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スキルとしての英語を独学で身に付けた現役販売員に聞く、英語を活用した接客の現場

スキルとしての英語を独学で身に付けた現役販売員に聞く、英語を活用した接客の現場

皆さんもご存知の通り、インバウンド需要が高まる中、接客における語学スキルはますます重要視されてきています。海外のお客様への接客において、現場はいったいどのように対応しているのか、興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。Fashion HRでは今回、アパレル専門の総合人財サービス企業であるインター・ベルのリテールプロデュースディビジョンに所属し、新宿・小田急ハルクのオークリーで販売スタッフとして働く房州由佳さんにインタビュー。英語を活用した日々の接客の様子、そして日本で育ち、日本の大学を卒業した若干25歳の彼女が英語スキルを習得した経緯について、お話を聞いてきました。

学生時代に短期留学を経験し、ファッション販売の世界へ

―インター・ベルには新卒で入社されたんですよね。

はい。今年で3年目になりますが、実は私が就職活動をしていた頃、当社では新卒採用をしていませんでした。ですが、知人からインター・ベルについて聞き興味を持ったので、Facebookから社長にメッセージを送り、個人的に会社説明を受ける機会をもらったんです。当時は他の会社も受けていたのですが、先輩社員と社長からいろいろと仕事に関するアドバイスをもらい、また誘ってもらってインター・ベルに入社することになりました。私の他にも同じように社長にコンタクトを取っていた学生がいたようで、実は同期が10人くらいいたのですが(笑)。

―皆さん行動力がありますね。現在のお仕事は、ブランドショップに勤める販売員なんですよね。

入社以来、新宿小田急ハルクのオークリーに勤務しています。ゴルフアパレルに特化したフロアなので、うちの店舗もメインはゴルフウェアで、その他サングラス、トレーニングウェアや小物もお取り扱いしています。内定後は大学のプログラムでオーストラリアに4カ月短期留学し、帰国後から入社までの期間、インター・ベルでアルバイトも経験しました。

―留学経験によって、英語を話せるようにはなりましたか?

多少は話せるようになったと思います。それもあって、海外からのお客様の多いオークリー、そして新宿への配属になったそうです。

話せるようになったと思った英語が接客では通じなかった!?

―配属後、入社時の英語レベルは仕事に役立ったのでしょうか?

それが、自分では話せるようになったと思い、何とかなると考えていたものの、実際の仕事にはあまり役に立ちませんでした……。英語の勉強を続けなくては、と思い立ち、仕事の後に英会話スクールに通ったりもしたのですが、残業が続くと全然行けなくなってしまって。そこで、会社が提供している「レアジョブ英会話」というオンライン英会話サービスを試してみることにしました。

―英語圏への留学で英語を話せるようになったと思ったものの、接客における会話は思ったようにはいかず、英会話スクールに通う時間もなかなか取れない。レアジョブはそんな場合においても、自分の好きな時間に学べるのが良かったのでしょうね。これは会社の福利厚生として提供されているのでしょうか?

そうですね。その代わり、毎日30分勉強することになっています。ただ、友達と食事を行って帰りが遅くなる日には夜中の0時半の最終レッスンを予約できますし、本当に時間がない時は、移動時間や仕事の帰り道に受講することもあります。レアジョブを始めて、そろそろ1年半くらいになります。

―毎日続けるとなるとなかなか大変だと思いますが、先生とはどんな会話をするのでしょうか?

もう最近は慣れてしまったので、友達のように他愛もない会話をしたり、あるいはテキストを使って勉強することもあります。会社で年に一回、英語でのロールプレイングテストがあるので、直前には先生にお客様の役を演じてもらい、特訓をしています。お客様と英語でコミュニケーションをとれるようになったとはいえ、もっと丁寧な言い方を教えてもらったりできるので、仕事にも大いに役立っています。

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インバウンドにまつわる常識を覆し、海外の顧客を獲得

―接客で英語を使えるようになったと実感したのはいつ頃ですか?

旅行中に来店された海外のお客様におすすめの観光スポットを教えてさしあげたら、最終日にお礼が言いたい、とわざわざ戻ってきてくださった時はうれしかったですね。それから、小田急ハルク店は百貨店に入っているオークリーの中で唯一、検眼ができるんです。度付きのサングラスをお求めの外国人のお客様がいらっしゃったものの、残念ながら測定の担当者は英語を話せないんですね。そこで、私が通訳をしながら検眼をしたのですが、無事に商品を受け取られ、お客様が帰国された後に私から手紙を出したんです。そうしたら後日、「ユカというスタッフはいますか?」とその方のご友人が来店されたんです!「接客が良いからぜひあなたも作った方がいい」と勧められたとおっしゃっていて、その時は感激して涙が出ましたね。ご友人の方は今ではリピーターとして、日本に来るたびに来店していただいています。これまでインバウンドのリピーターは見込めないと言われていましたし、海外の顧客様を持てたことはすごく大きな喜びでした。

―海外に顧客を持っている販売員はなかなかいらっしゃらないと思います!では、英語が使えるからこそ実現できたことはありますか?

やはり、インバウンドの売り上げには貢献できているかな、と思います。百貨店なので、きちんとした接客を必要とせずにお買い上げになる方もいらっしゃるのですが、プラスワンをお勧めしたり、フィット感など細かいことをお伝えできるようになったことで、売り上げの数字にも表れているんですよね。

―インバウンドの売り上げ推移についてはいかがですか?

前年比で140パーセントくらいはあると思います。お店で英語を話すスタッフは私だけですが、私が接客で使っている単語を他のスタッフも少しずつ使うようになってきていて、もしかしたら周りにもいい影響を与えられているのかな、と感じています。

―現在、お店に海外のお客様はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

毎日いらっしゃっていて、全体の2割くらいは外国人のお客様です。忙しい時には一日に10組ほど、英語で接客することもあります。

海外のお客様の場合にも、接客の基本となるのはやはり会話

―レアジョブによって英語に自信を付けてからの接客は何か変わりましたか?

やはり海外から見ると、日本人が英語でのコミュニケーションをほとんど取れないことが不思議に映るようで、英語でお話しするだけでも喜んでもらえるのを改めて感じます。もちろん皆さん、海外のお客様にも分け隔てなく接客したいのだと思いますが、言葉の壁で日本人のスタッフは無口で不親切に見える、とお客様から聞いた時にはショックを受けました。海外のお客様でもショッピングをしやすい環境を作るためには、やはり会話は大切なのかな、と思います。

―今、これだけインバウンドの多い中、日本人のせっかくの高い接客スキルを生かしきれないのは残念ですよね。少し話を広げて、房州さんにとって販売職の魅力とは何ですか?

お店でお客様と会話ができるのはもちろん、離れている時にメールでやりとりをさせていただいたりもしますし、中でも、私が販売した商品を身につけた写真を送っていただいた時はうれしかったです。私は仕事がすごく楽しいですね。

―英語のスキルをフルに生かして仕事をするにあたり、レアジョブを1年半コツコツと続けてきたことはやはり大きいのでしょうね。今後、英語を使って何かやってみたいことはありますか?

このまま仕事を頑張って、いつかは海外で日本ならではの心のこもった接客を教えられる立場になれたら、と思っています。

―今後のご活躍も楽しみにしています。ありがとうございました!

 

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