HR TALKS

キャリアコラム

ファッション業界で働く皆さん、たまにはゆっくり歩いてみませんか?|元ラグジュアリーブランド人事責任者・青栁伸子

私は昨年秋からIT業界の仕事もしているのですが、この会社が年末年始の休暇を大盤振舞い(12月26日から1月8日まで)してくれたので、久しぶりにゆっくりと時を過ごすことができました。

普段は基本的には全力疾走、目的地までの「最短距離」を駆け抜ける、というような毎日なので、次の予定に追われずに過ごす日々はとても新鮮でした。時間の制約もなく大型書店の中をウロウロして大散財してみたり、行きたかった美術展に行ったり、そんな「休暇中」に見聞きしたこと、考えたことをファッション業界で働く皆様にお伝えしたいと思います。

今回のコラム執筆者

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合同会社NOBuコンサルティング|青栁 伸子さん

東京都生まれ。人事・総務・ITを専門分野とするコンサルタント。日系企業、日系ベンチャー企業での人事経験を経て、1999年にラグジュアリー・リテール業界へ転身。エルメスジャポン、ボッテガ・ヴェネタジャパン、フォリフォリジャパンの各社で人事・総務部門の責任者として、人材育成・組織開発・制度設計などにあたる。同時にビジネスパートナーとして、経営陣に対して人事的な側面からのサポートを行い、会社の業績向上にも寄与。特に接客販売職の「専門職」としての地位確立、処遇の改善、女性が無理なく永く働ける環境づくりなどに注力。2015年にコンサルタントとして独立。

1) デジタルの良さ、アナログの暖かさ

昨年末のことですが、取引先企業のクリスマスパーティにご招待いただき、ドレスコードが「セミフォーマル」だったことから、久しぶりに着物(訪問着)を着ることにしました。格の高い着物なので、もちろん着付けもヘア&メイクもプロにお願いして。先に着付けをしてもらい、ヘア&メイクはいつもの、このコラムにも時々登場する美容師さんご夫妻にお願いしました。着付けの最中に、着付け担当のスタッフとヘア&メイクのご夫妻が「先輩・後輩」の間柄であることがわかり、その話題で盛り上がったのですが、当然ヘア&メイク担当のご夫妻にも『この着付け、担当は○○さんだったんですよ。サロンの受付は△△さんで……』という話をしました。『うわぁ、懐かしい。元気にしていましたか?』『いい仕事(着付けのこと)するじゃないですか』などという話で、ヘア&メイクの最中も会話が弾みました。

着付けとヘア&メイクを依頼する場合、同じ美容院で済ませることが多いと思うのですが、私は慣れている人にお願いしたかったので、着付けだけをしてもらってそのサロンを出ました。そのため、着付け担当とサロン受付の後輩二人組は、先輩の手による「ヘア&メイク」の完成形(仕上がり)を見ることができません。そこで、撮ったのがこの写真です。
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画像:hair x make SouPの青田さん・日部(かべ)さんと

着付けをしてくれたスタッフに写真を送ろうと思って気づいたのですが、私は彼女の連絡先(メールアドレス)を知りません。そこで、アナログな手段ですがプリントして届けることにしました。今は本当に便利な世の中になっていて、スマホで撮った写真をその場でプリントすることができますし、プリントした写真を贈るためのしゃれたメッセージカードも沢山用意されています。

メッセージカードに写真をセットして届けたところとても喜んでもらえましたし、ちょうど良い機会だからと美容師さんご夫妻にもこの3ショットの写真に2ショットの写真2枚も添えてお渡ししました。『プリントした写真って、最近はほとんど手にしないけれど、何だか新鮮で良いですねぇ』と喜んでいただけました。そういえば私自身も写真をプリントして人に差し上げるのは何年ぶり?という感じでしたが、こうして見るとデジタルなスマホの写真よりも温かみがあるような気がします。もちろんプリントした際の色調の問題かもしれませんが、実際に写真が手に取れるという良さを改めて感じ、スマホで見る写真に比べて「奥行き」があるように思いました。

また、この長い休み中、ほとんどTVは見ずに音楽をかけていたのですが、レコードを聴く機会もあって、改めて良いなぁと思いました。今時レコードプレーヤーが自宅にあることの方が珍しいと思いますが、お気に入りのクラシックはどうしてもレコードで聴きたいので、ミニコンポを買い替えた時にレコードプレーヤーも買い替えた、というバリバリのレコード派です。レコードの音は確かに独特の揺れやゆがみ、ゆるみなどがありますが、それがアナログの良さなのだと思います。同じ曲をCDとレコードで聴き比べてみると、CDの方がシャープでクリアな音がします。私もすべての曲をレコードで聴きたいとまでは思いませんし、スマホにダウンロードした曲を聴くこともあります。ただ、演奏者の息遣いまできこえるような「アナログ」な音と、これもプリントした写真と共通しますが、レコードで再生する音楽には奥行き(立体感)があるような気がして、時にはレコードで再生する音楽も愛しているのです。

