「テロワール」というキーワードです。日本のテロワールというのがここのコンセプトなんですけれど、その土地のものを一番ベストなタイミングで、ベストな料理人がお客様に提供する。それは自分たちが洋服で作っているうえでも一番大事にしていることなんです。そのテロワールが味わえる空間だとすると、じゃあシェフはここで作ったブイヤペースで、バリスタはここで作ったエスプレッソコーヒーの出がらしで染めてみようと。基本のベースはみんな同じですが、一人ひとりの役割で染める素材を変えようと思いました。食べるものを人々が気を使うようになってきた今、より自然でより皆がまた帰って来たいっていうオーガニックな空間を、どう衣料の面から提供しようかとなったら、ここで生まれたもので作っていくことが、よりナチュラルにお客様に伝わるんじゃないかなと思ったんです。だからシーズンによって染めるものが変わり、色合いも変わってくると思います。

−では、実際また帰って来たときに「今度はこの色は何だろう?」っていう、季節とともにスタッフのユニフォームの変化も楽しめるんですね。そこまで考えられているとは!

オープニングは桜の花びらで染めているんですが、今後は徐々に変化していく予定です。今回シャツとトップコート、エプロンをデザインさせていただいているんですが、やっぱり一つずつ意味を持たせたいと思っています。日本の制服産業って実はすごく大きくて、ほとんどが岡山県の児島という生産量トップの街で作られています。そこのシャツとTシャツの生地を使うというのも、やはりそれがベストだと考えているので、自分の中でちょっとこだわりがあるんですよね。

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ファッション業界は今、変わるべき岐路に!

−全国15都市の生産者やセレクトショップなどを周るツアーを敢行されたとお聞きしましたが、日本のものづくりへのこだわりがありますか?

ここ10年くらいは"日本のものづくりブーム”だったんですよね。日本の芸術をもっと盛り上げよう、メイドインジャパンが最高、などと謳われてきたと思うんですが、もっと大きな視野で考えると、その流れは古いんじゃないかと思っています。そうではなく、もっと広い視点で見て、世界中の皆でいいものを作り出そうっていう時代になってきていると思っています。日本の技術は素晴らしいのは当たり前というのが知られてきて、じゃあその技術を世界のどこか知らない所の別の技術と掛け合わせたら、もっと最速で新しいものが作り出せるのでは、という時代になってきてると思うんです。なので私たちが提唱しているのは、より世界中のいいものとセンスを掛け合わせていこう、ということなんです。

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−日本の技術が世界に認められた今、次のステージに向かうべきところに来ているのですね。

私たちがツアーを周ってかっこいいものにいっぱい出合ってきて気づいたのですが、本当にちゃんとした工場が日本にはたくさんあって、すごく若い人たちがすごい繊維とか触っているので、活気があふれているんです。倉敷では、かっこよくておしゃれな人がジーンズ工場でダメージ加工とかしているんですよ。本当におしゃれだったんですよ、全員。時代は変わってきているんだなって、すごく嬉しくなりました。それをさらに広げていくには、もっと広い世界と繋がってもっともっと異業者同士で問題を解決していかないといけないと思っています。

−マリエさんの視点から日本のファッション業界をどう見ていますか?
さっきおっしゃっていたように、若い作り手ががんばっていることに希望があると考えますか?

自分も東京コレクションのオフィシャルアンバサダーなどをやらせて頂いた経験のなかで、赤字を抱えているデザイナーなどとも交流があります。やっぱり売らなきゃとか、あんまりまだ名前が売れてないだけで努力はしないといけないっていう人が多いとは感じています。ただ、私は皆が感じているような恐怖心は持っていなくて、先ほど言っていたみたいに今はチェンジの時期だから、未来があると思っています。この間何かのインタビューで読んだのですが、山本耀司さんが「僕は変えられなかった」って言ったんですよ。それを何度も繰り返していて、彼が何を変えたかったのか分からないけども、今は何かを変えてもいい時代になったのかなって。何かを変えられる時代によき理解者がカスタマーであるっていうことはすごくラッキーだと思います。

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−なるほど、これからのファッション業界が楽しみになりますね。最後にマリエさんがファッションを通してやりたいこと、どんなことを伝えていきたいですか?

今後オセアニア系にも販路を伸ばし、シーズンごとにアイテムを変えるのではなく、逆に四季の流れに合わせてアイテムを売っていけば、遅れをとらずに作り出し続けることができるんじゃないかなって、そんな新しい仕組みも考えています。もうすぐ新しいニュースがどんどん出てきますので、楽しみにしていただければと思います!

 
広い視野、鋭い指摘。そして驚くべき行動力。マリエさんのファッションに対するまっすぐな思いを聞いていると、どんどんポジティブな気持ちになってきます。日本が誇る素晴らしい技術と世界中の何かと掛け合わせた新しい可能性にも期待したいですね。

Interview&Text : Etsuko Soeda
Photo : Natsuaki Yoshida

今回お話を伺った方

マリエさん

ファッションモデル、タレント。2005年より女性ファッション誌「ViVi」専属モデルとして活躍。これまで東京ガールズコレクション、神戸コレクション、Girls Award、福岡アジアコレクションなどのショーに出演してきた。また、TBS「アッコにおまかせ」、CX「笑っていいとも!」など数多くのレギュラー番組や連載を抱える中、さらなるステップアップのために、2011年9月に世界3大ファッションスクールとして名高い米国ニューヨークのパーソンズ美術大学に留学し、ファッションを専攻。2012年7月に帰国後、様々なメディアで活躍中。活動の幅を広げている。

 

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