昨今のスマートフォンの急速な普及にともない、これまでファッションの情報源であったファッション誌の休刊やリニューアル、デジタル以降のニュースが次々と発表されています。ファッション業界とデジタルの関係性が大きな進化を遂げた2015年。
新たな成長戦略として注目されるデジタルテクノロジーは、今後ファッション業界にどのような影響を与えていくのでしょうか?
2015年、「ファッション×デジタル」の戦略はこんなにあった!
今やスマートフォンやタブレットがあれば、いつでも手軽に情報が得られ、自由に買い物ができる時代。
スマホやSNSが爆発的に普及したことによって、2015年のファッション業界では、情報発信のツールや販売方法がデジタルへと著しくシフトしていきました。
SNSによる情報発信
おしゃれなモデルや芸能人のSNSをフォローすることで、ファッションに関する情報を得ることが若い世代には常識。ファッションコーディネートサイト「WEAR」も、気になる商品がそのまま購入できるサービスが人気となりダウンロード数600万以上を突破しています。(2015年10月末時点)
20〜30代女性の約4割が利用していると言われる「Instagram」は、2015年から日本でも広告展開をスタートし、「ボッテガ・ヴェネタ」や「ナイキ」など、多くのブランドが参入しました。また、「バーバリー」はコレクションの模様を「LINE」を使って生中継するなど、大手ブランドを筆頭にSNSへのさまざまなアプローチの仕方が注目されています。
若い世代に人気のファッションアプリ
上記のようにコーディネートを共有するSNSアプリのほか、ブランドの通販カタログアプリやバーチャル試着ができるアプリ、厳選された情報を配信するキュレーションアプリなども続々と登場。
デジタル化した時代の流れを、ダウンロード数の増加が象徴しています。
ECビジネスの拡大
ネットを使って商品の販売する「ECビジネス」は今、業界でもっとも関心度の高いマーケティングツールとなっています。SPAブランドをはじめ、「ラルフ ローレン」や「バーバリー」などラグジュアリーブランドがEC事業に参入。
三越伊勢丹ホールディングスやそごう・西武などの百貨店も、高級ブランド品を販売するECサイトをスタートしました。
注目されるオムニチャネル
実店舗とECサイトでの販売を連携させた「オムニチャネル」の戦略も、2015年に話題となりました。「ユニクロ」や「ユナイテッドアローズ」などが、この取り組みに力を入れています。欧米ではすでに認知度は高いですが、日本でもこれからますます展開が期待され、EC担当者と店頭スタッフの連携が成功へのカギとなりそうです。
「ファッション×デジタル」、2016年はどうなる?
これらの取り組みはほんの一例であり、デジタルマーケティングへの独自のアプローチを展開する企業は後を絶ちません。今後、この流れがますます発展し、新たなデジタルツールがファッション業界を動かしていくことは間違いないでしょう。
これだけデジタル化が急速に進み情報が溢れている中、いかに新しいニュースとなるキャッチーな展開を見せていけるのかが、2016年の企業への課題となるのかもせれません。
今ファッション業界で求められるのは、デジタルに強い人材!
このような時代の流れの中、今ファッション業界で必要とされているのは、デジタル分野での専門人材と言えるでしょう。フォトショップ、イラストレーターなどの専門知識を充実させることはもちろんですが、ブランドサイトなどを情報の発信源とし、デジタル上で商品のPRができる柔軟な発想を持つことも大切。
Fashion HRの求人案件でも、マーケティングプレスやEコマース、Webディレクター、ライターなど、さまざまなデジタル分野での職種を募集しています。
Fashion HRのデジタル関連求人をチェック!
大切なのは、時代の変化への対応力や見極める力を持つこと!
急成長を遂げる「ファッション×デジタル」の分野が、今後のあなたの活躍の場になるかもしれません。
(text:Sayaka Seko)