今、世の中は本当に便利になって、デジタルな情報が街中に溢れています。だからこそ、アナログなものの良さにも気づいていただきたい、時にはアナログの不便さを愛して欲しいと思います

今年頂いた年賀状に「文章は印刷、宛名はラベル、差出人も印刷、コメント無し」というものが何通かありました。差出人の気持ちがどこにも無い気がして、少し悲しくなりました。「元気ですか?こちらは元気です。」というような一言でも良いので、手書きのメッセージが欲しかったです。

メッセージを書くには、相手のことを想像しなければなりませんし、喜んでいただける一言を創造しなければなりません。受けとった相手が「あ、この人は私の事を考えながらメッセージを書いてくれたのだ」と思ってくださることであなたの印象はとても良くなると思いますし、これはファッション業界においてもとても大切なことだと思います。

2) 成功体験を財産に

前回のコラムでお話しした「女子会」での話題の一つでもあったのですが、彼女達のような“その道のプロ”は、若手の社員や後輩から『キャリアアップ、ステップアップには実力をつけていくしかない。でもその実力はどうやってつければいいんですか?』と訊かれることがあるそうです。

『実力のつけ方ねぇ……色々とトライして成功も失敗もするしか無いわよね?』という至極まっとうな結論になったのですが、実は「成功した」体験をどう次に活かしていくかは、失敗した体験を活かすことよりも難しいのです。

何かにチャレンジして失敗した、という時に私たちは「反省」をします。何が原因で失敗したのか、自分の取り組み方のどこがまずかったのか、いつ何をどうしたら違う結果(成功)にできたのか、など様々に振り返り、次からはこうしようと失敗を「糧」にしますところが、うまく行った場合「わ〜い、成功した!良かった〜〜」と言って、それで終わりにしてしまうことが大半ではありませんか?成功したことに対して「何をどうしたからうまく行った」と振り返ることは少ないのでは無いかと思います。

ところが、うまく行った場合、「わ〜い、成功した!良かった〜〜」と言って、それで終わりにしてしまうことが大半ではありませんか?成功したことに対して「何をどうしたからうまく行った」と振り返ることは少ないのでは無いかと思います。

実力をつけていくためには「成功も失敗も体験すること」必要ですが、そのどちらも振り返って要因を分析しておくことが大切です。時々『あの会社は自社の成功体験に奢って新製品の開発が遅れた』というようなコメントを聞きますが、まるで「成功体験」が悪い物のようです。これは正確に表現すると『自社の成功体験の要因分析を怠って、何故成功できたのかを社内の知識・経験として蓄積しなかったので、成功体験に奢って……』ということなのです。
ある商品が大ヒットした、その事実に浮かれてしまうと、すぐに他社から類似するもっと良い商品が発売されて競争に負ける、良くある話です。その一方でヒット商品を次々に発売できる会社もあります。その差は「成功体験の分析」にあると思います。接客の場面でも同じです。

以前、心理学の勉強をした時に『ハイパフォーマーと言われる人は、どんな行動をとって成果に結びつけているのか?』という分析をしたことがあります。その時にわかったことは、成果の出せる人は『自分の行動を正確に振り返ることができる』ということでした。これをバックトレース(ゴールからスタートに向けて、振り返っていく技術)と言います。
例えば初めてご来店いただいたお客様に、思いがけず高額商品をご購入いただけたとします。お客様がお帰りになってから、バックヤードでガッツポーズをしていることでしょう。この成功体験を自分のもの(スキル)にできれば、似たような状況になった時にはまた成功できるかもしれません。また、他のスタッフから『どうしたら、初めてのお客様にあんな高額商品を買っていただくことができたんですか?』と聞かれると思います。その返事が『え〜、たまたま。まぐれでしょう』では次の成功は難しいですね。

どうすれば良いのか?お客様が『これを頂くわ』とおっしゃった時点から、最初にあなたが『いらっしゃいませ、こんにちは』とご挨拶をした時点まで、一つずつ「お客様の言動」と「あなたの言動」を振り返っていくのです。お客様に「これを買う」と決めさせた一言はなんだったのか、その前にお客様がどんなことに悩まれて(買わない理由探し)、あなたがそれにどう答えたのか(お客様の不安を消す作業)、そういうことを一つずつ振り返っていく作業、それが「バックトレース」です

