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これからのファッション業界で求められる人材とは?IFI主催、「ファッション産業説明会」レポート

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IFIビジネス・スクールは、グローバルな視点で、ファッション・ビジネス界で活躍するプロフェッショナルを育てる日本唯一のファッション業界に特化したスクールです。同校では、ファッション業界を目指す人や業界で働く人々に向け、様々な講演や講座を行なっています。

今回は、日本におけるファッション業界の現状をふまえ、「これからのファッション業界に求められる人材とは?」をテーマに、前半は繊研新聞社編集局記者の大竹さんによるレクチャー、そして後半は株式会社オンワード樫山人財部田口さんと株式会社ユナイテッドアローズの人事部中平さんを交えての対談が行なわれました。

それぞれの分野のプロフェッショナルは、業界の今やこれからの人材についてどんなことを語ってくれたのでしょうか。

変化をつかみ、対応していくことの大切さ

第一部では、繊研新聞社で長年記者を務める大竹さんによる、講義「人々を幸せにするビジネス〜FB(ファッションビジネス)の現状と今後〜」が行なわれました。大竹さんは、現状のファッションビジネスをこう分析されています。

「現代は『近代における第三の革命』と言われています。3.11などによって、日本社会は大きな曲がり角を迎えています。そんななか、大量消費の時代から、よりパーソナルを尊重した商品、個性を生かすことのできる商品が求められるようになってきました。

また、消費が多様化し、ファッションへの支出の優先順位が後退しているため、衣料品が売れないという問題に直面しています。消費が減少する一方で、バリュー商品(ファストファッション)が拡大し、ファッション関連の店舗数はこの10年で倍増しています。

こうした背景をふまえ、現在のファッション業界における重要なキーワードは、ファストファッション、オーバーストア(供給過剰)、ネット通販、エシカルなどが挙げられます。そんな業界で今、必要とされるのは、ニーズを掘り起こす人、時代を読む力のある人、覚悟のある人、イノベーションにつながる2人目。ファッション業界にはさまざまな職種がありますが、たとえばブランドのクリエイティブ・ディレクターなら、ニーズを掘り起こし、時代を読む力が特に必要とされます。

いずれの職種にしても、上記の条件をバランス良く取り入れながら、変化し続ける業界のニーズに対応していくことが重要といえるでしょう」。

注目企業の人事担当が明かすアパレル発展のための人材とは?

続いて第二部では、新卒採用を担当する株式会社オンワード樫山人財部田口さんと、株式会社ユナイテッドアローズ人事部中平さんをお招きして、対談形式によるレクチャーがありました。

いくつか質問項目があったなかで、特に今後求められる人材についてお話された内容を紹介します。

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(以下、敬称略)

大竹「ファッション業界で働くうえで大切なこととは?」

田口「ファッション業界の販売職や営業職は、医師や弁護士のように資格が必要なわけではありません。けれど、この業界では人の力というものがすごく重要視されていると思います。たとえば買い物をするときにこの人から買いたいなという気持ちは誰にでもあると思います。それはその人に、人としての力があるからだと思います。ですから自分らしさ、自分にしかできないことをまずはよく理解し、それをいかに伸ばすことができるかが重要だと思います」。

中平「常に目標を設定し、それを達成する努力を続けることです。ユナイテッドアローズであれば、会社として目標管理制度がございますので、一人ひとりが明確な目標をたてて実現していくために仕事をしています。

目標があるからこそ次に何をすべきか、うまくいかなかったときはどう対策をとるべきなのか、具体的に落とし込んだり、時には周りのスタッフと話し合ったりして解決策を考えていきます」。

大竹「今後アパレル業界の発展のために求める人材についてお聞かせください」。

中平「販売職という観点では、ファッションが好きなのはもちろんですが、その中でも特に装うことが好きということが重要です。店頭でブランドイメージやシーズンイメージを、着ることで表現し、お客様にお伝えすることも販売員の大事な仕事の1つだからです。

また、お客様に喜んでいただくことにやりがいを感じられる方は、ユナイテッドアローズの販売員に向いていると思います。さらに大切なのは主体的に行動できるかどうか。店頭でのお客様への接客は、マニュアルがあるわけでも、正解があるわけでもありませんので、自ら考えて主体的に行動することが大切です。その先にご自身の成長があると思います」。

田口「多くの業界では仕事をするうえで経験がとても重要視されます。経験ももちろん大事ではありますが、ファッション業界では、経験より若さや感性が重要だとされることが数多くあります。ですから『好き』をぜひ仕事をしてほしいですし、『この仕事がやりたいんだ!』という意欲のある人に入ってきてほしいですね。そういう思いを持っている人に活躍してもらえる業界だと思います」。

 

現役の人事担当の方による言葉を聞くことができる貴重な機会として、聴講していた方々も真剣な表情でした。また、変化の激しいファッション・ビジネス界において、何よりも人材育成が重要だということがよくわかるセミナーでした。

今回お伺いしたところ

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IFI ビジネス・スクール

ファッション・ビジネス界で活躍するプロフェッショナルを育てるファッション業界に特化したビジネススクール。ファッション業界を目指す人や業界で働く人々に向け、様々な講演や講座を行う。

 

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