THOM BROWNE. NEW YORK(トム ブラウン ニューヨーク)のインタビュー

INTERVIEWインタビュー

デザイナーの考えに共感し体現する仕事のやりがい

THOM BROWNE.NEW YORK青山店 / ショップスタッフ 鍋島 光太郎さん

鍋島 光太郎さん

THOM BROWNE.NEW YORK青山店 / ショップスタッフ

2003年ニューヨークで創立した「THOM BROWNE.NEW YORK」は、アメリカントラディッショナルの旗手としてトップメゾンの地位を確立しました。デザイナー、トム・ブラウンは2006年と2013年にアメリカファッション協議会でメンズデザイナーオブザイヤーなど数々の受賞歴を持ちアメリカを代表するファッションデザイナーとして名を馳せています。独自の世界観とクラフトマンシップで多くのセレブリティやファッショニスタの注目を集めています。

今回はトム ブラウン ニューヨーク青山店のショップスタッフ鍋島光太郎さんにインタビュー。トップメゾンの魅力や旗艦店で働くやりがいについてお話を伺いました。

デザイナー、トムの考えに共感し入社を決意

−世界中にファンの多いトム ブラウン ニューヨーク(以下、トム ブラウン)ですが、日本では現在何店舗を展開していますか?

直営店は、ここ青山旗艦店と伊勢丹新宿店、有楽町阪急MEN'S TOKYO店、梅田阪急百貨店メンズ館店の4店舗です。この他にドーバーストリートマーケット銀座店のインショップを含め、日本では5店舗で展開をしています。

−トリコロールカラーがブランドのイメージですね。

デザイナーのトム・ブラウン(以下、トム)本人もよく言っていますが、このトリコロールカラーはいわゆるベントレー車のシンボルマークのようにブランドを象徴するシグネチャーです。フランス国旗と間違われますが、実はアメリカの星条旗カラーを表しています。ラインアップはブランド創立からずっとブランドの特徴であるテーラリングのラインから、カジュアルなラインまでメンズ・ウィメンズ含め幅広い展開をしています。

−スタッフの皆さんパンツの丈が短めで、まさにブランドを体現していらっしゃいます。

これがまさにトム ブラウン流のスタイルです。今でこそメンズファッションで短めの丈が主流になっていますが、これを最初に浸透させたのがトムなんです。この丈は身長に対して決まったバランスがあって、床から15cm〜19cmくらいの間で調整します。よくテーラードのブランドで黄金比率というものがありますが、これをモードとトラッド両方でやっているのはトム ブラウンだけだと思います。

−鍋島さんのこれまでのキャリアはトラッド、モードどちらが多かったのでしょうか?また、ブランドに惹かれた理由をお聞かせください。

今まではどちらかというとトラッドベースのコレクションを展開するブランドを中心に働いていました。元々アメリカのものが好きでアメリカンカジュアルや古着、スケータースタイルなど様々なジャンルに影響を受けていたので、トム ブラウンに出会ったのは自然な流れでしたね。

初めて知るきっかけになったのは商品ですが、最もブランドに惹かれた理由はデザイナー、トム自身の考え方に共感したことです。今、トレンドになっているミニマリズムを遥か前から体現していたトムのグレーのスーツしか着ないポリシーや、グレーの濃淡のみで表現するところが、アパレルで長年経験を積み30歳後半を過ぎた自分のファッションに対する思いと重なりました。他にもブランドは沢山ありますが、そのなかでもトム ブラウンが自分のキャリアや年齢にぴったりとはまったんです。そこで応募して、この青山店に配属となりました。

“人”に対する興味を大切にしています

−青山店に来ることがステータスに感じられるような旗艦店ですよね。

店舗面積でみても、この青山店は世界で一番の大きさです。全部で6部屋で、メンズ・ウィメンズで分けられた部屋とメンズのメードトゥメジャーの部屋、バーラウンジも併設しています。お客様の中にはここを“聖地”と呼んでいる方もいるんですよ(笑)。アジア圏でこの規模の店舗はないため海外のお客様も多く訪れます。

−海外のお客様が多いと、接客で英語は頻繁に使いますか?

そうですね。トム ブラウンのビジネスはワールドワイドで、アメリカをはじめ中国、韓国、タイなど各国に顧客様がいるため英語はよく使います。

−他にショップスタッフに必要なスキルはあるのでしょうか。

やはりラグジュアリーブランドなので、ラグジュアリーでの経験や、語学スキル、ブランドの世界観に合っているかなどは必要ですが、個人的に大切だと感じるのは“人への興味”です。どうしてもこの世界では、ものに興味があっても人に興味のない方が多いです。前職から大切にしていることですが、人に興味があり接客が好きな人が、デザイナーの想いを伝える仕事に向いてると思います。

−鍋島さんが接客で感じるやりがいはどんなところでしょうか?

100%がないということに魅力を感じます。自分がやりきったと思っても正解ではないですし、常に追求し続けられるところは他の仕事にはない魅力です。数字ももちろん大切ですが、お客様にデザイナーの想いが伝わった瞬間の喜びは人と接する仕事だからこそのやりがいです。

未来に多くの可能性を持ったブランドで働くやりがい

−入社して、これまでのブランドとは何が違うと感じました?

トップメゾンでありながら、まだまだ発展途上のブランドという部分に大きな可能性を感じます。ニューヨークはもちろん日本でも広く認知されていますが、日本でもまだこれから店舗は増えていく未来を見据えていますし、今後大きく成長できるブランドです。トム自身ももっと店舗を増やしていきたい、もっと良い商品を世に出したいという精神を持っていて、働いていて沢山の可能性ややりがいを感じることができるんです。

それに、ブランドの核となる部分が非常に強く、例えデザイナーが変わったとしても芯の部分が変わらないので安心して長年働けるブランドです。

−どんな人と一緒に働きたいですか。

トム自身が日常を淡々と過ごすタイプなのであまりイベント等はしません。だからこそ、自分でモチベーションを保つことができる30代の方に来て欲しいですね。接客はお店で毎日なんとなく過ごしているだけでは難しいものです。淡々としているなかで自ら流れを作ることができる人に向いていると思います。

−応募者にメッセージをお願いします。

購入されるお客様は20代〜60代までと、幅広いです。一緒に組み合わせるブランドもモードからストリートまでさまざまで、ファッション全体を網羅できるのがトム ブラウンならではの強みです。一緒に働くスタッフもトム ブラウンに何かひとつでも引っかかりを感じたら、是非挑戦して欲しいです。

 

アパレルで長年経験を積んできた立場だからこそ分かるブランド本質の魅力を鍋島さんは熱く語ってくださいました。デザイナーの考えに共感しお客様に伝えていく仕事には、自身が成長するチャンスや大きなやりがいがあるようです。

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