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ラグジュアリー・リテールの業界に入る前、私はIT業界でパソコン用のソフトウェアを作る会社にいました。色々な仕事を経験した中で、その後の社会人としての人生に非常に役に立ったのが、この「バックトレース」のスキルを得たことです。

当時私は製品のテスト(不具合が無いかを調べる仕事)やマニュアル作成などを担当していて、新製品の発売前はバグ出し(ソフトウェアの不具合を発見すること)が最重要業務でした。この頃の私についたあだ名が「バグ出しお婆(おばば)」。私がテストをして何かバグが出ると、バグレポートという紙を持って開発のマネージャーのところへ行きます。マネージャーはそのバグが出たソフトを開発した担当者を呼んで、改修(不具合の解消)を指示するので、私が紙を持って開発の部屋に行くとプログラマー達がザワザワしたものです。

このバグレポートを書く数が多かったのが「お婆」と呼ばれた原因なのですが、その一方で私のバグレポートは「修正済み」になるまでの期間が短いことでも有名でした。何故か、それは『どの時点で何をしたら、こんな不具合が出た』という状況説明が他の担当者よりも明確で、担当したプログラマーは私のバグレポート通りに操作をすれば、その不具合をすぐに再現できたからなのです。再現できれば原因を突き止めるまでの時間も短くて済みます。

ソフトウェアの完成度が上がればバグも高度?になり、「再現性」の無いもの(無いように見えるもの)が増えます。再現性があったとしても非常に限定された手順を踏まないと再現できない、ということもありました。ただ、これらの不具合を残したまま製品を発売してしまうと大変なことになりかねないので、バグ潰しは会社の命運をかけた大仕事でした。この時に私の武器になったのが「バックトレースの精度」でした。私自身『どうやっても再現できそうに無い』という厄介なものに捕まったこともありましたが、「再現できるまで何度でも繰り返す。一度起きたことは必ず再現する」と決めて原因究明に当たりました。それこそ自分のキー操作を一つずつメモし、データのコピーをそのつど取りながら……そう、バックトレースというのは、後から振り返ることができるように、自分が今やっていることを詳細に記憶していく技術でもあるのです。

接客の場で、全てのことを自分の中にメモしていくことは難しいと思いますが、お客様と会話をしていて『あ、何かお客様の態度(表情・ムード)が変わった』と思える瞬間があったら、それは是非記憶してください。もちろんお客様にその変化をもたらしたあなた自身の言動と一緒に。できれば、簡単で良いのでメモを残してください。最終的にその接客が「成功」すればそれは「成功に至った要素の一つ」に、不調に終わった場合は「反省するべき材料」になります。

こういううまくいった・いかなかった「事実」や「経験」を積み重ねることが「実力をつける」ことなのです。「たまたま運が良かったから」「単なるまぐれ」「今日は日が良かった」で成功体験をスルーしてしまわないように、是非そんな習慣を身に付けてください。

3) 速い事だけが良いことでしょうか?

便利さや品揃えの豊富さでファッション分野でもネット化が進んでいます。中でも「返品無料」を前面に押し出して成長を遂げてきた会社に「ロコンド(LOCONDO)」があります。最近、この会社が取り組み始めたユニークなアイデア、その名も「急ぎません。便」(サービスの名称はHP記載のまま)が業界で話題になっています。

このブランドのサイトで買い物をすると、配送に関して次のような選択肢があります。

・当日/早朝便 490円(14時までの注文で、当日夜、もしくは翌日早朝配送)
・お急ぎ便 390円(即日発送)
・日付指定便  390円(翌日午後以降)
・急ぎません。便 290円(1〜3日後発送)

当日/早朝便はリアルタイムでトラックの位置を検索することができ、現時点では都内の10の区に限定したサービスですが、明日着たい、履きたいという逼迫した(わがままな)事情がある場合、このサービスは嬉しいものだと思います。

「急ぎません。便」は、文字どおり「急がない」ものを配送側の都合で作業して発送するもので、これにより倉庫業務や配送業務の標準化が進み、効率が上がったそうです。「急ぎません。便」導入前は全体の8割を占めていた「翌日お届け」が5割に低下、日付指定が2〜3割、『急ぎません。便』も2〜3割、というシェアだそうです。翌日お届けが8割を占めていた理由の一つには、翌日お届けと日付指定の送料が変わらないのであれば、「明日持ってきてもらおうかな?」という顧客心理があるのかもしれません。

欲しいものがすぐに手に入ることがネット通販の利点の一つですが、中には「急がないもの」もあります。「これは急ぎません」ということで送料が安くなるのであれば、注文の仕方が変わるような気がします。

今、私たちは効率やスピードを求めがちですが、本当にそんなに急ぐ必要があるの?という素朴な疑問、が新しいビジネスモデルにつながった良い例だと思います。私自身も急がないものまで早く持ってきてもらうことで、お昼も取れずに働く宅配業者の方がいるのであれば、「急ぎません」と宣言することも悪くはない、と思いました。このロコンドの取組みが他社にも広がるかどうか、新聞にも取上げられていますので注目していきたいと思います。
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4) リーダーとしての覚悟の見せ方

『私、失敗しないので』の名セリフが爽快な、TVドラマの第5シリーズが昨年暮れに終了しました。仕事の都合でビデオに撮っておいた回のキレの良いセリフを聴きながら、やはりこれは『一匹狼の女医の話』であると同時に、チームを率いるリーダーの「リーダーシップの話」ではないかと思いました。

一つの手術を担当するチームには、様々なスキルを持ったプロが集まります。その全員が持てる技術や能力の全てを駆使しなければ、ドラマに登場するような、リスクの多い手術を成功させることは難しそうです。
ただでさえ、リスクの伴う状況に加えて想定外のトラブルが起きる、そこでこの決めセリフを執刀医である主人公が高らかに宣言します。チームを率いるリーダーとして、これほど明確な“意思表示”はありません。

どれほど困難な状況になったとしても、私は失敗しないので(何とかするから)安心して各自自分の担当エリアで最大限の努力をして欲しい、そんなメッセージに聞こえました。特に患者さんの命を預かる場面で想定外のトラブルに直面すると、失敗を恐れて消極的になったり、つい安全策を取ろうとしたり、という選択をしがちです。多分、それでは、最善・最良の結果には到達できないのでしょう。『私、失敗しないので(あんた達も頑張るんだよ)!』格好いいなぁと思いました。

店舗の運営も同じです。店舗のスタッフと本社の仲間、配送を担当してくださる業者さん、様々なプロのチームワークで店舗にお客さまをお迎えできて、お客様に楽しい時を過ごしていただけます。自分たちがチームとして動いていて、自分一人では何もできないのだ、ということがわかっているリーダーは、とても上手にチームを運営します。
時には凛として、覚悟のほどを示して周囲を動かします。覚悟の決まったリーダーほど頼もしい存在はないので、自然とチームワークが機能するようになり、プラスの方向のポジティブな連鎖が始まります

ドラマの話に戻りますが、ある回の放送では若手の医師のミスによって状況が悪化しました。この時点で主人公は、そのミスを責めるよりも、次の策を矢継ぎ早にスタッフに伝えています。一刻を争う状況下で何を最優先するべきなのか、その決断の早さは見ていて気持ちがいいほどでした。ミスをしてしまったスタッフは、自分で事の重大さがわかっています。その人を重ねて責めるよりも、挽回するチャンスを与る、次には失敗しないための経験をさせる。いいなぁ、こういうリーダーと思いました。
ドラマの想定としては「従来の古い病院体質に染まらない一匹狼の女医の話」なのでしょうし、主人公にも自分がリーダーであるという認識はないのかもしれませんが、視点を変えて見るとこれはこれで面白い、と毎回楽しんで見ていました。
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私も『責任は僕が取るから思い切ってやりなさい。』と自分のボス(上司)に背中を押してもらったことが何度もあります。後には私自身が『責任は私が取るから~』と言う場面もありましたが、実は私の後ろには「最終的な責任を取る誰か」がいましたので、私が最後の砦ではなかったのです。とはいえ私は『責任は~』と口にした時点で、自分のところで事を収めるつもりでしたし、そのように行動したつもりです。ですので『うちのボス(私のこと)は男前だからねぇ。』『どこのマネージャーよりも男らしいよ。』と部下が言っているのを聞いた時には嬉しかったものです。

リーダーたるもの、万が一の時にはチームを守り抜く覚悟が必要なのかもしれません。大変なことのようですが、『私、失敗しないので』は口にしてみると爽快です。もちろん、そう言いきれるだけのスキルや経験も必要なことは言うまでもありませんが。

5) 後ろを振り返ることを

このお休みの間、急ぐ、ということがなかったのであえて自動ドアではなく、「自分で開ける(手動)ドア」を通っていましたが、かなりの確率で「前の人が開け放ったドアが戻ってきて、痛い思いをする」とか「手前に開けるタイプのドアが目の前で閉じそうになって慌てた」ことがありました。またご高齢の方がドアの前で立ち止まっておられたのを見て、駆け寄って開けるということもありました。この方は、前の人が勢いよく開け放ったドアの戻りが怖くて、立ちすくんでしまわれたということでした。杖をついておられる方にとっても、手動ドアは難物ですよね。

また、最近化粧室に入って「前の方が流していない」という状況に遭遇することが増えてきました。多分ご自分の家が全自動のシステムで用を済ませて立ち上がれば自動で流れるので、その習慣がついているのだと思います。「流せば済むことでしょう?」確かにそうですが、なんともいえない不快感があって、気分が下がります。

もう少し、後の人のことを考えられないのかなぁ?と思いますし、少しだけ背後を振り返れば「後ろから人が来ている」ことや「自分が用を足した痕跡を消していないこと」に気づけるのに、と思いました。
自動ではないドアを後の方のために開けて待っている「ありがとうございます」「どういたしまして」。もし、後ろから来る方が、大きな荷物などをお持ちでしたら、なおのことドアは開けて待って差し上げたいですよね。外国では日本ほど「自動ドア」が普及していませんので、この後の人のためにドアを開けて待っているのは、普通のことです。また男性たるもの同行の女性がいる場合には足早にドアのところまで行って、後ろに続くレディのためにドアを開けているものだ、と教育されるとも聞きました(本当かどうかは定かではありませんが)。

「時間がなくて急いでいる時に、後ろから来る人のことなんて気にしていられません。」そうですね、気持ちはわかります。私も急いでいる時は「自動ドア」を使います。自動ドアは後から来る人のことなど気にしなくても大丈夫なシステムですから。時間にゆとりがあるから(あるいは他の理由で)手動のドアを利用するのであれば、通行する人がお互いに気持ちよく往き来出来るようにしませんか?後の方を待つといっても、5分も10分もではありません。ほんの10秒ぐらいのことです。ありがとう、助かりました、いえいえ、どういたしまして、こんな笑顔の伴ったちょっとした会話は、その後の一日を笑顔にしてくれると思います

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化粧室の個室を出る時には少しだけ振り返る。タクシーを降りる時には忘れ物がないか振り返る、何かをして次の行動に移る、あるいは場所を離れる時にはちょっと振り返る。大げさな習慣ではありませんが、そんな気遣いができる人は素敵だと思います。自分のことだけではなく、少しだけ周囲に気を配る、忙しい日々の中でこのぐらいの「ゆとり」は持ち合わせたいものだと思いました。前回もお話しした「気配り・目配り」にも共通する、スキルとも言えないものの一つです。
かなり前になりますが、社員研修の場で「背中を鍛えてください」とお願いしたことがあります。これは背筋を鍛えるということではなく、時分の背後に敏感になること、目には見えない気配を感じられる人になってください、というお願いでした。背中を鍛える方法は一つ、マメに振り返ることです。

恐れ入ります、ありがとうごございます、どういたしまして、かしこまりました、おかげさまで。周りにちょっとした気配りのでき人は、“うつくしい”日本語を使います。それも惜しみなく。忙しい日々の中でゆとりを無くしているかもしれない自分、効率やスピードを重視するあまり、大事な何かを切り捨てているかもしれない自分、そんなことになっていないか反省するためにも、時には「立ち止まって振り返って」みませんか?今までは目に入らなかった何かに気づけるかもしれません

長い休みの中で、色々と考え事をする、何もせずにぼんやりする、カフェで外を眺めながらお茶とケーキを堪能する、時間に追われずにショッピングを楽しむ、撮りためておいたビデオを見る、平日に美術館に行く、と普段の生活ではできないことをして、本当にリフレッシュできました。忙しい日々の中で自覚の無いままに消耗していたと気付き、アウトプットばかりでインプット(新しい知識や情報、経験を自分の中に取り込むこと)が少なかったと反省もしました。2週間というのは贅沢な休暇でしたが、今後は半年に一度ぐらいまとまった(1週間ぐらい?)の休みを取ろうと思いました。

時には思い切って日常生活から自分を切り離して、リセット・リフレッシュする。仕事を楽しんで長く働くためには、「休暇・休息」も必要なのだと思います。日本人は働きすぎなのに生産性が低い、と言われています。オンとオフの切替え、仕事とプライベートの切替え、デジタルとアナログの切替え、自分の中に色々なスイッチを持って限られた時間を有効に使い、仕事でもプライベートでも充実した日々を過ごしたいですね。

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